◆キャラクター紹介
GM
きっとだれも見ていないさ。
きっとだれも気付けない。
成人の儀を控えた忍者たちと、彼らを取り巻く世界の話。
もうすぐ子供でなくなってしまう二人は、かみさまの姿に何を見るか。
GM
そういうシナリオとして、今回揃っていただきましたPCの皆様。
■PC1 推奨:
・使命:【PC2に敗北を教える。】
・導入:
あなたは名だたる忍者の家系に生まれた。
家の期待を一身に背負い、鍛錬を欠かさず生きて来たが、何をしても幼馴染であるPC2に勝つことが出来ない。
成人の儀を迎える前に一度でいいから、なんとかしてPC2を負かしてみたいと思っている。
GM
ではPC1、キャラクターシートのURLを提示してからご紹介をお願いいたします。
静寂ヶ原 志筑
名前は静寂ヶ原 志筑(しじまがはら しづき)。
静寂ヶ原 志筑
HOの通り、家に期待される長男です。
静寂ヶ原 志筑
ただ、まあ……期待されているかいないかにはそんなに興味はない。
静寂ヶ原 志筑
自分がやるべきことはやる。
期待されるのは嬉しいけど、それだけ。
静寂ヶ原 志筑
ただ、幼馴染の韴子に勝てないのは……悔しいな。
静寂ヶ原 志筑
自分の未熟を思うと、結構腹立たしい。
静寂ヶ原 志筑
鍛錬が足りないなら、もっと頑張るしかないな。
おれにとっては、やるべきこと、だ。
GM
PC1、使命は先述しましたとおり【PC2に敗北を教える。】
■PC2 推奨:
・使命:【PC1と共に生きる。】
・導入:
あなたはシノビガミの血を色濃く継ぐ一族の嫡子である。
人間と神の境界を彷徨いながら眺める世界には、今のところ退屈していない。
正真正銘人間の身でありながら自分に突っかかってくるPC1の存在も酷く小気味良い。
もうすぐPC1ともども成人の儀を迎えるが、ずっとこうして生きていければいいと思っている。
GM
こんな感じ! URLから始まってご紹介よろしくお願いします。
天之 韴子
天之韴子(あまのふつこ)です。学校ではふーこって呼ばれてる。
天之 韴子
志筑と同い年の17歳で学校に行って任務に行って、と二足のわらじを履いてます。
天之 韴子
人が好き。世界が好き。色んなことを知ったり、人の役に立ったりするのも好き。
天之 韴子
学校でも楽しくやってるし、いつも自然体に生きてはいるつもりだけど、やっぱりこっち側の事情を知ってる人相手の方が落ち着くかな。
天之 韴子
頑張る志筑を見るのは好き。真面目な彼が、どんどん強くなっていくのは近くで見てて嬉しくなる。
天之 韴子
今の生活はすごく楽しくて、ずっとこんな日が続けばいいなと思ってる。
GM
このままの日々を続けていくならそうなりましょうね。
■PC3 推奨:
・使命:【PC1を守る。】
・導入:
あなたはPC1の家系の分家の人間である。
PC1がPC2に挑み、負かされ続けている姿をずっと見守ってきた。
躍起になってPC2に挑むのもいいが、そろそろお守りをするのも限界である。
もうすぐ成人の儀を迎えるのだし、いい加減落ち着きを持ってくれないものだろうか。
静居 黙雷
皆々様方、お初にお目にかかります。静寂ヶ原分家、静居家が長男、静居黙雷(しずい もくらい)と申します。どうぞ、黙雷とお呼び下さい。
静居 黙雷
呼び捨ては気が引ける、という方は、どうぞもっくん、ですとか、もくもく、と呼んでくださいね。
静居 黙雷
長男と言っても、家は姉が継ぐ事になっています。なにせ女が強い比良坂ですからね。男の肩身は狭いものです。
静居 黙雷
ですが、悪いことばかりでもありません。家を継がない静居の者は、本家に奉公する決まりです。お陰で幼い頃から、若……志筑様の成長を見守ることができました。
静居 黙雷
若の成長は、私の何よりの楽しみです。
一族の重い期待を一身に受けつつも、その期待にしっかりと応える、立派な少年に成長してくれました。
静居 黙雷
いえ、いえ。若は何をするにしても優秀な方なのですが。だからこそ心配になるところもあるといいますか。
静居 黙雷
韴子様との手合わせ……、いつまで続けるんでしょうね?
静居 黙雷
もうそろそろ成人なさるのですし、見合い話のひとつやふたつ出てくるでしょう。そろそろ落ち着いて頂けると、嬉しいのですが……。
静居 黙雷
いえ、いえ。これは私の勝手な願望です。若がやりたいようになさるのが一番ですとも。
GM
強い気概が見られますね。がんばってください。
■PC4 推奨:
・使命:【彼らの世界を守る。】
・導入:
あなたはPC2の家系の分家の人間である。
あなたはPC1やPC2、PC3を微笑ましく見守ってきた。
彼らが笑っていられるこの世界がいつまでも続けば良いと思っている。
GM
というわけでPC4、キャラクターシート公開からの自己紹介をお願いします!
雨野 いよ
雨野(あめの) いよです。25歳で世代は黙雷……もっくんと一緒かな。
雨野 いよ
呼び方はお好きなように……あ、”世話役”とかでもいいですよ。
韴子様のお家、天之家の分家にあたる雨野家から代表で韴子様のお世話をしています。
雨野 いよ
もっともこの世話役っていうのは本来男が継ぐはずだったんで……お三人はご存じですよね。まぁ表向きは男として振舞っています。
雨野 いよ
外に漏れるとよくないので俺のことは他言無用でお願いしますね♪
雨野 いよ
志筑様ももっく……黙雷も、そして韴子様も本当にいい日々を送っておられますので。
雨野 いよ
俺はそういう日々がちゃんと続くようにお世話させていただきますね。
GM
感情の有無、秘密や居所の取得状況、生命力の欠けその他諸々こちらにてご確認くださいませ。
GM
この4人で『神様のヒマ潰し』、始めていきましょう。
◆導入フェイズ
GM
うす淡い紫と橙のグラデーションに空の染まる逢魔ヶ刻。
GM
夕焼けに染まった山道を三人の忍が歩いている。
GM
一人は静寂ヶ原志筑。まだ年若い男子、由緒正しい鞍馬の名家の子。
GM
一人は天之韴子。志筑と大して年の差のない、けれどシノビガミの血を濃く継ぐ少女。
GM
一人は静居黙雷。彼らよりも一回り年の上の、志筑を見守るべく連れ添う男。
GM
――上の者より志筑と韴子に任ぜられた、妖魔狩りの忍務。
GM
期待されていた通りにそれを難なく片付けたその帰り道。
GM
実力を顕示してみせろとばかりに、年若い二人は妖魔狩りの忍務を繰り返している。
GM
あなたは、今も少し先を歩く、天之韴子との差を知らされている。
天之 韴子
軽くジョギングをした帰りのような、軽い声。
静居 黙雷
「若も韴子様も、お見事でございましたよ」
静寂ヶ原 志筑
「……まあ、お見事って言ってもな……」
GM
立派に成長した二人の働きぶりに、黙雷が手を出す必要もなく。
静寂ヶ原 志筑
「まだ……韴子のほうがな。おれはまだまだ」
静居 黙雷
「男子たるもの上を目指さねばという気持ちは分かりますが、こればかりはどうにも」
静寂ヶ原 志筑
「特別とか、そういうのはいいよ。おれにとっては幼馴染だ」
静居 黙雷
「……黙雷は、若を応援しておりますよ」
静寂ヶ原 志筑
「……勝てないと思ってるだろ……」
天之 韴子
「強くなった志筑が、私を負かす時のこと」
静居 黙雷
「おやおや、では2人から楽しみにされているということ」
雨野 いよ
「あれ、ちょっと迎えに行くの遅すぎました?」
雨野 いよ
三人の向かう先からスーツに白手袋、白いマスクの人影が声をかける。
GM
妖魔の蔓延っていた山を降り、立ち並ぶお屋敷と街とが見えてきた頃。
静居 黙雷
「いよが遅すぎたというよりは、お二人が早すぎる」
雨野 いよ
「黙雷さんも、お疲れさまでした。この様子だと暇だったみたいですね」
静居 黙雷
「ここ最近は、ずっと楽をさせてもらっている」
雨野 いよ
「お二人とも優秀ですからね。俺たちの負担が減るのはいいことですよ」
天之 韴子
「張り切りすぎちゃった。もうちょっと志筑に任せてもよかったかも」
静寂ヶ原 志筑
「……韴子はいつもどおり、余裕って感じですよ」
雨野 いよ
「そうですよ志筑様。競い合える相手がいてこそというのもありますから」
雨野 いよ
「俺たちも、お二人の成長が何より嬉しいですから」
静寂ヶ原 志筑
「おれももっと頑張らないとな……」
天之 韴子
志筑が腕を上げた分だけ、韴子もまた、その才覚と努力をもって成長を続けていく。
天之 韴子
苦手はなく、得意は全て。韴子自身、己のことをそう評している。
天之 韴子
戦闘から知略から、諜報、知識、果ては単純な腕力に至るまで。
静寂ヶ原 志筑
追いつけない。追いつけたことがない。
それでも食らいつこうとし続けてはいる。いつだって。
静寂ヶ原 志筑
韴子が特別だなんてことは関係ない。
ただ、大切な幼馴染。
静寂ヶ原 志筑
大切だから、勝ちたい。
勝てる自分でありたい。
天之 韴子
けれど、自分を追い抜いた者はまだいない。
天之 韴子
今の状況が、男子たる者にとって愉快じゃないことは理解していて。
天之 韴子
それでもずっと近くで自分を目指してくれていることが、とても有難い。
天之 韴子
成長が楽しみなのは本当で、負ける日を待っているのも本当で。
天之 韴子
だけれど、だからこそ、手を抜いて負けるわけには行かないのだ。
GM
地平線を赤く染めながら、ひとつ、また一日が終わりゆく。