2021/04/上旬

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真城朔
いつかと同じように、ブルーシートを敷いた洗面所の真ん中。
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真城朔
散髪ケープを被って椅子に座っている。
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夜高ミツル
いつかと同じように後ろに立っている。
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真城朔
おずおず……
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真城朔
用意した一式は前とまるまる同じ。
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夜高ミツル
手にはハサミ。
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真城朔
あの時は前髪はうまくいったものの、後ろ髪で見事ドツボにハマった。
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真城朔
2月に前髪だけ切ったものの、
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真城朔
冬だし切りすぎたしまぁ、ということでスルーした後ろ髪を……
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夜高ミツル
リベンジマッチ……
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真城朔
どきどきです。
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真城朔
緊張が伝わってくる。今日も。
夜高ミツル
2D6+1>=5 (判定:斬る) (2D6+1>=5) > 9[4,5]+1 > 10 > 成功
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夜高ミツル
ケープの上に流れる真城の髪に指を通し、流れを整える。
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真城朔
髪を梳かれている……
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真城朔
ミツルの手で髪を触れられるのはここちがよい……
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夜高ミツル
長さの目標は前と同じくらい。
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夜高ミツル
いつも真城がしていたくらいの長さ。
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真城朔
Youtubeで髪を切る動画を見たし、
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真城朔
真城の昔の写真も見た。
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夜高ミツル
前回は梳きすぎてしまった……
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真城朔
彩花に送ってたやつ……
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真城朔
こんぐらいだったな……の再確認と切り方の再確認。
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夜高ミツル
『髪 梳く 失敗』とかでめっちゃ調べた。
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真城朔
あるあるの失敗をしていたことがよくわかった
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夜高ミツル
あるあるの失敗をしました……。
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真城朔
真城はそんなに気に病まなくとも……みたいな顔で調べてるのを見てました。
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夜高ミツル
かなり気にした。
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夜高ミツル
今回こそ……成功する!
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真城朔
大層気合が入っているのが背中側から伝わってくる……
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夜高ミツル
前回同様、まずはサイドの前髪をクリップで止める。
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真城朔
ぱちんぱちん……
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夜高ミツル
前髪は最初も前回も成功しているので、そこまで緊張はない。
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夜高ミツル
動画で見たとおり……前やったのと同じように……
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真城朔
2月はスムーズだった。
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夜高ミツル
「……よし」
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夜高ミツル
「じゃあ、やっていくな」
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真城朔
「……ん」
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真城朔
頷いて、目を閉じました。
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真城朔
待ち顔
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夜高ミツル
前髪をコームで整えて、指で挟む。
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夜高ミツル
指を長さのガイドにして、ハサミを入れていく。
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真城朔
しゃきしゃき……
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夜高ミツル
ちょきちょき……
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真城朔
顔にぱらぱらと髪の毛がかかる。
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夜高ミツル
細かい髪の毛を散らしながら、縦向きにハサミを入れる。
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夜高ミツル
多少慣れてはきたけどやっぱり無言。
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真城朔
ぱら……ぱら……
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真城朔
真城も無言。
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真城朔
喋ると口に髪の毛入りそうだし……
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夜高ミツル
真剣な顔でカットしている……。
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真城朔
今まで二回うまく行ったからと言って今回もうまくいくとは限らないのだ……
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真城朔
あと前髪の方が顔への印象が強いから……
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夜高ミツル
大事……
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真城朔
真城はミツルに嫌われない限りは大丈夫だが……
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夜高ミツル
そんなことはありえないが……
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夜高ミツル
せっかくなのできれいに切ってやりたい……
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真城朔
細心の注意とともに切られています。
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夜高ミツル
真ん中を切り終えて、一旦手を離す。
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夜高ミツル
長さはこれくらいで良さそう……
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真城朔
真城もちょっと力を抜いた。
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真城朔
切られている側の謎の緊張
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夜高ミツル
確認して、ブラシを手に取り
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夜高ミツル
「一回髪払うぞー」
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真城朔
「ん」
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真城朔
ごく小さく頷いた。
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夜高ミツル
声をかけて、顔についた毛を払う。
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真城朔
頭をうごかしすぎるとたぶんよくないので……
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夜高ミツル
ふわ……
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真城朔
ふぁさふぁさ……
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夜高ミツル
払い終えて、ブラシを戻す。
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真城朔
ふわふわが通り過ぎていった。
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真城朔
小さく息をついている。
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真城朔
髪でむずむずするのは好きじゃないけどこのふわふわはけっこうすき……
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夜高ミツル
サイドの前髪のクリップを取り、櫛を通す。
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夜高ミツル
わかる。
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真城朔
わかっている……
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夜高ミツル
さっき切った箇所と見比べて長さを決め、またカットしていく。
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夜高ミツル
しょきしょき……
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真城朔
ぱらぱら
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夜高ミツル
真ん中と長さを揃えていく。
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夜高ミツル
無言。
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真城朔
真城も無言。
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真城朔
別に無言が苦になる二人でもなし……
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夜高ミツル
とは言え重々しさはだいぶマシになった。
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真城朔
3回目だからね
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夜高ミツル
緊張はあるものの……
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真城朔
ガチガチになりすぎるのもよくない!
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夜高ミツル
今は集中している向きの方が強い。
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真城朔
真城はミツルにすべてを委ねています。
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夜高ミツル
委ねられている……。
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真城朔
きるもきらぬも……
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夜高ミツル
一旦手を離して鏡と見比べつつ……
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夜高ミツル
やっぱりもうちょっと切り……
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真城朔
なんとなく感覚でわかるようになってきたような……
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夜高ミツル
切って、改めて鏡と見比べる。
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真城朔
なるべく顔をまっすぐにしています。
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夜高ミツル
まじ……と見つめ、頷いて。
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夜高ミツル
ふわふわで顔についた毛を払う。
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真城朔
ふわふわタイム……
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夜高ミツル
ふわ……
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真城朔
ちょっとうれし
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夜高ミツル
ふあふあ……
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真城朔
ふにゃ……
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夜高ミツル
ふわふわが通り過ぎていった。
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真城朔
さよならふわふわ……
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夜高ミツル
「……前髪、こんな感じでいいか?」
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真城朔
「ん…………」
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真城朔
相槌を打って目を開いて
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真城朔
ちょっと手を挙げかけて
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真城朔
あぶないあぶない……
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真城朔
散髪ケープがひっくり返る。
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夜高ミツル
サイドの髪をいつもやっているように耳にかける。
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真城朔
その感触に目を細めながら、
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真城朔
「ん」
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真城朔
「これがいい」
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真城朔
頷きました。
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夜高ミツル
ほ……
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夜高ミツル
「ん」
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真城朔
第一関門は今回もクリア。
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夜高ミツル
ほっとしているが……
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真城朔
なかなか伸びてきた後ろ髪。
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夜高ミツル
前回つまずいた箇所。
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真城朔
襟足って感じじゃない長さになっている。
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夜高ミツル
結構な長さ。
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真城朔
なかなか伸びる 髪が ふしぎと
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夜高ミツル
概ね4ヶ月ぶりで……
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夜高ミツル
髪も伸びるというもの。
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真城朔
ぱさぱさ
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真城朔
髪が細いのでそんなに暴れてる感じではない。
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真城朔
ストレートだし……
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夜高ミツル
後ろ髪を取って前に流し
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夜高ミツル
「このくらい……?」
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真城朔
「ん」
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夜高ミツル
と指で長さを示す。
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真城朔
軽くその示された長さを見てから、
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真城朔
「うん」
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真城朔
「それで……」
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真城朔
頷くのではなく声だけで応えた。
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夜高ミツル
結構切る。
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真城朔
頷くと……ずれるかも!
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夜高ミツル
「ん」
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真城朔
「あったかくなる」
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真城朔
「し」
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真城朔
あんまり関係ないけど……
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夜高ミツル
「そうだな……」
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真城朔
「おねがい……」
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夜高ミツル
髪を後ろに戻して、コームで梳かす。
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夜高ミツル
「うん」
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真城朔
優しく梳かれている……
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夜高ミツル
コームを置いて、髪の外側をクリップで止める。
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真城朔
どきどき……
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真城朔
ちょっとどきどきはしてきたかも……
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夜高ミツル
毛束を取る。
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夜高ミツル
さっき決めたのよりは少し下の位置に、横向きにハサミを入れる。
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夜高ミツル
じょきっ
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真城朔
おお……
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真城朔
切れている。
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夜高ミツル
大胆に切れた音がした。
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真城朔
後ろ髪が切れていくのはなかなか刺激的。
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夜高ミツル
それから改めて、決めた長さに指を当てて
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夜高ミツル
前髪にしたように、縦にハサミを入れていく。
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夜高ミツル
ちょきちょき……
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真城朔
髪が落ちていく……
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夜高ミツル
細かい毛がはらはらと舞って、ケープに張り付く。
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真城朔
溜まっていくねえ
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真城朔
黒くて細かい髪
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夜高ミツル
溜まっていく……
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真城朔
切ったぶんが視覚的に。
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真城朔
切ったな~って感じにどんどんなっていく。
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夜高ミツル
なっていく……。
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夜高ミツル
長さを揃えていくのは、前髪と同じなのであんまり難しくない。
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夜高ミツル
真ん中からサイドに、終わったらその反対、と
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夜高ミツル
もくもくとカットを進めていく。
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真城朔
場所が場所なのでちょっと緊張するだけで原理は一緒。
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真城朔
なんかすでに結構手慣れた手つきに見えるので、
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真城朔
真城はすごいなぁ……っておもってます。
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夜高ミツル
緊張は……してる!
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真城朔
失敗の記憶 今も 色濃い
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夜高ミツル
前に流して長さを見つつ……
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夜高ミツル
「……一旦、これくらいで、良さそう……」
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夜高ミツル
だよな……?
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真城朔
「ん」
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夜高ミツル
この後梳くからちょっと長め……
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真城朔
ミツルに自信がなさそうなのでまじまじと確認します
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真城朔
前やりすぎたからね……
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真城朔
結構ちゃんと確認してから、しっかりと
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真城朔
「うん」
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真城朔
「良いと思う」
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真城朔
ちゃんとこたえました。
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真城朔
共同責任!
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夜高ミツル
「……ん」
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夜高ミツル
頷いて、外側の髪を上げていたクリップを外す。
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真城朔
ぱさ……
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夜高ミツル
外側は長いままだから、ボブっぽくなってる。
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夜高ミツル
なっているのを、短くしていく。
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真城朔
しょきしょき……
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夜高ミツル
ボブじゃなくて……外側がちょっと短くなるように……
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真城朔
前撮った写真の頃みたいな……
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夜高ミツル
ちょっと長めのショートカットくらいに……
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真城朔
しゃきしゃきと
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真城朔
黒い毛が溜まっていく。
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真城朔
ずっしり感でてきた。
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夜高ミツル
はらはら……
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夜高ミツル
ぱさ……
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夜高ミツル
後ろからも鏡でも何度も見比べつつ……
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真城朔
視線を感じている……
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真城朔
いっぱい確認してくれているのがわかる。
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夜高ミツル
いっぱい確認しています。
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真城朔
丁寧にしてもらっている……
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夜高ミツル
カットして……確認し……もうちょっと切って……
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夜高ミツル
概ね全体が目指す長さになった。
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真城朔
長さ的にはだいたいこんな。
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真城朔
長さ的には……
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夜高ミツル
襟足の方が重いくらいで……
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夜高ミツル
あとはこの重さを……ちゃんと……
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夜高ミツル
やるぞ……!
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真城朔
鏡越しに決意の表情が見える。
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真城朔
背筋がちょっとのびた。
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夜高ミツル
ハサミを置いて、一旦コームで全体をとかす。
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夜高ミツル
動きに合わせて、また細かい毛が散って。
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夜高ミツル
コームを置く。
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夜高ミツル
入れ替わりに手に取ったのは、梳きバサミ。
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真城朔
問題の梳きバサミ……!
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真城朔
実は結構使い方が難しいらしい梳きバサミ。
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夜高ミツル
らしい……。
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真城朔
色んな情報が錯綜していて難しい 髪を切るという技術
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真城朔
だから専門職がいるのだろうが……
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夜高ミツル
そもそも梳くのもむやみにやるとよくないとか……
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夜高ミツル
前回の反省を踏まえて、やりすぎないを心がけていく。
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夜高ミツル
改めて外側の髪をまとめて……
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真城朔
髪をまとめてもらうのもけっこうすき……
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真城朔
何されるのも好きか?
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真城朔
好きだが……
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夜高ミツル
何でもしたいので髪を切っている。
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真城朔
何でもされたいので髪を切ってもらっている。
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夜高ミツル
毛束を取って、少しずつ梳きバサミで軽くしていく。
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夜高ミツル
ちょき……ちょき……
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真城朔
ぱら……
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真城朔
ぱら……
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夜高ミツル
一回ハサミを入れた場所からは離して……
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夜高ミツル
毛先が少しずつ軽くなっていく。
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真城朔
慎重だなあ。
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夜高ミツル
とにかく切りすぎると取り返しがつかない……
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真城朔
四ヶ月前の痛感
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夜高ミツル
スタンドに立てたスマホに映ってる写真と見比べたり……
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夜高ミツル
鏡を見たり……
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真城朔
にらめっこ
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真城朔
色んなところを見ているミツルを鏡越しに見ています。
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真城朔
あんまり目が合わない……
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夜高ミツル
長さを揃えるときよりかなり慎重。
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夜高ミツル
今は目は手元に向いている。
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真城朔
じ……
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真城朔
真剣なさまを見ています……
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夜高ミツル
ちょっとずつ……時間をかけて……
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夜高ミツル
カットして、鏡見て、写真見て、
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夜高ミツル
髪を下ろして、やっぱりもうちょっと切って……
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真城朔
そのひとつひとつもかなり慎重な感じで……
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真城朔
前はもうちょっとざくざく感あった。
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夜高ミツル
細やかにやっている。
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夜高ミツル
やっていたのが、一旦離れて……
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真城朔
おわった……?
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夜高ミツル
真城の後ろから鏡を確認して、
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真城朔
みてる……
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夜高ミツル
やっぱり前に回って自分の目で見る。
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真城朔
目が合った。
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夜高ミツル
合った。
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真城朔
ふにゃ
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夜高ミツル
まじまじと見ています。
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真城朔
笑いました。
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夜高ミツル
「…………」
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夜高ミツル
真城につられて微笑んで。
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真城朔
うれしい……
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夜高ミツル
「……こんな感じ、で」
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夜高ミツル
「大丈夫そうか?」
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夜高ミツル
ちょっと横にどく。
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真城朔
「んと」
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真城朔
真面目に鏡を見ます。
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真城朔
ちょっと頭を右に傾けたり左に傾けたり……
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真城朔
していたが、そんなに長くもかからずに最後には頷く。
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真城朔
「うん」
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真城朔
「だいじょうぶ」
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真城朔
「ミツに」
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夜高ミツル
「ん」
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真城朔
「切ってもらった」
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真城朔
から、と頷く。
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夜高ミツル
ふー、と安堵の息をつく。
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夜高ミツル
「うまくできてよかった……」
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真城朔
触りたい感じで手がもごもごになってるけどケープがある……
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真城朔
「よかった……」
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真城朔
「きれい」
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真城朔
「すごい」
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真城朔
「できてる」
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夜高ミツル
あんまり褒められるとちょっと照れる。
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夜高ミツル
ケープを外す。
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真城朔
少ない語彙でほめてます。
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真城朔
外してもらったので髪を触る。
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真城朔
ミツが切ってくれた髪……
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真城朔
指を通すと細かい髪がちょっと落ちて
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真城朔
「あ」
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夜高ミツル
ケープに溜まった髪をゴミ箱に。
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夜高ミツル
「ん?」
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真城朔
「すぐ」
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真城朔
「お風呂」
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真城朔
「入る?」
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夜高ミツル
「そうだな」
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真城朔
「うん」
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真城朔
椅子を立って、ミツルにくっつく。
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真城朔
「はいろ」
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夜高ミツル
「ん……」
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夜高ミツル
頭を撫でようとして、手が止まる。
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夜高ミツル
髪が落ちる……
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真城朔
「?」
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夜高ミツル
「いや」
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夜高ミツル
「さっさと入ろう」
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真城朔
「ん」
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真城朔
「うん」
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真城朔
嬉しそうに一度二度、
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真城朔
頭を縦に振るとさらにミツルにくっついた。