お茶会 ラウンド1
クエストNo.1 ラタスに追いつく
概要 :ラタスに追いつく
目標値 :8
消滅条件 :成功するか、お茶会終了と同時に消滅
成功 :クエストNo.
2を開示する /
ラタスの心の疵に触れられるようになる
失敗 :3日経過する。その上で、HPを3減らすことで成功したことにしてもよい。
GM
任意ですが、ここはダイスで決めたい、と思ったら提案してください。
GM
お茶会MOD『PK追加行動』により、横槍はされません。
GM
代わりにPKは2回行動し、合計5回行動します。
GM
お茶会MOD『情報秘匿』により、PKの情報は開示されません。
行動 こよみ
1日目
GM
南に向かうならば、これまで来た道を辿る旅になるだろう。
GM
どんな道程かもおおよそ知っているし、否応にも、あなたがたのこれまでを思い出すことになるだろう。
こよみ
南に向かう隊商の馬車に相乗りさせてもらって、
こよみ
こよみはなんとか泣き止んだものの、馬車の隅で蹲るようにしている。
こよみ
泣いて喚いて大騒ぎして、がなんとか馬車に乗ることで落ち着いた。
こよみ
落ち着いたものの時折涙を滲ませてはだぶだぶの袖でそれを拭っている。
GM
隊商を成す末裔は、あなたがた救世主に話しかけない。
リリオ
普段なら泣いている仲間を気にかけるところだが、黙って手紙を読み直している。
リリオ
手紙には、初めに読んだ時以上の情報はない。
GM
護衛としてありがたがられる一方で、救世主に裏切られれば抗うすべもない。
GM
あなたがたに対してよそよそしい視線が向けられているのは確かだった。
GM
それに、こういうときに場の空気をなごませるのは、ラタスとリリオの役目だった。
GM
冗談の一つや二つを言って、敵ではないと示して打ち解ける。
リリオ
今はそこまで気が回らない。そもそも、いつもラタスの軽口に乗っかっているだけで、自分は大したことをしていない。
リリオ
本人は自分のことを適当だと評していたが、そんなことはない。
よく気が利いて、よく周囲を見ている男だ、と思っている。
リリオ
自分は他人に踏み込む最初の一歩が踏み出せない。ラタスはそれをよく知っていたように、思っている。
ユキ
自分たち4人はラタスを中心として回っていたのだ。
こよみ
その中で一番の無力で、役立たずなのがこよみだ。
こよみ
この中で一番最後に仲間に入れてもらったのがこよみで、
こよみ
一番のお荷物で、泣き虫で、頭が悪くて、手間がかかって、
こよみ
裁判でだって、壁になることと癒やすことが辛うじてできるけど、
こよみ
仲間を舐める口を精一杯に開いて噛みついたところで、
こよみ
とっても頭がいいラタスやリリオちゃんみたいに、
こよみ
かっこよく動くことなんて、こよみにはできない。
こよみ
受け入れてくれて、優しかったから、こよみはなんとか頑張ってきた。
こよみ
小さな失敗を繰り返しても許してもらいながら、
こよみ
なんとか、どうしようもない、ほんとうに取り返しのつかない失敗だけは、どうにか避けてきた。
ユキ
体育座りに膝を抱えて、隣のこよみを見上げる。
こよみ
ユキと同じに膝を折って座り込んでいるが、膝を抱える手は口元に添えられている。
ユキ
頭一つ分以上の身長差は別に座っても埋まったりしない。
こよみ
あいも変わらずでこぼこで、でもこうして並んでいるのはなんだか落ち着いた。
こよみ
「いたくて、うれしいって、うれしい、うれしいってね」
こよみ
「ラタスもリリオちゃんもユキちゃんも言ってて」
こよみ
「こよみ、まちがって、昨日のあのあと、なんか」
こよみ
「嫌になっちゃったんじゃないかなって、こよみは」
GM
7以上で成功。8以上でクエストも成功します。
こよみ
2D6+3+2>=7 愛で判定 ティーセットで+2 (2D6+3+2>=7)
>
4[2,2]+3+2 > 9 > 成功
[ こよみ ] ティーセット : 2 → 1
[ ユキ ] 小さな失敗 : 0 → 1
ユキ
……パンチしたのだって、別にいつもどおり、だし。
ユキ
「どういうつもりか、問い詰めてやんなきゃ!」
リリオ
『バカやろうどもへ。
今まで楽しかった。用事ができたからこれでさよならだ。
精々元気でやってくれ。それじゃ ―― ラタス』
リリオ
これを書いた時のラタスは、おそらく焦っていた。少ない時間で手紙をしたため、インクが乾くのも待たずに飛び出した。
リリオ
この手紙を信じるのなら、書いてあることが全てだろう。
リリオ
何か用事ができた。それも急用だ。
そして、自分たち3人には話せない用事。
リリオ
それでも、今まで楽しかった、と伝えようとしてくれた。
リリオ
話せないような急用があるなら、放っておけばいいのに。
リリオ
ラタスには、自分たち3人に対する情があった、と思う。だからわざわざ、こんな手紙を残した。
リリオ
そして、追いかけるなとは書かなかった。
探すのは分かっていただろうに。
リリオ
焦っていてそこまで気が回らなかったのか、それとも、追いかけてもよかったのか。
リリオ
分からない。
分からないから、今こうして来た道を戻っている。
GM
「何もケンカを売れって……!」末裔はあなたがたを呼び止めようとします、が。
リリオ
「大丈夫!穏便に済ませられるようにはするよ~!」
リリオ
ユキとこゆみがラタスに駆け寄るのを、少し離れて見ている。
リリオ
「つれないじゃないか、ラタス。一人で行ってしまうなんて」
行動 ラタス1
ラタス
「おれは急いでるんだ。お前らに構っている暇はない」
こよみ
「いっしょはだめなの、ラタス、ラタスはいっしょ、いやになった?」
こよみ
「そう、説明が、せつめいを、こよみたち、だって」
リリオ
「……説明したくないんだろうなってのは、分かるよ」
こよみ
煙に包まれるのも構わずに立ち尽くしている。
ラタス
黒いコート、黒い得物。輪郭は煙に紛れて曖昧になる。
リリオ
「忘れて欲しいなら、忘れてくれって書いてくれなきゃ」
リリオ
「今のラタスはちょ~っと頭がぼんやりしている。だから攻撃してくるかもしれない」
リリオ
「でもラタスは強いから、本気で警戒しないと殺されちゃうかもしれない」
リリオ
「本当にラタスが僕たちのことを好きなら、うっかり殺したら後悔するじゃないか」
[ ユキ ] HP : 20 → 19
ユキ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛])
> 猟奇
ユキ
2d6+3>=7 猟奇 (2D6+3>=7) >
4[2,2]+3 > 7 > 成功
ラタス
2d6+3-4>=7 (2D6+3-4>=7)
>
4[3,1]+3-4 > 3 > 失敗
リリオ
結構苦しい言い逃れをしているな、とは思う。
こよみ
こよみの目の前で、その得物が火花を散らす。
こよみ
金属と金属がぶつかりあった時に生じる鮮烈な輝きが目を灼いて、
ユキ
涙を滲ませながら、こよみを庇うように立っている。
こよみ
小さな小さなユキが自分の前に立つのを見下ろして、
ラタス
「お前のそれに頭をかち割られるわけにはいかないからな」
ラタス
「……お前らがおれを本気で引き留めたら、どうとでもできる」
こよみ
「悪いとこ直して、いやなとこ減らして、がんばって」
リリオ
「僕からも、素直に話すことをおすすめするよ」
ユキ
それからやっと隊商に置いていかれたことに気づいて、
リリオ
3人から離れすぎないように、でも心持ち速歩きで。
ユキ
置いていかれないためには必然的に小走りになる。
GM
というわけで、シームレスにラタスのシーンに入ってしまいましたが、諸々を開示します。
クエストNo.2 ラタスの思惑
概要 :ラタスが去った理由を聞き出す
目標値 :7
消滅条件 :成功するか、お茶会終了と同時に消滅
成功
:クエストNo.
3,4,5,6を開示する
失敗 :ラタスの行動を追加
青い窓の見える庭:ラタスの過去、憧憬。忘れられない場所、残してきたもの
汚れた手:ラタスの現在、傷心。重ねてきた犠牲、変わらないもの
GM
ラタスの心の疵に触れる場合、こちらの開示が重要になるので、触れ方がわからなくても大丈夫のようにしますので大丈夫です。
リリオ
南に向かい歩みを進める。
ユキの歩幅を考慮しつつも、できるだけ急いで。
行動 リリオ
リリオ
* ラタスの心の疵『青い窓の見える庭』を抉ります
道中シーン表1D12
1 ここはあなたが初めて仲間と出会った場所だ。あの日は確か――。
2 明け方。朝霧の中で目を覚ます。先に起きて、火をつついてる人がいる。
3 揺れる荷台。通りがかりの隊商に護衛として乗せてもらう。揺れる荷台で風を受ける。
4 突然の雨。近くにあった洞穴で雨宿り。あの亡者を倒したときも、そういえば――。
5 村。あなたがたが亡者を倒し救った村は、救世主の帰還を喜びで受け入れる。
6 今日は見通しがいい。真っ直ぐ伸びる道がどこまでも続いている。
7 がらんどうの館。そこに住まう救世主を以前倒した。末裔達はどこにいったのだろう。
8 口笛。仲間がなんとなしに吹いたそれが、今をあの日と結びつける。
9 街。以前と変わらぬ賑わいを見せている。
10 三叉路。今来た道。以前に来た道。あのときは選ばなかった道がある。
11 闇夜。たき火がパチパチと燃え爆る音。語り合うのにうってつけの夜。
12 ここは仲間が死んだ場所だ。急ごしらえの墓だったが、まだちゃんと残っている。
リリオ
2D6+3+2 (2D6+3+2)
>
2[1,1]+3+2 > 7
GM
*ファンブル! PCがお茶会中の判定でファンブルを起こした場合、所持している小道具を1つランダムに失います。
[ リリオ ] 日刻みの時計 : 1 → 0
[ リリオ ] ティーセット : 1 → 0
リリオ
荒野を歩きながら、こよみやユキの泣き言を聞いたりして、適当なところでラタスに話を振る。
リリオ
「それで、そんなに急いでどこに行く訳?
そろそろ話してくれてもいいんじゃない?」
ラタス
「おれはこの『狂飆の頂』ってとこにいく」
こよみ
背中側から背伸びして地図を覗き込もうとします。
ラタス
「この山を中心に、ぐるっと円が書いてあるだろ」
こよみ
地図は読めなくても図くらいは分かる。頷いています。
ラタス
「山を中心に尽きることの無い、台風? とかいうのがあるんだな」
ラタス
「それで、その中心に、青空があるって噂でさ~」
ユキ
「こう……台風ってすごく強い風がぐるぐるって吹いてて……」
ユキ
「あたしのいた世界だと、それを上から撮ったりできるんだけど……」
ユキ
「……でも、台風ってできてしばらくしたら消えちゃうのよ」
ユキ
「ラタスの行きたいところのと、おんなじじゃないかも」
こよみ
「この地図のたいふうさんは、動かない、動かないのかな?」
リリオ
「そういう地形なのかな……。それとも誰かの心の疵?」
リリオ
「まぁ、今更変なことがあっても驚かないけど」
こよみ
「あぶない特別のたいふうさんに、ラタス、一人で会いに行こうとしてたの?」
ラタス
「じゃあ、なおさら連れてくわけにはいかないだろ」
リリオ
「そんな風があったら、空も飛べるし、不浄な空気も一掃できるじゃないか……」
ユキ
「物が飛んできてぶつかったり……はここだとなさそうだけど」
こよみ
「いっしょ、いっしょにいくの、だめだった?」
こよみ
「間違いって、さっき言って、ラタス、言ってたけど……」
リリオ
「それを見に行ったら、何か利益があるのか?
それとも、見に行きたいだけなのか?」
こよみ
「なんで、なんでそんなこと、ラタス、そんなこと言うの?」
こよみ
「いっしょがいいよ、いっしょがいい、こよみいっしょがよくて」
こよみ
「昨日だってみんな、みんな言って、みんないっしょがいいって、だから」
ラタス
「逃げたりはしねーよ。無理だってわかったからな」
ラタス
「どっかで諦めてくれることを期待している」
こよみ
「あきらめない、こよみあきらめないよ、あきらめないもん」
リリオ
「ラタスは勝手にするらしいから、僕達も勝手にしよう」
リリオ
「たまたまラタスと行き先が同じでも、仕方ないと思わない?」
リリオ
「好きにしろってことは、いいよってことだよね」
行動 ラタス2
4日目
GM
12 ここは仲間が死んだ場所だ。急ごしらえの墓だったが、まだちゃんと残っている。
リリオ
別に同行する必要はない。
先に目的地に向かってもいい。
リリオ
しかし、目的地の目的がラタスである以上。
そういう訳にもいかない。
こよみ
こよみはオールとはあまり関わりがなかった。
こよみ
既にユキとリリオに世話をかけることに慣れきっていたし、
こよみ
一週間しか一緒にいない相手と劇的な経緯もなく仲良くなるのは難しかった。
オール
腰まで届く長髪。羽の背飾りがついたドレス。
ユキ
ユキは特に人見知りというわけでもなかったが、それでも一週間は打ち解けるには短かった。
ユキ
だけど、もっと一緒にいれば仲良くなれたのかもしれない。
リリオ
オールは、姉に似ていた。
美しく、女性らしく、誰からも褒められた姉。
こよみ
こういう女の人をラタスは好きになるのかな、とか。
こよみ
そう、オールがいた頃はまだラタスへの想いを二人に打ち明けることもしていないで。
こよみ
二人だったら、とか、そういうことを考えて、一人で悶々としていたりもしたけれど。
ラタス
その村に住んでいる救世主だった。たまたま立ち寄ったおれたちは、村を困らせている亡者を倒すべく、オールに頼まれた。
ラタス
1人には身に余る強力な亡者で、しかし5人ならば倒せると。
こよみ
「こよみさえもっとちゃんと祈れて、こよみが」
オール
『あなたたちが来なかったら、そのまま滅びるだけの村だった』
オール
『あなたたちのお陰で、救われた命もあった』
リリオ
オールが死んだ時は、まるで姉が死んだような錯覚を覚えた。
リリオ
姉と仲がいい訳ではなかったし、オールと親しくなれた訳でもなかった。
こよみ
だから、こよみはそうだと自分に言い聞かせてきていた。
リリオ
でも、自分の死よりも村のことを気にするその女性は、死ぬべき人ではなかった。
こよみ
自分にできることは、十分に果たしていたのだと、そういう風に。
ユキ
もしかしたらオールを加えて旅を再開したりして。
こよみ
ラタスはオールから、何を聞いていたのだろう。
リリオ
だって、どうにかできる相手じゃなかったから。
こよみ
こよみにとっては頭のいいラタスの判断はいつも正しくて、
リリオ
死ぬべきではない人が死ぬとき、何をするのが正しいのだろう。
こよみ
リリオも反対しないのなら、それが間違いないのだ。
こよみ
「ラタスが正しくなかったら、正しくないのはラタスだけじゃない、じゃないよ」
リリオ
ラタスに言葉を返さない。
こよみを否定も肯定もしない。
こよみ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛])
> 愛
こよみ
2D6+3>=7 (2D6+3>=7) >
8[3,5]+3 > 11 > 成功
[ こよみ ] HP : 22 → 21
ラタス
2d6+3-2-2>=7 (2D6+3-2-2>=7)
> 6[2,4]+3-2-2 > 5 > 失敗
[ こよみ ] ヤリイカ : 1 → 0
こよみ
「正しいの、仕方ないの、どうしようもなくて」
こよみ
「がんばった、がんばってたもん、がんばって、みんなで」
リリオ
「……まぁ、他に取れる方法があったかっていうと微妙だしね~」
ユキ
てっぺん辺りの髪がぐちゃぐちゃになっている。
こよみ
ちらと墓標を振り返ってから、とぼとぼついていく。
ユキ
それから、歩き出したラタスを追って駆け出した。