GM
『青い窓を見上げて』
GM
C班
GM
リテイク
GM
GM
……あれから24日。
GM
それはどんな場所だったか、時間だったか。
GM
あなたは物音に気付く。
GM
そちらに意識をやると、それに気付く。
GM
耳が真っ直ぐ上に伸び、体毛は白。両目は赤。
GM
白兎の末裔――ではない。
GM
それはまるきり、二足で歩く白兎だ。
リリオ
「…………?」
GM
それは駆け出す。
GM
あなたは誘われる。
リリオ
自分が見た末裔は、全て人の形をしていた。
リリオ
動物の姿の末裔は、見たことがない。
リリオ
腕に力を入れる。
不思議と体が軽い。
GM
「どうする、どうする、ひどい遅刻だ」
リリオ
ラタスが死んでから。
ずっと病に伏せっていた。
起きられるような体調ではないはず、なのだが。
GM
それは独り言を言いながら、チョッキのポケットから時計をひっぱりだして眺めている。
GM
うさぎは開け放たれた宿の廊下を行く。
リリオ
滑らかに足は動き、ベッドの下に差し出される。
リリオ
うさぎを、追う。
GM
振り払いがたい誘惑がそこにある。ほとんど、自動的に身体が動いているような。
GM
あるいはそれは夢なのかもしれない。
GM
ただ一つ、確かなことがあるとするならば。
GM
このうさぎを追うと、とりかえしのつかない何かが起きるだろうという気配がある。
リリオ
とりかえしのつかない何かが起こる予感。
GM
宿の廊下に明かりはなく、暗闇に続いている。
GM
駆ける白兎がぽっかりと浮かんで見える。
リリオ
でも、足は止まらない。
とりかえしがつかなくなっても、いいんじゃないか、なんて珍しく思う。
GM
あなたは進む。
GM
高潔な魂  0→-1
GM
女の子はお姫様 0→-1
GM
不意に、足下が抜ける。
GM
あなたは落下する。
GM
GM
GM
GM
あなたは目を覚ます。
GM
出たはずのベッドに横たわっている。
リリオ
「……?」
GM
暗い部屋。
GM
何かが動いている音。
リリオ
部屋の匂いが、さっきまでと違う気がする。
GM
何か、書き物をしている、ペンが紙と机を叩く音。
リリオ
ベッドの広さも、感触も、天井の様子も。
リリオ
ぼんやりと音を聞いている。
リリオ
聞いて──
リリオ
飛び起きた。
リリオ
部屋を見る。
以前泊まった宿で、ラタスが置き手紙を置いたあたりを。
ラタス
「うおっ」
リリオ
「……………」
リリオ
「ラタス」
ラタス
「なんだよ、急に驚かすな」
リリオ
ラタスの手元を見る。
ラタス
手紙。
リリオ
寝ている仲間や、部屋を見回す。
リリオ
「………」
リリオ
「は!?!?」
リリオ
「え!?!?」
リリオ
ラタスを見る。
ラタス
「なんだよ、まだ寝てていいぞ」
リリオ
ベッドから飛び降りて、ラタスに駆け寄る。
リリオ
「お前、お前……生きてる!?よな!?」
リリオ
顔を触ったり首を触ったり脈を取ったりする。
ラタス
「きゅ、急にどうした」
ラタス
好きなようにされている。
ラタス
顔はあるし首も温いし脈もある。
リリオ
「生きてる……」
リリオ
ラタスが書いていた手紙を見る。
ラタス
それはまだ濡れている。
リリオ
「…………」
リリオ
手に取る。
リリオ
じっと手紙を見ている。
ラタス
「……」
ラタス
「悪い夢でも」
ラタス
「見たのか」
リリオ
「悪い夢か」
リリオ
「はは」
リリオ
「予知夢かも」
リリオ
「…………」
ラタス
「……」
ラタス
「なら」
ラタス
「……行かせてくれ」
リリオ
「…………」
リリオ
「どうしようかなぁ。こんな所を見つかって、行かせてもらえると思う?
リリオ
「こよみとユキを起こして、ちゃんと話し合って……」
リリオ
「それから……」
リリオ
「…………」
リリオ
唐突な沈黙。
リリオ
こよみとユキを起こして、ちゃんと話し合っても結論は変わらないだろう。
そして、ラタスが死ぬという結果も。
ラタス
変わらない。
リリオ
しかし、こよみとユキを起こさない訳にはいかない。2人はそれを望むだろう。
リリオ
なぜ、時間が巻き戻っているのだろう。
なぜ、また、選択できるのだろう。
リリオ
もう、終わったことなのに。
もう、選んでしまった後なのに。
リリオ
どうしようもできないこと、だったはずなのに。
ラタス
「……わかったよ」
ラタス
「でも、そうだな、ちょっと散歩にでも行かせてくれよ」
ラタス
「荷物は置いていくからよ」
リリオ
「……いやだ」
リリオ
ラタスの腕を掴む。
ラタス
「……」
リリオ
左手でも、ラタスの腕を掴んだ。
リリオ
頭を、軽く預ける。
人工肺に額が触れる。
リリオ
「いやだ……」
ラタス
「リリオ」
リリオ
「ラタスと、離れたくない」
ラタス
「じゃあ」
ラタス
「一緒に行くか」
リリオ
ラタスの顔を見上げる。
リリオ
こよみとユキを置いて?
リリオ
ラタスと一緒に。
リリオ
「…………」
リリオ
「う……」
リリオ
涙が溢れた。
リリオ
そんなことは許されない。
リリオ
この4人では、ユキやこよみの幸せが最も優先されるべきで、その次がラタス、そして自分は最後。
リリオ
ずっとそう思ってきた。
だから、2人を置いていくなんてできない。
リリオ
できない、はず。
ラタス
腕を掴む。
ラタス
涙についての慰めもなく、ただリリオの腕を掴んで、引き連れて、
ラタス
部屋を出ようとする。
ラタス
荷物も、仲間も、置き去りのまま。
リリオ
「ラタス、だめだ」
リリオ
手を振り払う。
リリオ
「だめだよ、流そうとするな」
ラタス
その言葉に返しもせずに、振り払われたまま、背を向けたまま。
ラタス
部屋を出て行く。
リリオ
涙を拭う。
リリオ
長い、長い溜息を吐く。
リリオ
こよみとユキの寝顔を見る。
リリオ
「…………ごめん」
リリオ
2人の額に、それぞれキスをする。
リリオ
「…………僕は、本当は強欲な人間だ」
リリオ
荷物を担ぎ上げる。
自分の荷物と、ラタスの荷物だ。
リリオ
部屋を出る。
ラタス
リリオの心の疵『強欲』を抉ります。才覚。
リリオ
はい
ラタス
2d6+3>=7 (2D6+3>=7) > 5[3,2]+3 > 8 > 成功
リリオ
はい
リリオ
横槍を入れてくれる仲間は置いてきちゃったからな……
[ リリオ ] 強欲 : 0 → -1
ラタス
空は昏い。
ラタス
砂煙に鈍った中の朝焼けは遠く赤く、まだ残る夜の暗さを拭わない。
リリオ
少し後を付いて行く。
ラタス
まだ静まりかえる朝の中、村を抜け出し、荒野へ。
リリオ
ラタスの分の荷物は、既にラタスに渡している。
ラタス
受け取っている。
ラタス
二人、罪を背負って歩いている。
リリオ
背に食い込む荷物が、妙に重い。
リリオ
「ラタス」
ラタス
「なんだ?」
リリオ
「予知夢を見たって言っただろ?」
リリオ
本当に夢だったのかどうかは、疑わしいけれど。
リリオ
「今から行くのは、狂飆の頂か?」
ラタス
「……」
ラタス
「そうだよ」
ラタス
「空を見に行く」
リリオ
「亡者になって?」
ラタス
「そうだなぁ」
リリオ
「そうだなぁじゃないだろ」
リリオ
「なんかこう……」
リリオ
もっと他になかったのか、と言いたいが、他にある気はしない。
ラタス
「なんだよ」
リリオ
死にゆく人間にできることは、限られている。
リリオ
「適当だな~と思って」
ラタス
「ははは」
ラタス
「どんな夢だったかしらんが……」
ラタス
「見えたのか、空は」
リリオ
「さぁね」
リリオ
「……先に分かっちゃ、つまらないだろ?」
リリオ
ラタスは空を見れなかった。
ラタス
「そりゃそうか」
ラタス
「それじゃ、お楽しみだなぁ」
リリオ
地を這う亡者となり、青い窓を見上げることもできず、逝った。
リリオ
でも、今、またこうしてそこにいる。
リリオ
「……僕が見た夢とは、もう違ってきてるけどね」
ラタス
「どんな夢だったんだよ」
リリオ
「かなり最悪な夢だったな~」
リリオ
「まず、ラタスがこよみとユキと3Pしてた」
ラタス
「あ???」
リリオ
「あははははは」
ラタス
想像している。
リリオ
「その後僕にもやらせろって言ってきた」
ラタス
「は?????」
ラタス
「お前の夢おかしくないか?」
リリオ
「僕もそう思うな~!」
リリオ
「しかもなんか、結局僕は抱かずに腕相撲して終わったんだよね~」
リリオ
「なんなんだ?」
ラタス
「こっちが聞きたい」
ラタス
「お前そんなに腕相撲がしたかったのか……?」
リリオ
「え~?腕相撲を言い出したのはラタスだから、腕相撲したかったのはラタスなんじゃない?」
ラタス
「お前の夢だろ!」
リリオ
「ラタス、僕とはセックスより腕相撲がいいんだな~、ふしぎだな~」
ラタス
「お前の夢だろ!!」
リリオ
「あっはっはっは」
リリオ
「しかもラタス、最後はなぜか僕に心臓を貫かせて死んじゃうんだ」
リリオ
「ひどくない?」
ラタス
「どんな夢だよそれマジで……」
リリオ
「いや~、本当に酷い夢だった」
リリオ
「マジで最悪だったな~」
ラタス
「んで」
ラタス
「その最悪なのはどこまでがなんだ?」
ラタス
「つまり……おれがこよみとユキとヤッたところも『酷い』夢なのか?」
リリオ
「あれ、そういう聞き方する?」
ラタス
「ははは」
ラタス
するが~?
リリオ
するか~
リリオ
「……本当に全部酷いって訳じゃない。
どれも理由があるし、誰かが望んだことでもある」
リリオ
「いい夢だった、とも言える」
ラタス
「そうか」
リリオ
「でも、ひっど~い!!って文句言いたくはなるな~!!」
ラタス
「ははは」
ラタス
「おれは罪な男だからな~」
リリオ
「ははははは」
ラタス
夢の中でもな~
リリオ
「いや~、あの、もしかしてメモとかある?」
ラタス
「メモ?」
リリオ
「やりたいことリストみたいな」
ラタス
「ん、ああ」
ラタス
取り出す。
リリオ
「ふ、ふふ」
ラタス
書いてあるのはまだ一つだけだ。
リリオ
「罪な男だな~!!」
ラタス
「まだ一個しか思いついてないんだよな」
リリオ
「あれ、そうなんだ。なに?」
ラタス
歩きながら考えるかって思って……。
リリオ
今回ノータイムだもんな~
ラタス
見せたメモにはくだものとだけ書かれている。
リリオ
「……………」
リリオ
「なんか、ごめん……」
ラタス
「急になんだよ……」
リリオ
「謂れのない罪でからかってしまった……」
ラタス
「くだものってメモでしょんぼりするやついるか……?」
リリオ
「僕が見た夢では、もっといくつかあって……」
ラタス
「へぇ」
リリオ
「…………最後に、女を抱くって書いていて……」
リリオ
「大騒ぎになったんだけど……」
ラタス
「大騒ぎになるなぁ」
ラタス
「えっ、それを3人が見たのか?」
リリオ
「ラタスは隠そうとしたんだけどね」
ラタス
「隠すだろ!」
リリオ
「まぁ……それで3Pが……」
ラタス
「なるほどな~」
リリオ
「いや~、今思えば気の毒なことをした」
ラタス
「たいへんな夢だなぁ」
リリオ
「じゃあ、どうする?
まずはくだものを探しに行く?」
ラタス
「いいな~」
ラタス
「とりあえず南下しながら……」
リリオ
「そうだね~」
リリオ
「実は、くだものにちょっと心当たりがある」
ラタス
「やるじゃん」
リリオ
「ただ……、無事に手に入れられるかどうかは分からない」
ラタス
作物、すぐ亡者になるからな~。
リリオ
「この近くに、妙に豊かな村があるらしい。そこには様々な作物が実り、獣もよく育つ」
リリオ
「しかし、村に入る時に妙な儀式が必要だとか……」
ラタス
「妙な儀式かぁ」
リリオ
「その名も野球拳」
ラタス
「ヤキュウケン」
リリオ
「じゃんけんをして、負けた方が服を脱いでいく……脱いだ服は神に捧げる神聖な供物、だとかなんとか」
リリオ
「聞いた話だけど」
ラタス
「楽しそうな儀式だな!」
リリオ
「さすがにユキやこよみをそんな村に連れていけないからスルーしてたけど」
ラタス
「こよみじゃんけん出来ないからな」
リリオ
「ポーズでじゃんけんする、体じゃんけんとかもあるけど……。脱ぎながらの体じゃんけんって、完全に見世物になっちゃうしな……」
ラタス
「見世物だなぁ」
ラタス
想像しています。
リリオ
おっぱいがぼよんぼよんしてそう
ラタス
おっぱいがぼよんぼよんしてそう
リリオ
そんな事はさせられない……
ラタス
みるぶんにはわるくないが……
ラタス
想像だに楽しげな感じだが……みるぶんには……
リリオ
おい
リリオ
「しかも、最後の1人になるまで脱がないといけないそうだ」
リリオ
「でもまぁ、2人でやる分には僕が全勝したらいい話だし」
ラタス
「そうだな~」
ラタス
棒。
リリオ
「もちろん八百長するつもりだけど……ね?」
ラタス
「おれはじゃんけんで20連勝したことあるぜ」
リリオ
ラタスの肩を掴む。
リリオ
「ね?」
ラタス
「お、おう」
ラタス
「まあ、そうだな」
ラタス
「他の奴らにみせてやるには惜しい」
リリオ
「…………」
ラタス
「20連勝したからには20連敗することもあるだろうなぁ」
リリオ
ラタスのヒゲをつまむ。
リリオ
引き抜く。
ラタス
「いっ」
ラタス
「おれのヒゲちゃんがかわいそうだろうが!」
リリオ
「いや……つい……」
リリオ
「あの……」
リリオ
「いや、この際だから言わせてもらうけど」
リリオ
「お前童貞に見えないにも程があるだろ!!!!!!!」
ラタス
「人のちんちん事情を予知夢で知るな!」
リリオ
「さっきやりたいことリストにセックスって書いてたって言って否定しなかっただろ!!!!」
ラタス
「確証をとるな!!」
ラタス
才覚3の無駄遣いするな!
リリオ
「童貞のくせに罪な男とか自称したり……」
リリオ
「他の奴らにみせてやるには惜しいとか言ったり!!」
リリオ
「ヒゲなんか生やしたり!!」
ラタス
「ヒゲはいいだろうが!」
リリオ
「童貞に見える訳ないだろ!!!!」
ラタス
「なんで童貞丸出しにしとかなきゃいけないんだよ!」
ラタス
「しまっとけしまっとけ! そんなもん!」
ラタス
「チャックの中にいれておけ! 童貞は!」
リリオ
「いかにもモテてモテて仕方なくて女食いまくってるぜェ~ってオーラ出して優しくするから女の子が騙されるんだろうが!!」
リリオ
「チャックの中にしまうなら一回使ってからにしろ!!」
ラタス
「罪な男だなぁ~おれ!!」
リリオ
「……ちなみに、こよみとユキの気持ちには気が付いてるか?」
ラタス
「……ああ」
リリオ
「気が付いてそのままにしてたのか~」
ラタス
「お前もわかってるだろ」
ラタス
「おれは死ぬ」
リリオ
「死ぬなよ」
リリオ
「無理なのは分かってる」
リリオ
「でも文句を言うくらいは許してくれ」
ラタス
「……そうだな」
ラタス
「好きに責めてくれていい」
リリオ
「バカ、ヒゲ、童貞」
ラタス
バカだしヒゲだし、童貞だな~。
リリオ
「かっこつけのくせに繊細」
ラタス
「ははは」
リリオ
「才覚の無駄遣い」
リリオ
「普段才覚の顔してるから、たまの猟奇が本当に怖い」
ラタス
罪な男だからなぁ
リリオ
「色々なことが適当すぎる」
ラタス
「そうだなぁ」
リリオ
「まぁ……、適当だから、僕とも友達になってくれたのかもね」
ラタス
「……」
リリオ
地面に転がる石を蹴り飛ばす。
リリオ
「夢で、前の仕事の話も聞いた」
ラタス
「そうか」
ラタス
「なんて言ってた?」
リリオ
「…………」
リリオ
「気が利かない童貞男だったって言ってたなぁ」
ラタス
「かつてなく自分の言葉の切れ味を堪能している」
リリオ
「あとは、僕のことを知ってたかもとか、堕落の国に来てよかったとか、そういうこと言ってたよ」
ラタス
「本当になんでも知ってるんだな」
リリオ
「当たってたか~」
リリオ
「……本当に。
全部知っていて、それでも黙って仲間でいてくれたのは驚いた」
ラタス
「それは逆だろ」
ラタス
「おれは良かったと思ってるんだぜ」
ラタス
「殺さずに済んで、こうやって一緒に旅を出来るっていうのは」
ラタス
「願ってもないことだろ」
リリオ
「…………」
リリオ
「元の世界で君に殺されてた方がよかった、って言ったら、困る?」
ラタス
「困る」
ラタス
「が」
リリオ
「はは」
ラタス
「好きに責めてくれていいって言ったろ」
リリオ
「そうか、これも責めに入るか。
得した気分だな~」
リリオ
「でもまぁ、殺されなくてよかったよ。
殺されてたら、君を知らないまま死んでた」
ラタス
「そうだな」
ラタス
「おれもそう思う」
リリオ
* 汚れた手を舐めます 判定は才覚
リリオ
2d6+3>=7 (2D6+3>=7) > 9[4,5]+3 > 12 > 成功
GM
くだものも成功で……。
リリオ
行くか……野球拳の村!!
ラタス
堕落の国に来たことは、幸福なことだと思っている。
ラタス
誰だって殺さずに済むならそれが一番いい。
ラタス
それは手放しに喜んでいいことだ。
ラタス
ましてや、下層の環境改善に奔走していたことを、おれはよく知っている。
ラタス
数奇な運命がナイフの行方をねじ曲げた。
ラタス
だからこの手は知らずに済んだ。
ラタス
お前をナイフで刺す手触りを。
リリオ
ラタスに殺されて、ラタスの日銭になっていたならそれでよかった。
リリオ
でも、それはラタスを知っていたから言えることだ。
リリオ
そして、ラタスを無視した言い分だ。
リリオ
ラタスが1人でも殺さずに済んだなら、それはよかったことだし、そのお陰で、ラタスと知り合うことができた。
リリオ
誰も味方がいない孤独な堕落の国で、ラタスを見つけることができた。
リリオ
「夢で、堕落の国に来てよかった理由をちゃんと聞かなかったんだよな」
リリオ
「聞けてよかった」
ラタス
「ああ」
ラタス
「くだものもあるしな!」
リリオ
「そうだな!」
ラタス
なんか~~あれだろ~~? 甘くて~~~なんかいい匂いがして~甘くて……あとみずみずしい感じで……酸っぱくもあり……甘い……そういう……。
ラタス
そういう感じだって聞いてるぜ!
リリオ
だいたいあってる
リリオ
ものによるが……
ラタス
よ~~し 野球拳、するぞ~~!
ラタス
*それが0日目のこと。
リリオ
地図を示しながら、旅路を進む。
リリオ
目的の村は、遠目からでもすぐに分かった。
リリオ
なんか……派手な旗とかあるし……
ラタス
熱烈歓迎とか書いてる。
リリオ
多言語対応しているのは分かる。
リリオ
どれだけ野球拳が好きなんだ……?
リリオ
文字がレインボーカラーだし……
リリオ
うわ~~~~
リリオ
引き返したくなってきた
ラタス
あやしすぎる
[ ラタス ] 汚れた手 : 0 → 1
リリオ
強引な村人に捕まって、そういう感じになった。
ラタス
そういう感じになって、した。
リリオ
なんか直前になって八百長の話をない事にしてきた。
ラタス
「考えてみろ。おれの童貞ちんちんがだな」
ラタス
そういう話をした。
リリオ
「いちいち童貞ちんちんって言うな!」
リリオ
「正々堂々勝負したくなったんだよ。
腕相撲と違って、腕っぷしは関係ないしね」
ラタス
「圧倒的連勝を見せつけてやるぜ」
リリオ
「ハンデ無しで全勝して見せよう!」
ラタス
Choice[ラタス,リリオ] (choice[ラタス,リリオ]) > リリオ
ラタス
負けました。
リリオ
拳を高々と突き上げた。
リリオ
1D6 脱いだ枚数 (1D6) > 4
リリオ
辛勝だった
ラタス
堂々と胸を張って立っている。
ラタス
これがおれのちんちんだが……???????
リリオ
爽やかな風が吹き渡る中、童貞ちんちんが気持ちよさそうにしている。
リリオ
「これが噂の童貞ちんちんか」
ラタス
「獲れたてフルーツよ」
リリオ
「もいだほうがいいかな?」
ラタス
「優しくしてね」
リリオ
「う~ん、難しそうだからいっか」
ラタス
「頑張れよ!」
リリオ
「ほらほら、もういいらしいから服着な」
ラタス
「はーい」
リリオ
自分も着衣を整えて、村の熱烈歓迎を受ける。
ラタス
かなり楽しかったからまたやってもいいな。
ラタス
開放感も思いのほかよかった。
リリオ
僕はもういいかな……
リリオ
でも村の皆が喜んでくれてよかったな……
リリオ
ラタスも機嫌がよかったけど……露出趣味があったりするのか?
ラタス
まさかな……。
ラタス
というわけで野球拳をしたので実際に果物が出てきた。
ラタス
事前に言ったら用意されてた。
リリオ
豊かな村だな~
ラタス
何で……?
リリオ
すごいフルーツが盛られてる。
ラタス
「これ全部食っていいのか!?」
リリオ
「そりゃあ貴重な童貞ちんちんを見せたんだから」
リリオ
「それくらいの価値はあるってことで」
ラタス
「男娼の方が向いてたか……?」
リリオ
いやでも、この豊かさはなんなんだ……?
野球拳、何か裏があるのか……?
リリオ
「…………無いとは言い切れないな……」
ラタス
なんか目についたバナナを手に取る。なんか親近感を覚えたので。
リリオ
皮に包まれたバナナだ。
ラタス
皮ごと食べる。
ラタス
「……??」
リリオ
「あ、それは皮をむくんだ」
リリオ
一つ手に取る。
リリオ
「ここのヘタをこうすると、こう」
ラタス
「なるほどな!」
リリオ
「で、こうやって、むいてない所を持つ」
ラタス
真似する。
リリオ
「中だけ食べられる」
ラタス
食べる。
ラタス
「……美味いな!」
リリオ
「それはよかった」
ラタス
「なんかこう……甘くて……いい匂いがして……甘いな!」
リリオ
「才覚どこ行った」
リリオ
「他にもあるから食べなよ、ほら、こっちはみずみずしいやつ、こっちは酸っぱいやつ」
ラタス
どんどん食べます。
リリオ
色々と手に取って渡す。
皮を剥く必要があるものは、都度やってみせる。
ラタス
ちんちんで稼いだ果物を食べる。
ラタス
これが……汚れた手への舐め……?
リリオ
別の汚れが……
リリオ
やってること男娼とそんな変わらないな……
リリオ
ラタスがどんどん食べる様子を見ている。
ラタス
あのジジイおれのちんちんで喜びすぎなんだよな。
リリオ
すごい喜んでた。
ラタス
「いや~美味いな。こう、なんか……恵み……みたいな……そういう……」
ラタス
「そういう味がするな」
リリオ
村長の性癖は、カバー範囲が広すぎてちょっと理解できない。
リリオ
「恵みかぁ、そうだね。豊かな場所のものだ」
リリオ
「堕落の国では、なかなかお目にかかれない」
ラタス
「下層でもな」
ラタス
果物の栄養価は高い。
リリオ
「そうだね」
ラタス
一部の病について、果物の栄養価はまさに薬のようによく効く。
ラタス
その味覚と相まって、下層ではまさに神の食べもののように噂されていた。
ラタス
「いや~野球拳の村最高だな!」
リリオ
「うん……」
リリオ
「そうだね、来てよかった」
リリオ
「なんだか、無念が一つ晴れた気分だ」
ラタス
「はっ」
ラタス
「もしや予知夢でじゃんけんの手を……?」
リリオ
「いや野球拳はしてない」
リリオ
「するわけないだろ……ユキとこよみがいたら……」
ラタス
そういう話はしたな。
リリオ
したした。
リリオ
2人を脱がせる訳にはいかないし、童貞ちんちんを見せつけるわけにもいかない。
リリオ
まぁ見ただろうけど……。
ラタス
ちんちんの行方がねじ曲げられてる。
リリオ
ちんちんをねじ曲げてしまっている……。
リリオ
本当はこんなことしてはいけない……。
ラタス
1d6 (1D6) > 1
リリオ
近い
ラタス
*それが一日目のこと。
[ リリオ ] HP : 17 → 20
リリオ
果物食べて元気モ~リモリ!
ラタス
モーリモリ!