2021/04/上旬 真城の髪を切った翌日
夜高ミツル
以前よりはだいぶ軽くなった装いで、玄関に立っている。
真城朔
けれど真城の表情はあまり明るくなく、玄関に立つミツルを見ている。
真城朔
昨日ミツルが切ったばかりの髪がわしゃになります。
真城朔
12月に髪を切りに行くミツルを見送り、2月に髪を切りに行くミツルを見送り、これもまた3回目。
真城朔
抱き寄せられて、真城もミツルの背中に腕を回す。
真城朔
前より薄着になってきたので、密着感がアップ。
夜高ミツル
肩で息をしながら、カードキーを扉に当てる。
夜高ミツル
ぜいぜいと息をしながら、靴も脱がずに真城に抱きつく。
真城朔
おかえり、と繰り返しながら、ほろほろと涙を落としている。
夜高ミツル
抱きしめたまま、上がった息を整えている。
真城朔
息を整えるミツルに合わせてか、小刻みに呼吸を繰り返している。
夜高ミツル
前回までと違って雪がなかったので、走って帰ってこれた。
真城朔
ミツルの胸元に顔を埋めてほろほろ涙を滲ませていたが……
夜高ミツル
靴を揃えて廊下に上がり、改めて真城を抱きしめる。
夜高ミツル
しばらくそのままぬくもりを確かめ合う。
真城朔
耳を寄せれば鼓動の音が、今度は確かにはっきりと。
夜高ミツル
いつも真城より少し高い体温も、今は更に。