キャラクター紹介
GM
特に個別の導入シーン、というのを想定したシナリオではないため、先に全員のキャラ紹介を行います。
GM
というわけで、PC1からキャラ紹介をしていきましょう。
PC1 神楽坂 千歳
【PC1 導入】
あなたは50年に1度、比良坂機関の下に執り行われる国守の儀式『神楽八十神追』の担い手として生まれ、研鑽してきた。配役は『八千矛』。国を造りし武神として、国に仇をなす『八十神を討ち、世界を守ること』が使命だ。
【使命】
八十神を討ち、世界を守る。
神楽坂 千歳
かくあれかしと育てられた鞍馬の子。今年の夏に誕生日を迎え、十九歳となった。
神楽坂 千歳
ひどく暑い夏の日に生まれ落ち、母を亡くしている。
神楽坂 千歳
それを気に病むことなく育てられた『八千矛』となる男。
神楽坂 千歳
山奥の道場で鞍馬の同志たちと鍛錬を積みながら暮らしている。学校には通っていない。通わなかった。必要な教育は全て兄弟子から受けた。
神楽坂 千歳
社会についても学んでいる。街に降りることもある。和菓子屋のみたらし団子を好んでいる。
神楽坂 千歳
庭園のそれを眺めることを趣味としている。
神楽坂 千歳
これくらいで。よろしくお願いします。
GM
ありがとうございます。ストレートな鞍馬の男という感じで。
PC2 勢納 斎
【PC2 導入】
あなたは50年に1度の国守の儀式『神楽八十神追』を執り行う巫女として生まれ、この日に向けて準備してきた。配役は『姫君』。冥府に住まう姫君として、『八千矛に神器を与えること』が使命だ。
【使命】
八千矛に神器を与える。
勢納 斎
使用人が襖を開くと、巫女装束に身を包んだ女が歩み出た。
勢納 斎
広い座敷に詰めかけていた、比良坂機関の役人達が一斉に視線を向ける。
勢納 斎
「50年に1度の国守の儀式、『神楽八十神追』を執り行う巫女」
勢納 斎
「勢納斎(せのう いつき)でございます」
勢納 斎
巫女はそれ以上を語らず、するりと立ち上がり、部屋を出る。
勢納 斎
巫女はその白い手のひらを上にして、虚空に差し出した。
勢納 斎
ひったくるように取り上げて、密封性の高い蓋を開き、シートを取り出す。顔をわしわしと拭く。
勢納 斎
シートを使用人に投げつける。
使用人が持っていたゴミ箱に入った。ナイッシュー。
勢納 斎
「なぜ私ほどの者があんな役人風情に媚を売らねばならんのだ!」
勢納 斎
床に置いてあるティッシュ箱を蹴り飛ばす。
勢納 斎
蹴り飛ばされたティッシュ箱は、少しへこんだが何かを破壊することはなかった。
勢納 斎
「ああ、忌々しい。どいつもこいつも、人をなんだと思っている」
勢納 斎
ぶつぶつと文句を言いながら、巫女装束の上に外套を羽織る。
勢納 斎
「私も国をめちゃくちゃにされたい訳ではないからな」
勢納 斎
そう言って、返事も聞かずに襖を開け、乱暴に閉じた。
勢納 斎
貴様程度が私に好きな食べ物を尋ねるのか?
プリンだ。
PC3 アガタ
【PC3 導入】
あなたは比良坂機関の監視下に置かれ、ある程度の自由を保証される代わりに、50年に1度、最も力のある者を儀式『神楽八十神追』に差し出すことを義務付けられた隠忍の血族の里、堅洲の里に育った。あなたはその儀式に選ばれ、『八十神』の配役を与えられた。国に背きしまつろわぬものとして、八千矛に討たれることを宿命づけられている。
しかしただ討たれるばかりではない。抵抗は認められている。あなたが八千矛を返り討ちにすれば、儀式によって維持される現シノビガミの力を砕き、まつろわぬものの時代を築くことができるだろう。あなたの使命は『八千矛を討ち、世界を変えること』だ。
【使命】
八千矛を討ち、世界を変える。
アガタ
「しがふぃらぃることだっきゃ、こんぐらいだげすかね」
PC4 花丸 かごめ
【PC4 導入】
あなたはPC1またはPC2(両方でもよい)と身近な存在だ。国の存続に関わる重要な儀式の担い手を隣で支えてきた。儀式『神楽八十神追』においての配役はない。儀式の開始をもって、あとは儀式の完遂を待ち見守るだけの立場のはずなのだが、開始と共にあなたもまた堅洲の里に召喚された。里は儀式完遂まで閉ざされ、開くことは許されない。あなたの使命は観客として、『儀式が完遂するのを見守ること』だ。
【使命】
儀式が完遂するのを見守る。
花丸 かごめ
花丸かごめ、花も恥じらう18歳です!
花丸 かごめ
ちとせくんと、いつきちゃんと、それぞれこ~んな小さな頃からなかよくさせていただいてます。
花丸 かごめ
いっぱい食べて、いっぱいお勉強して、いっぱい鍛錬して、いっぱい寝ています!
花丸 かごめ
儀式では、お二人が使命を達成するのを応援しながら待つばかり……のはずだったんですけど……
花丸 かごめ
なんか? 私も? いる? みたいな?
花丸 かごめ
こうなった以上は、お二人のてだすけができるとよいのですが……。
GM
ありがとうございます。趣味とかはありますか?
GM
それでは、以上、4つの忍にて、やってまいりましょう。
GM
――神楽の果てに昇る日は、誰がためのものか。
導入フェイズ
GM
現シノビガミの力を維持し、現世を人のものとする儀式――神楽八十神追。
GM
比良坂機関の下に執り行われる国守のその儀式が今宵、執り行われようとしていた。
GM
しかし今宵は、そこに住まう者のすがたはない――一人を除いて。
GM
月明かりはなく、焚かれた灯火が音を立てて爆ぜる。
GM
祭壇に並ぶは鞍馬神流、比良坂機関の無数の忍たち。
GM
二人を前に、勝利を祈祷する演舞が執り行われ。
GM
そして、遅れて出でた隠忍の血統の忍が、祭壇へと向かう。
GM
この堅洲の里において、最も力のある者として選ばれた忍。
GM
一方、その彼らを、人々の中で見守る忍が一人。
GM
祝詞が読み終わると、一つ一つ、祭壇の上で煌々と燃える灯火が消えていく。
GM
忍の超常的な視野ですら、わずかな光明も見いだせぬ暗闇に包まれる。
GM
そして、あり得べくもなき、役なきものが一人。
GM
それぞれが祭壇に立ち、お互いを見合っている。