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GM
2ラウンド目の行動順ダイスのみ振りましょう!1d100をどうぞ!
ゆきな
1d100
DiceBot : (1D100) > 10
リリアン
1d100
DiceBot : (1D100) > 29
ノエル
1d100
DiceBot : (1D100) > 26
GM
リリアン>ノエル>ゆきな の順。完全に溶けてる。
GM
それで……ですね~
ここから2ラウンドに入るのですが……
GM
その前に、このタイミングで亡者が割って入って疵をつつきに行きたいな……と思いました。
リリアン
おっ ついに
ゆきな
ラビラビちゃん!
GM
厳密に言えば、1ラウンド目のリリアンちゃんの手番の終わりに割り込んでの行動ですね。
GM
決めていた2ラウンド目順番はそのままおいておきまして、いきましょう。
リリアン
は~い
ゆきな
はーい!
ノエル
は~い

行動 ラビングラビット1

GM
ついさっき、ゆきなちゃんは外に出ましたよね。
てんやわんやしておりましたが、ノエルくんも見張りでしたから、そこにいらっしゃるはず。
ゆきな
はいっ
GM
ハプニングというのは、どうしてこのように重なるものなのか。
村人
「で、出たーーーーっ!!」
GM
村の入り口から声がすると同時に、桃色の薄靄が漂い始めます。
ゆきな
「!?」
ゆきな
「ノエノエ~!なんかでた~!?」
ノエル
「…!」
ラビングラビット
その正体はもちろん、ラビングラビット!
けばけばしくて可愛いあんよが、音を立てながらこちらへ近づいてきます。
ノエル
「あれ……亡者…!」
リリアン
その騒々しい足音に、リリアンも空き家から出てくる。
ゆきな
「ひゃ~!!」 ノエルにだきついた
ラビングラビット


どうやら皆さんをみとめたようです。
毒を振りまき、村人を冒しながら空き家のほうへ駆けてくる。
ノエル
「おいばか、くっつくなっ!」しっしっ
ゆきな
「えええ!ひど………こっちきた~~!!!!」
リリアン
弓を構え、矢をつがえる。
ラビングラビット
亡者の目がぎょろり、ぎょろりとあたりを見回し……
リリアン
その大きな目を狙って矢を放つ。
ラビングラビット
矢は届く。
しかし、目ではなく持ち上げた心の臓に。
ラビングラビット
「―――!」
その瞬間、声にならない咆哮と共に、心臓から桃色の毒が溢れ出す。
ゆきな
「ひああ!?」
リリアン
「……っ!?」
ノエル
「うわっ……!」
GM
空き家の周囲が桃色の毒に包まれ、そして、そして……
GM
ここで宣言しますね。
行動は疵を抉る。対象はゆきなちゃんで、雪女。
ゆきな
ひえー!
GM
各々、その毒を吸うまいと息を止めたり、距離をとったりしているはず……なのですが
GM
ゆきなちゃんだけは、直接吸ってしまったようで。
GM
桃色の霧の中で、ぼうっと浮かび上がる何かに惹かれてしまいます。
ゆきな
「…………??」
GM
それは、あなたが元いた世界……
GM
胸の高鳴りが抑えられない中、故郷の幻を見ます。
ゆきな
「これってぇ……。」故郷の幻を、じっと
GM
雪が溶ける。
GM
視線の先には、二人の影。
GM
一人は人間の男性。もう一人は同族の雪女。
ゆきな
「……………!!」
GM
男性は、身体の半分が溶け切った雪女を抱き、嘆き悲しんでいます。
GM
雪女の身体と涙が溶けてまじわる。
それでも奇跡が起きることもなく……。
GM
おそらく、その男性が愛していたであろう雪女は、徐々に身体を失っていく。
ゆきな
「あっ………ああ」
ゆきな
幻に、手を伸ばす。
GM
手を伸ばすと……幻がそれにこたえるかのように、姿をかえる。
GM
身体を抱き、嘆き悲しむ男性は、少女の姿に。
溶けてその命を失いゆく女は、あなた自身に。
GM
雪女が恋をすればどうなるの?
GM
恋をした、その末路は?
ゆきな
『雪女は、人を愛してはいけない。そんな伝説。』
ゆきな
その、末路は―――
ラビングラビット
判定をしますが……横槍はありますか?
ラビングラビット
この判定に成功すると、リリアンちゃんへの恋心はそのままに、しかし恋することそのものには後ろ向きになっちゃいます。たぶん。
ゆきな
choice[ノエル,リリアン] (choice[ノエル,リリアン]) > リリアン
リリアン
では横槍に入ります
GM
はい、ではまずランダムな能力値をだしてくださいな!
リリアン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
GM
愛、求められてるな~
リリアン
愛………………
リリアン
ティーセットを使用します
リリアン
2d6+2>=7 (2D6+2>=7) > 7[3,4]+2 > 9 > 成功
ゆきな
おおお~~!
GM
成功ですね!
リリアン
ふぅ……
GM
では、効果量の1D6をどうぞ。
リリアン
1d6 (1D6) > 4
GM
これにより、ラビングラビットの判定にはマイナス4の修正がつきます。
GM
能力は愛を使用。+3と-4。振ります!
ラビングラビット
2d+3-4>=7 (2D6+3-4>=7) > 7[4,3]+3-4 > 6 > 失敗
ラビングラビット
うわ~~~!!
ゆきな
うわわわわ
リリアン
やった!!!!
ラビングラビット
1!!1足りない!!
ノエル
おぉ…
GM
横槍が効いていますね。
では判定には失敗し……そうですね、リリアンちゃんはこの靄の中駆けつけて構いません。
GM
ゆきなちゃんが見えている幻は、男と雪女の幻に戻ります。
リリアン
「……さん……」
ゆきな
「…………」
リリアン
「……ゆきなさん!」
ゆきな
うつろに幻をみつめている……
リリアン
あなたの肩に、熱が触れる。
リリアン
リリアンの手が、あなたの肩を掴んで揺らす。
ゆきな
「…………ひあっ!?」
リリアン
「ゆきなさん!」
リリアン
「しっかりなさい!」
ゆきな
「あ、り、り、り…………」
ゆきな
「だって……だって、だって」
リリアン
「……だって?」
ゆきな
「ゆきなは……ゆきなはやっぱり、恋をしちゃだめで」
リリアン
「……なぜですか」
ゆきな
「……溶けて……消えて……」 さきほどまでの幻。その光景。
ゆきな
「好きな人と……いっしょになんて……いられない……っ」
リリアン
「溶けて……」
リリアン
「……」
ゆきな
「やだよぉ……リリっちといっしょにいれないのも……とけちゃうのも」
ゆきな
「ゆきな……どうすればいいの……?」
リリアン
「……そうですね」
リリアン
「私も……あなたがいなくなってしまったらきっと悲しい」
ゆきな
「リリっちぃ……」
リリアン
「……本当に消えてしまうのですか」
リリアン
「亡者が見せた、ただの幻ではなく?」
ゆきな
「………わ、わかんない。 さいごまで、とけたこと、ないしぃ」
ゆきな
「まぼろし。まぼろし……。」
ゆきな
「そう………だったのかなぁ?」
リリアン
「……私には、雪女のことは分かりません」
リリアン
「教えてもらった伝承が真実なのか」
リリアン
「あなたが見た幻が、本当に起こることなのか」
ゆきな
「…………。」
リリアン
「命に関わることであるなら……先程は軽率なことを言ってしまいましたね」
ゆきな
「……ううん。…………ううん。」
ゆきな
「ゆきな………………うれしかった、から………………」
リリアン
「……そう、ですか」
ゆきな
「あの、あのね」
ゆきな
「リリっち……いっこ、おねがいしていい?」
リリアン
「……おねがい?」
リリアン
「なんでしょうか」
ゆきな
「あのね………ぎゅっと、してほしい」
ゆきな
「それで、溶けなければ」
ゆきな
「たぶん………だいじょうぶかなって、あんしん、できそ」
リリアン
「ぎゅっと……」
ゆきな
「…………。」言っててはずかしくなってきた。
リリアン
「……」
リリアン
肩に置いたままになっていた手が
リリアン
おずおずと背中に回る。
ゆきな
「……! はわ」
ゆきな
こちらも、ゆっくりと背中へと手をのばし。
リリアン
壊れ物に触るようにやわらかく、ゆきなを抱きしめる。
リリアン
「……熱くは、ありませんか?」
ゆきな
それにこたえるように、やさしく抱き返し。
ゆきな
「………なんか………胸のなかは、あつい、けど」
ゆきな
「でも……これいじょうとけちゃうとか……」
ゆきな
「そういうのは……なさそう……?」
リリアン
「……なら、よかった」
ゆきな
「………えへへ。」
ゆきな
「リリっち……かっこよかったぁ~!」
ゆきな
こんどはおもいっきりだきつく。
リリアン
「……元気になったならおしまいです」
GM
抱きしめて、無事を確かめる二人。
そこに、ふと視線が。
ラビングラビット
…………。
ゆきな
「ええ~~~!?もう!? って、みられてるー!?」
リリアン
ゆきなを引き剥がす。
リリアン
「そうですよ、これ以上はおしゃべりしていられませんからね」
GM
靄の中から現れたラビングラビット。
しかし、亡者は何をするでもなく……
ラビングラビット
踵を返し、立ち去っていく。
リリアン
「……え?」
ゆきな
「………かえっちゃった?」
GM
亡者は本能に従い、破壊の限りを尽くすはずですが……
GM
ともあれ、亡者が立ち去ったことにより、桃色の靄がだんだんと晴れていきます。
ゆきな
「…………?」
リリアン
「……妙な亡者ですね」
ゆきな
「ま、いっかぁ! あ!ノエノエ!だいじょうぶ~!?」
GM
そこには、元の村の光景が。
リリアン
「あれが何をしたいのかさっぱり分かりません」
ノエル
「…え、あ。あぁ…うん」
リリアン
「そちらは大丈夫そうですね」
リリアン
ともあれよかった、と息をついて。
ゆきな
「なんか見せられてたの、ゆきなたちだけ……?」
ノエル
「ふたりも…無事でよかった」
ゆきな
「ノエノエ~!しんぱいしてくれたの~!?」
GM
抵抗できていてもいいし、うっかり愛する人の幻が見えちゃったでも構いません。疵は抉れない程度のね。
ノエル
「そ、それは…まぁ。誰だって心配くらい…するだろ」
ゆきな
「へへへ~っ」雪女はうれしげにくるくると宙を舞った。
[ リリアン ] HP : 18 → 17
[ リリアン ] ティーセット : 1 → 0

お茶会 ラウンド2

行動 リリアン

GM
続いての行動ですが……ラビングラビットの疵を抉るそうで
リリアン
はい
GM
ではですね、追いかけるよりも先に、判定を行っていただこうかと……!
リリアン
なるほど
GM
判定してから、展開が決まるタイプです。
ラビングラビット
そしてラビラビはそこに横槍を入れます!
リリアン
では 猟奇でラビングラビットの心の疵を抉ります
ラビングラビット
choice[猟奇,才覚,愛] 絶対させない! (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
ラビングラビット
才覚……ないですね~
ラビングラビット
2d>=7 (2D6>=7) > 8[2,6] > 8 > 成功
ラビングラビット
1d (1D6) > 4
ラビングラビット
よし!マイナス4の修正です
リリアン
意趣返しか……?
リリアン
2d6+3-4>=7 猟奇 (2D6+3-4>=7) > 10[6,4]+3-4 > 9 > 成功
GM
4でぶたれたら4でぶて……ああ~~~
リリアン
ふう……
GM
なるほどね……では、演出しますね。
村人
「おーい!あんたたち!」
GM
一人の村人が、きみたちに駆け寄ってきます。
ゆきな
「!」
リリアン
「?」
ノエル
「…?」
GM
その衣裳や荷物を見たところ、行商をしている村人のようです。
GM
まともに喋っているところから、まだ恋の毒にはおかされていない様子。
リリアン
声をかけられ、足を止める。
リリアン
「なんでしょうか?」
リリアン
「私達は亡者を退治しに行くので、物売りでしたらまた後ほど……」
村人
「はあ、はあ……大丈夫だったか。いや、物を売ろうというんじゃない」
村人
「あの子は絶対に、あんたたちのところへ向かうに違いないと思って……」
ゆきな
「あの子……?」
リリアン
「……あの子?」
リリアン
ハモってしまった。
ゆきな
にっこり
村人
「ああ……」
三人の救世主を見遣ります。
そして、少し訊きづらそうに逡巡してから……
村人
「あんたたちは……『リサ』という娘を知ってるかい」
GM
その名に聞き覚えはありません。
リリアン
「いえ」
リリアン
首を振って、二人の方も窺う。
ゆきな
「しらな~い!」
ノエル
「…知らないな」
村人
「そうか……そうだよな」
少し寂しそうにそう答え、話を続けます。
村人
「リサは白兎の末裔でね。この間、うちの馬車に乗って村を出たんだが……運悪く、亡者に襲われてしまって」
リリアン
「……それは、お気の毒に」
リリアン
微かに目を伏せる。
村人
「……亡者に殺されたものの行き着く果ては、知っているかい」
ゆきな
「……なんだっけ?」
ゆきな
聞き覚えあるような、ないような。
ノエル
ちら、とリリアンの方を見る。
リリアン
「……亡者に殺されたものは」
リリアン
「自らも、また……」
村人
頷きます。
それからまた、言いづらそうに。
視線の先は……リリアンに。
村人
「リサは、多分……」
村人
「あんたらを追っかけていたんだ」
村人
「あんたらが一度、この村を出てった後でね」
リリアン
「……私達を?」
村人
「あんたら以外、なにも見えちゃいないみたいだった。何度も危ないって言って止めたんだが……」
リリアン
「どうして、そんな……」
村人
「それは……」
村人
村人は、村の惨状を見遣ります。
GM
想いを伝えたい。
抱き合いたい。
身分の差はあれど、それでも、それでも……。
GM
ラビングラビットの異能を見れば、推測できるものもいるでしょう。
村人
「……恋心、だよ」
リリアン
「……恋、心」
ノエル
「………恋」
GM
淡い恋の端っこ。
GM
危険を冒して手を伸ばしても届かなかったもの。
GM
その想いが今、彼女を亡者として動かしている。
GM
まだ彼女は、遠くまで逃げ切っていません。
追いかけることもできるでしょう。
リリアン
「……私達は、彼女の名前も知らなかったのに」
リリアン
自分たちの中の誰を思っていたのかは分からないが、
リリアン
そんな相手を追いかけて、命を落としてしまったのか。
リリアン
「……」
ゆきな
「……………」 聞いてるだけで、胸が痛い。
GM
きみたちのうちの誰を想っていたのか。
それは、これから先、よく観察すれば分かるはず。
リリアン
「……追いましょう」
リリアン
「彼女を、このままにはしておけない……」
ゆきな
「うん!」
ノエル
「…うん」
GM
では、みなさんが村を出て……
GM
真っ直ぐ荒野を駆けていれば、すぐに。
ラビングラビット
――!!!

ラビングラビットが姿を現します。
リリアン
「いた……!」
ゆきな
「おーいおーい!」姿を見つけて、手を振ってる
ラビングラビット
きみたち三人を認めれば……発達した脚が足場の岩を踏み砕きながら、すさまじい勢いで距離を詰める。
GM
そして、向かう先は……
GM
リリアン。
リリアン
「……っ!?」
ラビングラビット
先ほど、ゆきなが幻に包まれたときも、そう。
ラビングラビット
兎はじっと、駆けつけたきみを見ていた。
ラビングラビット
きみを見て、しかし何もできなかった。
荒野へ駆け出して、地団駄を踏むばかり。
リリアン
村にいた彼女を、リリアンは気に留めなかった。
リリアン
救世主として助けるべき人々。
リリアン
その内の、一人。
ラビングラビット
それでも今も亡者は、リリアンに強い恋心を、そして殺意を向けている。
リリアン
先程の話の後でも、生前の彼女の姿も思い出せない。
ラビングラビット
亡者の本能は、人を殺せと囁いている。
恋心は、彼女の名を呼べと訴えている。
リリアン
その彼女を今、
リリアン
リリアンはまっすぐに睨み返している。
ラビングラビット
口を開こうとするも、代わりに吐き出されるのは恋の毒。
リリアン
彼女が伝えたかった思いを、リリアンが聞くことはない。
ラビングラビット
どうして届かないのか。
ラビングラビット
彼女の想いがどこにあるのか。
ラビングラビット
ラビングラビットには分からない。
GM
そのまま、吐き出される毒の吐息がリリアンを包み込みます。
リリアン
「……っ、」
GM
そうして……リリアンの想いの向かう先を、見せる。
[ ラビングラビット ] 淡い恋の端っこ : 0 → -1
GM
ラビングラビットは、「リリアンへの恋心」を抱きます。
というか、抱いていることが判明しました。
リリアン
はい……

行動 ラビングラビット2

GM
届かない恋心の一方で。
GM
きみが吐息の向こうにみたものは――
リリアン
想いの向かう先。
リリアン
リリアンの心は、この世界にはない。
リリアン
堕落の国には、たまたま堕ちてしまっただけ。
リリアン
仮初の居場所。
GM
そう。きみが愛するものはただ一人。
GM
その人の屋敷が、今、目の前に映っている。
リリアン
「……ニール、様?」
リリアン
ニール・ハイアット。
リリアン
それがリリアンの愛する人の名前。
リリアン
リリアンが帰るべき、ただ一つの居場所。
GM
何度も夢見たであろう愛した人が、そこにいます。
いや……まだ夢を見ているだけなのでしょう。
リリアン
先程のゆきなの様子を思い出す。
リリアン
亡者の見せる幻だ。
リリアン
だけど、そう冷静に考える自分はどこか遠く。
GM
豪奢な一室。テーブルを挟んで手前側に、ニールの父親と、ニールが。
GM
そして、向こう側には。
きみの知らぬ女性と、壮年の男性が。
リリアン
「……あれ、は」
リリアン
あれは、誰だ?
ニールの父
「決心は、ついたかね」
ニール
「…………」
ニールの父
「もう、かれこれ一月だ」
ニール
「分かっています。……分かって、いるのです」
リリアン
「……決心?」
リリアン
何を。
リリアン
あの人達は、何を話しているの?
ニール
「彼女が……リリアンが、生きているはずなど、ない」
ニール
「どれだけ探しても見つからなかった」
リリアン
「……っ、ニール様!」
リリアン
「リリアンは、」
リリアン
「リリアンはここにおります!」
GM
その声は、彼には届かない。
彼は顔を覆い、思い悩んだまま。
リリアン
幻に向かって、声を張り上げる。
ニール
「それでも……僕は……」
リリアン
「ニール様……!」
ニールの父
「ニール。……お前には、前に進んでほしい」
リリアン
嫌。
リリアン
やめて。
リリアン
私を、
リリアン
私を置き去りにしないで。
ニールの父
「これから先、まだまだ長いんだ」
リリアン
……違う。
リリアン
置いていったのは、自分だ。
ニールの父
「喪われたものを振り返り続けては……お前の心が持たないよ」
ニール
「…………」
リリアン
身分ある男で、妻を持たない男などいない。
リリアン
そして、女の代わりなどはいくらでも。
GM
この一途な人は、愛を貫きたかったことでしょう。
リリアン
そういう人だ。
リリアン
いつだってリリアンに優しい言葉をかけてくれた。
GM
けれど、今のまま、喪ったままではいられない。
リリアン
いつ帰れるのか、本当に帰れるのか定かではない。
リリアン
だったら、せめてあの人が自分以外と幸せに生きることを願うのが、
リリアン
それが、正しいのではないか?
リリアン
待っていてほしいなんて、そんな傲慢なことを思ってはいけないのではないか。
GM
喪ったことを嘆くほどには弱く、しかし、そのまま生涯を終えるほど弱くはない。
GM
いずれは、彼は……。
GM
『愛する人』を抉ります。
GM
横槍を入れる場合は、まず
choice[猟奇,才覚,愛]
で能力値を決めましょう。
ノエル
はい、横槍いれます!
ノエル
choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
ノエル
なんでや
GM
ここで猟奇か~~
GM
反発するココフォリア 7以上になりますがどうしましょう
ノエル
ティーセット使います…
GM
では判定をどうぞ!
ノエル
2d+2>=7 (2D6+2>=7) > 4[3,1]+2 > 6 > 失敗
ノエル
いやだ~~~~
GM
1……足りず!!
GM
では、横槍は失敗。HPだけ1点減少します。
[ ノエル ] HP : 21 → 20
ノエル
はい………
ラビングラビット
愛で判定します。
ラビングラビット
2d+3>=7 (2D6+3>=7) > 10[5,5]+3 > 13 > 成功
ラビングラビット
成功。
GM
人は、弱くて、けれど強くて。
GM
いつかは決断を下すときがきてしまう。
いや、もうきてしまっているのかもしれない。
リリアン
喪っても、
リリアン
人は、生きていける。
リリアン
新しい何かを心の拠り所として。
リリアン
リリアン以外の誰かで心の疵を埋めて、寄り添って、
リリアン
生きていくのだろう。
リリアン
そうでなくてはいけない。
リリアン
あの優しい人がいつまでも嘆き悲しんで暮らしているなんて、
リリアン
そんなことがあっていいはずがない。
リリアン
待っていてくれるなんて、そんな都合のいいこと。
リリアン
「──……っ」
GM
誰も何も悪くない。
GM
けれど、彼が離れてしまえば。
きみに寄り添う人はもういない。
GM
霧が、晴れます。
ラビングラビット
亡者の攻撃は、寸でのところで静止している。
GM
リリアンにその兇刃は届かない。
ノエル
「…っ、リリアン…!」
リリアン
涙に滲んだ視界が、先程のものではないことにようやく気がつく。
リリアン
いつの間にか霧は晴れ、愛する人の姿はなく。
リリアン
リリアンの前には、ノエルが立っている。
リリアン
「……ノ、」
リリアン
「ノエル、さん……?」
ノエル
「…しっかりしてよ!今は…とにかく…」
リリアン
「今……」
リリアン
今は、そうだ。
ノエル
逃げなきゃ。 あなたの手を引いてその場から離れようとする。
ゆきな
「そぉだよ~!リリっち~!」
リリアン
亡者がいて、襲いかかってきて、
リリアン
泣いている場合ではなくて。
リリアン
手を引かれる。
リリアン
走り出しながら、涙を拭う。
ラビングラビット
亡者はもう一度、リリアン目掛けてかけようとして。
しかし、立ち止まる。
リリアン
「……」
リリアン
走る最中に一瞬だけ、ラビングラビットの方へと振り返る。
ラビングラビット
追いかけない。
追いかけられない。
置いてけぼり。
ラビングラビット
ただ、その視線はじっと、リリアンのほうにだけ向かっているようだった。
リリアン
彼女を置き去りに、リリアンは走る。
GM
兎の恋心は決して届かず。
GM
きみの恋心もまた、断たれたまま終わるかもしれない。
GM
堕ちた世界に横たわる恋心は、
これから先、どこにも辿り着くことはない。
[ リリアン ] 愛する人 : 1 → 0

行動 ノエル

GM
では、次、ノエルくんの手番です。
ノエル
は~い
GM
なにをしましょうか。先ほどの出来事を踏まえて一旦会話……などでもいいし、先に宣言して振っちゃってもいいです。
ノエル
村に戻ってきたところで…空き家がいいかな。とりあえず落ち着ける場所でリリアンちゃんとお話したいです。
GM
了解です。では、場所を空き家に移しまして……
GM
ゆきなちゃんに見張っていていただくといいですね。
ゆきな
見張りはおまかせ~!
リリアン
頼みました……
ノエル
よろしくゆきなちゃん!
ノエル
空き家に戻り、適当な場所に腰を下ろす。
リリアン
走って上がった息もそうしている内に落ち着いていき。
リリアン
だけどリリアンの表情は暗いまま。
ノエル
「……リリアン、大丈夫?」
リリアン
涙を浮かべてはいないが、ぼんやりと顔を伏せている。
リリアン
「……はい」
リリアン
「……先程は、見苦しいところを」
ノエル
「……大丈夫じゃ、なさそうだな」
ノエル
「ううん。……亡者の、幻?」
リリアン
「……この程度のことは、救世主として活動する以上はよくあることで……」
リリアン
「……」
リリアン
無言を返す。
ノエル
「……よくある、ことか」
リリアン
「……ええ」
リリアン
「救世主の力は心によって得るもの」
リリアン
「だから、裁判の前に相手の心に触れて、傷つける」
リリアン
「そういうことはこれまでにもあって」
リリアン
「だから、別に……」
リリアン
とはいえ、心にここまで深く刃を刺しこまれたのは初めてのこと。
ノエル
「でも、あの霧は……きみをこれまで以上に深く、傷つけたように見える」
リリアン
大丈夫、と主張する声はか細く。
リリアン
「……」
リリアン
そもそも嘘が下手な性分でもある。
ノエル
「きみが何を見たのかを、聞きはしないよ。でも…何を見たとしても」
リリアン
気丈に振る舞わねばと思えど、実際にそのようにできているとは到底言えない。
ノエル
「今は。今は…とにかく、戦って、生きて……帰らなきゃ」
リリアン
「……戦って」
リリアン
「生きて、」
リリアン
「……」
リリアン
その先は。
リリアン
「……そうですね」
リリアン
「生き残って、ノエルさんを帰してあげないと……」
リリアン
家族はかけがえがない。
リリアン
女は、そうじゃないけれど。
リリアン
ノエルは、ノエルを待っている人のところに帰さなければ。
ノエル
「……きみも、帰るんだろ…?…帰らなきゃ」
リリアン
「……」
リリアン
「帰り、たい」
リリアン
「帰りたい、ですけど……」
リリアン
怖い。
リリアン
帰った時に、自分の居場所がどこかに残っているのか。
リリアン
もうそんな隙間はわずかも残されていないのではないか。
ノエル
「……」
リリアン
ますます俯いてしまう。
ノエル
「……またそんなことを言ってるのか」
リリアン
「だって……」
リリアン
「あの人からすれば、生きているのかも分からなくて」
リリアン
「待てるはず、ない」
リリアン
「待っていてほしいなんて……」
リリアン
「言えない……」
リリアン
消え入るような声。
ノエル
「…それでも。それでも帰るんだよ」
ノエル
「怖いかもしれないし、待ってもらえないかもしれないって不安は…これからも消えないかもしれないけど」
リリアン
「……」
ノエル
「帰れないうちは…帰った後の心配をしても、しょうがないだろ…」
リリアン
「……そ、れは」
リリアン
「そう、ですけど」
リリアン
「でも、」
リリアン
「……怖い」
リリアン
「不安が現実になってしまうことが」
リリアン
「それを目の当たりにすることが、私は恐ろしい」
リリアン
「待っているはずがない」
リリアン
「そう思う方が自然なんです」
リリアン
「身分のある男性がいつまでも独り身でいることなんてありえなくて……」
リリアン
「待ってくれていることを望むのは、不幸を望むのにも等しくて」
リリアン
「……このまま」
リリアン
「この世界なら」
リリアン
「私を、救世主として望んでくれる人達がいる」
ノエル
「……もし、きみの帰りをいつまでも待っていてくれたら?」
ノエル
「自然に考えれば、そうかもしれない。けど…現実は、わからないよ」
リリアン
「……そんな」
リリアン
「そんな、こと」
リリアン
顔を上げる。
ノエル
「絶対にないなんて、言えないだろ」
リリアン
「……そ、れは」
リリアン
「……」
ノエル
「不安に押しつぶされて、悪い方に考えるのは簡単だけど。…信じて、帰ろうよ」
リリアン
「信じて……」
リリアン
待ってくれているはずなんてない。
リリアン
だけど、もし、もしもそうであるならば。
リリアン
傷つくことを恐れて諦めてしまえば、
リリアン
それこそが、本当に彼を不幸にする行いではないか。
ノエル
「うん。…それにリリアンが、こうやって信じられなくなったり、怖くなったりして迷いそうだったら……また僕が、元の道に戻すよ」
リリアン
「ノエルさん……」
ノエル
「リリアンのこと…すごく、かっこよくて素敵だって思ってるからさ。…ちゃんと、帰ってほしいんだ」
リリアン
「…………」
リリアン
「……ノ、エルさんには励まされてばかり、ですね」
リリアン
「いけませんね、私がしっかりしなければならないのに……」
ノエル
「リリアンひとりで頑張らなくても、僕も、ゆきなもいるよ。だから…大丈夫。一緒に…がんばろ」
GM
判定を入れるなら、横槍が入ります。
ラビングラビット
させない……!
ラビングラビット
choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
ラビングラビット
ずっと才覚で苦しんでる兎
ラビングラビット
2d>=7 (2D6>=7) > 8[4,4] > 8 > 成功
ラビングラビット
1d (1D6) > 4
GM
マイナス4修正ですので……
GM
このままだと、2d+3-4>=7。つまり8以上。
GM
ティーセットはさっき使ってましたね。
ノエル
はい…もうないですね
GM
受け渡しはできるんですが、ゆきなちゃんも自身の判定に成功したいので難しいところだね
ゆきな
あ!ここでなめてほしいので、受け渡せます!
GM
ほほう~
ノエル
ゆきなちゃん…!
GM
では、ゆきなちゃんのティーセットをつかって判定していいですよ!
ゆきな
つかってくださいな!
ノエル
ありがたき…
GM
これで2d+3+2-4>=7
前から順に愛・ティーセット・横槍マイナス分 となります。
[ ゆきな ] ティーセット : 1 → 0
ノエル
では、リリアンの「挫折」を舐めます。
GM
どうぞ!
ノエル
2d+3+2-4>=7 (2D6+3+2-4>=7) > 7[1,6]+3+2-4 > 8 > 成功
GM
成功!!
ノエル
よかったぁ…
GM
では、続けましょうか……
リリアン
……あの人も、
リリアン
あの人も、卑屈になるリリアンに優しい言葉をかけてくれた。
リリアン
リリアンを求めてくれた。
リリアン
必要としてくれた。
リリアン
そんなことをしてくれるのは、あの人だけ。
リリアン
……そのはずなのに。
リリアン
ノエルの優しさが、リリアンの心に触れる。
GM
普段ならば、想いは固く、真っ直ぐにあの人に向かっているはず。
リリアン
とくん
リリアン
胸が高鳴るのを感じる。
GM
それでも揺れるのは、恋の毒のせいか。それともあの幻のせいか。
リリアン
おかしい。
リリアン
こんなことはあり得ない。
リリアン
あの人以外に心が揺れることなんて、あってはならない。
リリアン
それなのに。
リリアン
ノエルの言葉が、こんなにも嬉しい。
リリアン
勘違いだと、気のせいだとごまかすにはあまりにその感情は大きく。
リリアン
「……」
リリアン
チラ、とノエルの顔を窺う。
ノエル
微笑みを返す。
リリアン
「……!!」
リリアン
目を逸らす。
リリアン
顔が熱い。
リリアン
彼の顔をまともに見られない。
ノエル
(あ、あれ……?)
ノエル
「…リリアン?大丈夫?」
ノエル
顔を覗き込む。
リリアン
「……えっ!?」
リリアン
「あっ、だ」
リリアン
「大丈夫、です」
リリアン
「大丈夫ですよ!」
ノエル
「そ、そう…?まあ、少しでも元気になってくれたなら、いいんだけど…」
リリアン
実のところ全く大丈夫ではないのだが……。
リリアン
心臓が早鐘を打つ。
リリアン
おかしい。
リリアン
こんな気持ちは。
リリアン
あってはならない、犯してはならない裏切りなのに。
リリアン
恋の毒がもたらす気の迷い。
リリアン
そうでしかない。
リリアン
そのはずなのに。
リリアン
そうやって俯瞰する自分を、未知の感情が塗りつぶしていく。
リリアン
それが恐ろしく、
リリアン
恐ろしいと思う自分すらこのままでは消えてしまいそうで。
リリアン
「……大丈夫、ですので」
リリアン
「行きましょう」
リリアン
勢いよく立ち上がる。
ノエル
「えっ!?あ、うん……?」
リリアン
「……はやく、彼女を倒しましょう」
ノエル
「…そ、そうだね」
ノエル
(元気になっては…くれたかな?)
リリアン
はやく、終わらせなければ。
リリアン
この心に毒が回りきってしまう前に。
[ リリアン ] 挫折 : 0 → 1
[ ラビングラビット ] HP : 63 → 62
GM
リリアンちゃんは「ノエルへの恋心」を獲得しました。

マスターシーン

GM


GM
…………。
……。
…。
GM
ほんの数日前のこと。
GM
きみたちはこの村に立ち寄り、一宿のついでに、村の周囲に居ついた取るに足らない亡者を軽くあしらい、村を発った。
GM
それを、陰から見ていたのが……
**
……。
**
胸がどきどきどきどきしていて、おさえていないと口から心臓がでちゃいそう。
**
時計街の白兎が言ってた。
白兎は、まるで一目惚れのように、運命の救世主に気づくこともあるんだよって。
**
じっさいこれって、一目惚れ。
**
ぴんときて、わかっちゃったの。
あたしにほほえんでくれるのは、あたしの名前を呼んでくれるのは、あの人に違いないんだわ。
救世主
「それじゃ、もう行こうか」
救世主
「ええ」
**
あの方が、背を向けて旅立っていく。
**
リリアン。
リリアン。
リリアンさま……。
**
あたしが知ってるのはお顔とお名前だけ。
**
このまま何もしなければ、運命の救世主は過ぎ去っていく。
もう出会うこともないかもしれない。
GM
――兎は駆け出す。
**
(馬車を途中で降りて、迷子のフリをしよう。きっと村まで連れて行ってくださるはず)
**
(そうしたら、お礼をするために家へ招待するの。あの方の心を掴む、とっておきの自己紹介を考えなきゃ――)
**
白兎がアリスを追いかけるなんておかしいと思う?
**
あたしだっておかしいと思う。
**
けれど、だれの目も気にしていられない。
**
あたしはあたしの手で、この運命を切り開くと決めたんだから。
GM
その運命に名前をつけるなら――

行動 ラビングラビット3

GM
今回は、ゆきなちゃんの行動の前に……ラビングラビットが割り込んで行動します。
GM
狙う対象は……これまで順番に、一人ずつ狙っておりましたので、お分かりかと思いますが。
GM
ノエルくんですね。
先ほどの襲撃の夜ということにしましょう。
GM
今はもう、リリアンちゃんも落ち着いたのでしょう。時間を決めて、一人ずつ見張り番をしながら夜を過ごします。
GM
そして、一番最初に番をすることになったノエルくんがその役目を終え、眠りについたとき。
GM
疲労と、それに恋の霧の影響でしょうか。
GM
きみは不思議な、心地よい夢を見ます。
GM
古ぼけた大きな家。
GM
その中には、たくさんの人形が飾られている。
GM
きみは強い意志で、リリアンに「帰ろう」と、何度も訴えた。
GM
それは、きみにも帰るべき場所があるから。
ノエル
「…………」
ノエル
この堕落の国に来て、たった数日。
ノエル
その数日で、すっかり懐かしい景色になってしまった。
ノエル
帰りたい場所。帰るべき場所…。
GM
この小さな世界に、あの父はいない。
恐ろしい亡者だっていない。
GM
ただひとつの、安心できる場所。
GM
けれど……
きみの目は、ひとつの違和をとらえます。
ノエル
「……、…?」
GM
並んだ人形の中に、作った覚えのない子が混じっている。
ノエル
「……なんだろ、あの子…」
GM
もちろん、祖父だって……
お人形
……こんなきれいな子を見せてきたことはなかった。
ノエル
「……!!」
お人形
ぬくもりのない身体。
宝石のような瞳。
お人形
この館のほかのどの人形よりも、ずっと美しい。
ノエル
どきどきと、胸が鳴る。
ノエル
その人形が、見知った顔であることの、驚き。
ノエル
それ以上に……
ノエル
「……なんて、綺麗…」
GM
でも。
でもね。
GM
このお人形は。
お人形
「ノエノエ~? どうしたの~?」
GM
生きて、しゃべっている。
ノエル
「……っ」
ノエル
それを見た瞬間、湧き出す感情は……落胆。
ノエル
だいなしだ、なんて…思ってしまう心。
GM
お人形は首をかしげています。
GM
そう、ただ一つ。
GM
生きていることが、落胆につながる。
GM
彼女がほんとうに、永遠に人形と化してしまえば。
GM
きっときみは満たされるのに。
ノエル
彼女が、動かなくなってしまえば。
ノエル
ほんとうに人形になってしまえば。
ノエル
ああ……なんて、素敵なんだろう。
ノエル
考えるだけで、胸が高鳴る。
ノエル
そうだ。
お人形
「?」
ノエル
その細い首を絞めて、息の根をとめてしまえば。
ノエル
ゆきなへ近づき、ゆっくり、ゆっくりと…その首へと手を伸ばす。
GM
――夢は少しずつ、現実へと溶け込んでいく。
GM
大きな館は、小さな空き家に。
お人形は、ゆきなそのものに。
GM
きみは、その狂おしい気持ちから。
夢と現の境に気づけぬまま。
GM
ゆきなの首を……。
GM
といったところで、抉りますけれど……横槍はありますか?
ノエル
choice[リリアン,ゆきな]  (choice[リリアン,ゆきな]) > リリアン
リリアン
はい……リリアン振ります……
GM
横槍ですね~HPを1減らして能力を決めましょう!
[ リリアン ] HP : 17 → 16
リリアン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
リリアン
2d6>=7 (2D6>=7) > 6[5,1] > 6 > 失敗
リリアン
1足りない……
リリアン
ごめん……
GM
今日、いろいろありましたからね。ちょっと気づく余裕がなかったですね。
リリアン
リリアンは空き家の外で見張りを頑張っていました……
GM
では、ラビングラビットはあふれる愛で判定します。
GM
2d+3>=7 (2D6+3>=7) > 5[1,4]+3 > 8 > 成功
GM
成功。では、ピグマリオンコンプレックスは○から空白に戻ります。
ノエル
はーい
GM
そして、その衝動を抑えることはできません。
ノエル
首を絞める手の力が、徐々に強くなる。
ゆきな
「―――ぅ」 絞める首の先から、漏れる声。
ノエル
「…綺麗だよ、ゆきな。すごく、綺麗。……僕の…人形に…」
ノエル
強く、強く。絞める。
ゆきな
じたばたともがく手足。真っ白なそれは、まるで、人形のようで。
ゆきな
「――――の、ぇ……っ」
ノエル
綺麗だな。かわいいな。少しずつ、少しずつ…人形になっていく、きみは…
ゆきな
でも、まだ、声は、あなたを呼んでいて。
ゆきな
手を伸ばす。あなたの手に重なる。……それは人形のように、真っ白で、体温も無くて。
ノエル
重なる冷たい手がとても愛おしい。声が聞こえた気がしたけれど、きっともうすぐ、それもなくなる
ノエル
そうすれば、ゆきなは…僕の人形だ。
ゆきな
「―――……ぁ ―――……」
ゆきな
声が、か細く、消えていく……。
ノエル
きみのいのちが消えていくほど、より愛しさから力がこもる。
ゆきな
あなたの愛しさが注がれるほどに、声が細く、手足はちからなく……
ゆきな
もうすこしで、本当の、人形のように。
ノエル
「…大丈夫だよ、ゆきな。きみは…僕の人形になる。幸せにするよ…ずっと大事に…愛してあげるから」
ゆきな
あなたのその言葉を聴いて。
ゆきな
最後の呼吸とともに、身体の力がぬけていく……
リリアン
「──ノエルさん!!」
リリアン
ゆきなの呼吸が止まるその寸前、
リリアン
リリアンが、ゆきなからノエルを引き剥がす。
ノエル
「――……ッ」
ノエル
無理やり引きはがされれば、ハッとしたように周囲を見渡す。
ノエル
「………あっ…、ぇ……」
リリアン
見張りの交代をと中に入ったリリアンが目にしたのは、
リリアン
恍惚の表情で、ゆきなの首に手をかけるノエルの姿。
リリアン
「……あなた、」
リリアン
「何を……」
ノエル
「…………」
ノエル
何も言葉が返せない。
ゆきな
「……………。」
ゆきな
「…………ぇふっ! げほっ!」
ノエル
違う、とも言えない。だって、僕は…本気で…
リリアン
「……」
リリアン
問い詰めず、縋るような目でノエルを見る。
リリアン
何かやむを得ない理由があるのだろう。
リリアン
そうだと言ってほしい。
ノエル
「…ぼ、僕は………」
ノエル
「………」
ノエル
「………ご、ごめん」
ノエル
絞りだしたのは、たったそれだけの言葉。
リリアン
「…………」
ゆきな
「………。」

ぼんやりとした頭で、ふたりの様子をながめていた。
リリアン
「……ゆきなさん、大丈夫ですか?」
ゆきな
何故だろう。いま生きていることが
ざんねんなような、このきもち……。
ノエル
ゆきなの様子を、どこかぼうっとした顔で見つめる。
ゆきな
「……あっ!えへへ!ら、らいじょうぶ~!」
リリアン
「ろれつが回ってませんよ……」
ノエル
「……ごめん。ゆきな…本当に…」
ゆきな
「ふぁ…………」
ゆきな
「だ、だいじょぶ。なんかね……ゆきなも……」
ゆきな
「このまま人形になっちゃっても……いいかなって、ちょっと思っちゃってぇ……」
ゆきな
「………なーんてね!」
ノエル
「……っ」
ゆきな
その場の空気を和ませるようとしてるのか、いつものにこにこ顔に。
ノエル
「……その。ごめん…ね。夢を……見てた、気がして。…なんか、僕もおかしくなってた…みたい」
リリアン
”愛してあげるから”
リリアン
ゆきなの首を絞めながら、ノエルはそう言っていた。
ゆきな
「いいよいいよぉ!ゆきなもへんな夢みたしぃ…!」
ノエル
本当はおかしくなんてない。それは、いまだ高鳴るこの胸の鼓動が、いやでも教えてくれる。
リリアン
それを聞いたから止めに入ったわけではない。
リリアン
動機には関係なく……あんなことは、止めなくてはならなくて。
リリアン
誰にともなく、心の内で言い訳をしてしまう。
リリアン
それ自体が、そこに感情があったことの証左なのに。
ゆきな
「………。」明るくふるまって見せても、胸は高鳴ったままだった。
GM
他のみんなからすればおかしいこと。
GM
けれど、だれの目もきにしていられない。
GM
その運命に名前をつけるなら――
GM
恋は盲目。
GM
……ここでは、みんながみんな、恋の病に蝕まれている。

行動 ゆきな

GM
さて、では翌日としましょうか。
最後のゆきなちゃんの手番です。
ゆきな
はい!
ゆきな
どうしようかな……リリアンちゃん舐めにいくか、ノエルくん舐めにいくか
GM
一番悩ましいところに手番がきましたね~
GM
では、場所はどうしましょうか?
ゆきな
はい!そうですね~…
ゆきな
6:廃教会。今は誰にも使われておらず、何が信仰されていたのかは分からない。
ゆきな
こことか、リリアンちゃんとゆっくり話せそうかな?
GM
OK!
GM
人気のない教会までやってきたことにしましょう。ノエルくんは休ませてるかんじかな?
ゆきな
あ、ノエルくん教会内にいっしょにいるほうが自然かもですね!
GM
じゃあ、みんな一緒に!
GM
朽ちた石像の前に長椅子が並んでいる。
GM
休みつつ、話すにはうってつけの場所です。
ゆきな
「ふよふよ~ あっ、ここ、しずかかも~!」
リリアン
「ボロボロですね……」
リリアン
どこか、心ここにあらずと言った様子。
ノエル
黙って周囲を見渡している。
ゆきな
長椅子のひとつに座って
ゆきな
「ほらほら、みんなもやすも~!」
リリアン
「……」
リリアン
促されて、リリアンも腰掛ける。
ノエル
「……ああ、うん」
ノエル
同じように、椅子に座って。
リリアン
ゆきなとは違う長椅子。だけど会話できる程度には近く。
ノエル
こちらも、ふたりとは違う長椅子に。
ゆきな
距離感!!
リリアン
気まずくてぇ……
GM
長椅子の使い方が贅沢
ゆきな
「みんな元気ないよ~!もっと声だしてこぉ~!」
リリアン
「ゆきなさんは元気ですね……」
ノエル
「……」
リリアン
じ、と彼女の首元を眺める。
ノエル
元気そうなゆきなの様子に、昨晩のことをぼんやり思い出す。
ゆきな
「いえ~い!元気にしてると元気になるよぉ!」
リリアン
首の肌は覆われていて見えないが……。
ゆきな
その視線に、ふとおもいだしたこと。
ゆきな
「……そういえばノエノエ、きのうどんな夢みてたの?」
ノエル
「……え」
リリアン
聞いた……!
ノエル
「………えぇ、と」
リリアン
視線をノエルに移す。
ノエル
思い出そうと思えば、鮮明に思い出せる。けど…
ゆきな
じ~っとノエルをみつめている。
ノエル
「……もう、忘れた」
ゆきな
「ええ~~!!!」
リリアン
「……」
リリアン
聞けなくて良かったような、残念なような……。
ノエル
「ほ、ほら…元気出していなかきゃ…なんだろ。昨日のは…悪い夢だったんだ…だから…うん…」
ゆきな
「なんか、ゆきなのこと……綺麗、とか。幸せにする……とか。」
ゆきな
「きこえた……ような……」
ノエル
覚えてる~~~~…
リリアン
「…………」
ゆきな
………。おもいだしたらちょっと溶けそうだ。
ノエル
「……だっ、だから…さ、違うんだって!僕がゆきなにそんなこという訳ないだろ!」
ゆきな
「ええ~~~言ってたも~~~ん」
ノエル
「悪い夢!あのうさぎの亡者の力か何かのせい!!」
リリアン
「……そうですよ」
リリアン
「彼女……あの亡者は」
リリアン
「幻を……」
リリアン
「見せるようですし……」
ゆきな
「まぼろし……」自分の時を思い出す。溶けてしまう雪女と、リリアンの幻。
リリアン
「……ゆきなさんは、どうだったんですか」
リリアン
「ゆきなさんも夢を見たって言ってませんでしたか?」
ゆきな
「あ!みたみた! ちょ~みたよぉ!」
ノエル
「………」
ゆきな
「みたけどぉ……いうのははずかしぃ……」リリアンをみつめながら
リリアン
「恥ずかしい、ですか……」
リリアン
なんで私を見るんだろう……
ゆきな
「じゃあじゃあ、リリっちもみた!?夢!」
ゆきな
話題の矛先をかえたぞ!
リリアン
「え?」
リリアン
「私は……」
リリアン
「………………」
リリアン
「見てません」
リリアン
だいぶ間を置いて、言い切った。
ゆきな
「えっ そうなの?」
リリアン
「見てないです」
リリアン
二回目。
ゆきな
「そうなんだ~…?」 ノエルのほうをちらり。
ノエル
「…………こ、この話やめない?」
リリアン
「そうですよ」
リリアン
食い気味で同意する。
リリアン
「夢の話なんて不毛ですよ」
ゆきな
「ええ~ ふたりの夢、気になったのにぃ~っ」
リリアン
「見てませんって」
ノエル
「覚えてない」
リリアン
「ほら、ノエルさんもこう言ってますし」
ゆきな
「ちえ~っ」
ゆきな
「リリっち、強くてかっこいいしぃ……夢なんて、見ないのかな~」
リリアン
「かっこいい……かはともかく、それは夢を見るかとは関係ないのでは……?」
リリアン
「まあ少なくとも昨晩は見なかったことは確かですが……」
リリアン
主張。
ゆきな
「夢ってぇ、こうなったらいいな~とか。そういうのが見せるやつじゃないの?」
リリアン
「普段は私だって夢くらい見ますよ」
リリアン
「こうなったらいい、という夢もありますし」
リリアン
「……こうだったらよかった、とか」
ゆきな
「あるんだ~!どんなどんな!?」
ゆきな
まえのめりで食い気味だ。
リリアン
「……」
リリアン
「……言いたくありません」
ノエル
よっぽど夢のことが気になるんだな…とゆきなを見る。
ゆきな
「なんでぇ~!?ゆきな、もっとふたりのこと知りたいのに~!」
ゆきな
ノエルの視線にぴーすぴーす
リリアン
「……ノエルさんはどんな夢を見ます?」
リリアン
あからさまに矛先を逸らす。
ノエル
「だったら別に夢のことじゃなくても……、え?」
ノエル
「…………うぅん」
ゆきな
ノエっちの夢~!と期待のまなざし
ノエル
「僕は……別に。面白くない夢…ばっかだよ」
ゆきな
「おもしろくない夢…… 悪夢ってことー?」
リリアン
ノエルを窺う。
ノエル
「……うん。悪夢…かな」
ゆきな
「ええ~!ノエっちたいへん~!」
リリアン
実のところ、ノエルの話はリリアンも気になる。
リリアン
これは決して深い意味があるわけではなく……
リリアン
仲間として……
ゆきな
ふよふよ~と飛んで、ノエルの隣へと。
ノエル
「……わっ、何」
リリアン
ゆきなとノエルが隣り合うのを見る。
リリアン
「……」
ゆきな
「よしよし、だいじょ~ぶだいじょ~ぶ」
ゆきな
拒まれなければ、そっと頭を撫でようと。
ノエル
「……!なっ……別に、そんな…」
リリアン
愛してあげる、リリアンが聞いたのはその一言だけど。
ノエル
口では嫌がるが、拒みはしない。
リリアン
あれはきっと心からの言葉だったんだろう。
リリアン
では、ゆきなの方はどうだろうか。
ゆきな
「へへへ~。こわい夢なんてとんでけ~っ。」なでなで
リリアン
彼女は……ノエルの人形になってもいいかも、と
リリアン
そう思ったと言っていた。
ノエル
「…………」
リリアン
今もああして、隣に座って彼に触れている。
ノエル
黙って撫でられる。嫌ではない。むしろ…嬉しいような。
リリアン
ゆきなは楽しそうで、ノエルも喜んでいるように見える。
リリアン
自分一人だけ、こうして違う椅子に座って、
リリアン
ただ、眺めている。
ゆきな
リリアンの『挫折』を抉ります。
GM
横槍できるのはノエルくんだけですね。どうします?
GM
あ、ラビングラビットは横槍しません。
リリアン
アァ!!!!!
ノエル
横やり……………しません………(ごめんね…)
GM
だそうです!
ゆきな
では……才覚で判定します!
GM
才覚でなら2d+3>=7で判定できますね
GM
どうぞ!
ゆきな
2d+3>=7 こわいよ~~!!! (2D6+3>=7) > 9[6,3]+3 > 12 > 成功
GM
成功ですね~!!!!
ゆきな
えぐれちゃった~~!!
リリアン
じゃれ合う二人の横顔を、後ろからぼんやりと眺めている。
リリアン
ノエルに触れる仕草にも向ける笑顔にも、一切の屈託がない。
リリアン
美しいゆきな。
リリアン
自分も彼女のように美しく産まれていれば。
リリアン
あのように無邪気でいられたのだろうか。
リリアン
無意識の内に抱えていた羨望を、ふと強烈に自覚してしまう。
リリアン
ゆきなが羨ましい。
リリアン
美しさが、奔放さが、笑顔の輝かしさが……
リリアン
羨ましい。
リリアン
羨ましいのに、それを
リリアン
もっと見ていたい。
リリアン
今よりもっと近くで、もしも叶うなら自分に向けて……。
リリアン
……今まで友人と呼べる相手もロクにいなかったからだろうか。
GM
またひとつ。
普段なら蕾のまま押し込めていたはずの想いが、恋の毒によって花開く。
リリアン
そう、友人が。
リリアン
友達が、ほしくて……
リリアン
……
リリアン
そうでなくてはおかしい。
GM
愛が。
たったひとつでよかった愛が。
GM
満たされていたはずなのに、今はもう物足りない。
リリアン
どうして。
リリアン
あそこにいるのが私ではないのだろう。
ゆきな
いま、その笑顔が向いている先は、あなたではなく。
リリアン
彼女の隣に座る、ノエルに。
GM
満たされない想いは「恋心」となり、またひとつ、きみの中に住み着きます。
[ リリアン ] 挫折 : 1 → 0
GM
「ゆきなへの恋心」を獲得します。
GM