メインフェイズ第二サイクル第一シーン

シーンプレイヤー:雨野いよ

GM
どういうシーンにしましょう。
雨野 いよ
えっと、とりあえずアレについて情報判定します。
GM
はいはい。RP後回しのやつですね
雨野 いよ
はい
GM
判定特技は?
雨野 いよ
ん~
GM
大丈夫?
雨野 いよ
どれでやるかを悩んでいます
GM
まあなんかそれっぽそうなやつをつかうとよい。
GM
RPしながら考えるとか? 一人きりのシーンで。
雨野 いよ
そうですね、そうします。
GM
はーい お願いします
雨野 いよ
雨野家の広い屋敷。
その中でも”世話役”と筆頭のみが出入りを許される部屋がある。
雨野 いよ
なんてことはない、いわば私室のようなものだ。
私室というには少々大きいのだが。
雨野 いよ
窓を閉め切り、蝋燭を一本灯した状態で戦闘道具の手入れと確認を行う。
雨野 いよ
スーツのあちこちから苦無、手裏剣、千本、ワイヤーとぞろぞろと目の前に並べていく。
雨野 いよ
最後に一振り、背面に仕込んだ短刀。
雨野 いよ
太刀ほど大きくもなく、脇差にも短い。
雨野 いよ
その刀身を蝋燭の明かりの元、じっと見つめる。
雨野 いよ
というところで刀術で情報判定をします。
GM
OK! 判定をどうぞ。
雨野 いよ
2D6>=5 (判定:刀術) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功
GM
成功! 出目が安定ですねこの卓は。
GM
いよさんと、情報共有で黙雷さんにも。
GM
少々お待ち下さい。
GM
お送りしました。
雨野 いよ
深く息を吸い、吐き出す。
雨野 いよ
目を閉じる。
瞼の裏でちかちかと蝋燭がゆらめく。
雨野 いよ
黙雷は言っていた。韴子も志筑様ももう子供ではない。
雨野 いよ
志筑様は言っていた。大人になっても韴子に構ってほしいと。
雨野 いよ
韴子は言っていた。ずっと仲良くしようね、と。志筑様に。
雨野 いよ
もう一度息を深く吸い、わずかに止める。
雨野 いよ
一閃。
雨野 いよ
手元の小刀がきらめき、刃先には切断された蝋燭のわずかばりの蝋と芯。
雨野 いよ
一瞬だけ大きく輝き、部屋には暗闇が訪れた。

メインフェイズ第二サイクル第二シーン

シーンプレイヤー:天之韴子

GM
どんなシーンだろう。誰かに出てもらう?
天之 韴子
とりあえず試しにシーン表振ってみてもいい?
GM
いいですよ 好きなの振ってね
天之 韴子
ST シーン表(6) > 優しい時間が過ぎていく。影の世界のことを忘れてしまいそうだ。
GM
優しい時間だ……
天之 韴子
マジか
GM
誰と優しい時間過ごそう?
GM
志筑くんといっぱい喋ったし
天之 韴子
よびたい人は決まってます
GM
おっ
GM
穏やかなのかける?
天之 韴子
かける~
GM
へーい
天之 韴子
もっくん、来てもらっていいですか
GM
もっくん!
静居 黙雷
マジっちゅか
GM
でまちゅか
静居 黙雷
はい……ゆきますとも……
GM
はい。ロケーションはどんなだろうな。
天之 韴子
どうしようね 人目のないとこ
天之 韴子
韴子が個人的に呼びました
GM
なんとま~
GM
修行に使われるお山とかかな
静居 黙雷
個人的に呼び出されるの珍しそう
天之 韴子
かなり珍しい
GM
ふーこちゃんがもっくんに個人的にだもんな~
GM
妖魔退治のときの帰り道だったお山とか修行とか遊びに使ってそうだなと思いますし
GM
そういうところでいいのでは
天之 韴子
最高
GM
夕方かな~ 放課後だもんねたぶん
GM
ふーこちゃんが呼び出すから、もっくんがいたらいるのか?
GM
それとももっくんが来たのを見計らって顔出す?
天之 韴子
先に待ってます
GM
あらあら。
静居 黙雷
じゃあ訪ねてゆきますか
GM
お願いしまーす。
GM
初夏の夕暮れ。
GM
傾く夕陽に青々とした若葉が透けている。
GM
野山に揺れる枝の下、
GM
街を見下ろす、神の血を継ぐ子の姿を黙雷は認める。
天之 韴子
落ちる木の葉の下を、手刀が通る。
天之 韴子
ふわりと葉が浮き、再び落ちようとする前に腕が通り過ぎる。
天之 韴子
手は指揮をするように。木の葉は踊るように。
天之 韴子
手慰みの鎌鼬で、葉っぱと戯れ、人を待っていた。
静居 黙雷
木々の間に拍手の音が響く。
静居 黙雷
「お見事でございます」
天之 韴子
「あは、もっくんだ」
静居 黙雷
「もっくんでございますよ~」
天之 韴子
「わーい」
天之 韴子
「忙しい時期なのに、ありがとね」
静居 黙雷
「いえいえ、なんのなんの」
静居 黙雷
「韴子様からのご用命とあれば、若の次に重要ですとも」
天之 韴子
「嬉し~。さすがもっくん」
静居 黙雷
「それにしても、珍しいですね。こんな所に私だけを呼び出すなんて……」
静居 黙雷
「もしや、恋の悩み事ですか?」
天之 韴子
「恋の悩み事かあ」
天之 韴子
「近いかも? ほら、昨日うちで勉強会してたでしょ」
静居 黙雷
「していましたねぇ」
天之 韴子
「どんな話してたか、いよさんから聞いた?」
静居 黙雷
「大まかな筋だけは伺っております」
天之 韴子
「……うん」
天之 韴子
「将来の話をさ、したんだよね」
静居 黙雷
「……はい」
天之 韴子
「志筑、時間があったら医大行きたいって」
静居 黙雷
「ええ、ええ! 若ならきっと立派なお医者様になられるでしょう」
天之 韴子
「それで、大人になるまでに私に勝って……」
天之 韴子
「……これからも、勝ったり負けたり、ずっと張り合ってくれるって」
静居 黙雷
「──……」
天之 韴子
「やっぱり、そういう顔、するよね」
静居 黙雷
「まぁ」
静居 黙雷
「残念ながら、そうですね」
天之 韴子
「理由、聞いてもいい?」
静居 黙雷
「お戯れを。韴子様のことです。見当は付いていらっしゃるでしょう」
天之 韴子
「……」
静居 黙雷
「お二人が子供のままでいるのなら、それでもよかったでしょう」
静居 黙雷
「ですが、大小様々な困りごとがあります」
静居 黙雷
「例えば、静居の家は山程縁談を用意しているので、女性と仲良くされては困る、だとか」
そう言って、軽く笑って肩を竦める。
天之 韴子
「いやあ……」
天之 韴子
「それじゃあ、私はお邪魔だな」
静居 黙雷
「邪魔、と言うのは言い方が悪いですが」
静居 黙雷
「韴子様が私の言葉をそう捉えるのであれば、否定しません」
静居 黙雷
「ですが……、私は」
静居 黙雷
「韴子様のことも、大事に思っています」
天之 韴子
「……うん。ごめんね、イジワルな言い方して」
静居 黙雷
「いえいえ、私もイジワルな言い方をしたので、おあいこですよ」
天之 韴子
「なんにせよ、成人の儀が一区切りだ」
天之 韴子
「準備、順調なんだって?」
静居 黙雷
「ええ、滞りなく」
天之 韴子
「予定通りか」
天之 韴子
「緊張するなあ」
静居 黙雷
「…………」
静居 黙雷
「韴子様は、成人の儀で何を行うか、ご存知ですか?」
天之 韴子
「ううん。細かいことは知らされてない」
静居 黙雷
「……そう、ですか」
静居 黙雷
夕暮れの空を見上げる。
天之 韴子
「…………?」
静居 黙雷
「例えば」
静居 黙雷
「明日世界が滅ぶとしましょう」
天之 韴子
「……うん」
静居 黙雷
「その事を知らずに、直前まで幸せに過ごすか」
静居 黙雷
「どうしようもできない滅びを知って、絶望を抱えて過ごすか」
静居 黙雷
「韴子様は、どちらがお好みでしょう?」
天之 韴子
「うーん……私は……」
天之 韴子
「自分にできることがないか、とりあえず考えてみるかなあ」
天之 韴子
「ほら、私、結構いろいろできるタイプだし」
天之 韴子
「知っちゃったら、ほっとけない気がするな」
天之 韴子
「でも、かといって知らないのはヤだし」
天之 韴子
「じゃ、何とかできないかなー、みたいな?」
静居 黙雷
「では、何とかできることがあったとしましょう」
静居 黙雷
「それが、韴子様の大事な人を傷付けることだったとしたら?」
天之 韴子
「やだなー、それは」
天之 韴子
「でも、その例だと、世界が滅んじゃうんでしょ?」
天之 韴子
「ってことは、大事な人だって死んじゃうわけだし……」
天之 韴子
「死ぬよりマシな傷つきなら、それで、その人をその後に幸せにできるんなら」
天之 韴子
「まあつまり、必要だったらやれる気がする。うん」
静居 黙雷
「死ぬよりマシな傷つきかどうかは、本人にしか分かりません」
静居 黙雷
「死ぬより辛い思いをさせたとしても、善意を押し付けたいですか?と、聞いているのです」
天之 韴子
「そこは、エゴだねー……」
天之 韴子
「人の幸せとかを勝手に決めつけて自己満足するだけだとは思う」
天之 韴子
「でも、黙って死なせるのも違うし」
天之 韴子
「私が決めつけた善意を押し付けると思うよ」
静居 黙雷
「……」
静居 黙雷
「はは」
静居 黙雷
「やはり、韴子様には敵いませんな」
静居 黙雷
「私はどうしても、そう真っ直ぐに生きられない」
静居 黙雷
「……」
静居 黙雷
「お話しましょう。成人の儀のことを」
静居 黙雷
例の秘密を、2つ天之 韴子に共有します。
GM
了解しました。
GM
情報共有で公開ですね。
GM
まって。再確認します。
GM
OK。公開ですね。
静居 黙雷
お願いします。
【秘密:帝光の書】
天之 韴子がこうして人間と同じようにして暮らせるのは、天之 韴子が不完全なシノビガミである間だけである。
天之 韴子が完全なシノビガミとなったら最後、天之 韴子は人々の記憶からは完全に消え去ってしまう。

静寂ヶ原 志筑は天之 韴子が完全なシノビガミとなるまでの錨であり、静寂ヶ原 志筑の存在が天之 韴子をこの世界に繋ぎ止めている。
しかし、不完全であるとはいえ神との繋がりは人間の身体には有害なものであり、このままでは静寂ヶ原 志筑に残された命は長くない。
天之 韴子が完全なシノビガミとなれば、静寂ヶ原 志筑との繋がりを断ち切り、蝕まれた身体を修復することが出来るようになる。
【秘密:天帝の眼】
雨野 いよは成人の儀で自分の『天帝の眼』を天之 韴子へと受け継がせることになる。
『天帝の眼』を受け継いだ天之 韴子は完全なシノビガミとなり、世界を救うだけの力を持ち合わせる。
雨野 いよは天之 韴子に比べて力が欠けているため、雨野 いよが世界を救うためには、『天帝の眼』を持ち合わせた上で、雨野 いよがその命をなげうつ必要がある。

成人の儀は特殊な結界の中で行われる。
その場に於いて天帝の眼を勝ち取った者は、その結界の中で行われた戦いに参加したものの生死を決定できる。
これについては、死亡を選択した者のそれを覆すことも可能とする。
GM
以上です。
天之 韴子
「あー……」
天之 韴子
「なるほど、戦いかあ」
天之 韴子
「事前に聞いといてよかった。ありがと、もっくん」
静居 黙雷
「……」
静居 黙雷
「若といよは、どうするでしょう」
天之 韴子
「……私のこと、助けようとすると思う?」
静居 黙雷
「あまりそんな気はしませんねぇ」
静居 黙雷
「私は……、若をお守りすることが役目です」
静居 黙雷
「エゴであったとしても、やり遂げるつもりです」
天之 韴子
「当たり前のことだよ」
静居 黙雷
「……なんて言って、つい先程までは決意がグラグラだったのですが」
静居 黙雷
「韴子様が迷いませんもので。この黙雷も腹を決めました」
天之 韴子
「助けになれた?」
静居 黙雷
「ええ、ええ」
静居 黙雷
「ありがとうございます。韴子様」
天之 韴子
「志筑はもちろんだけど、いよさんにも負けるわけには行かないなあ」
静居 黙雷
「そうですね。いよも必死になって向かってくるでしょう」
静居 黙雷
「……本当は、誰も欠けることなく大人になれればいいのですが」
天之 韴子
「そのためには世界をなんとかしなきゃいけない、ってね」
天之 韴子
「ねえ、もっくん」
静居 黙雷
「はい」
天之 韴子
「私、知ってたよ。自分のお役目のこと」
静居 黙雷
「……そう、ですか」
天之 韴子
「だから大丈夫。志筑を守ることを一番に考えてあげて」
静居 黙雷
「私は──」
静居 黙雷
「韴子様のことも……、大事に思っています」
天之 韴子
「ありがと」
天之 韴子
「でも、山ほど縁談もあるんだから、女性と仲良くされては困る、でしょ?」
静居 黙雷
「……はは」
天之 韴子
「あ、でも、一つだけわがまま言ってもいい?」
静居 黙雷
「ええ、私にできることであれば」
天之 韴子
「……いよさんのことも、死なせないであげて。私、ずっと世話になってきたからさ」
静居 黙雷
「……もちろんですとも」
静居 黙雷
「私にとっても、大事な幼馴染で、友人です」
静居 黙雷
「しかし、いやぁ、残念残念」
静居 黙雷
「この黙雷、本当は若のところに韴子様がお嫁に来てくれないかと思っていたんですよ」
天之 韴子
「もー。今そういう事いう」
静居 黙雷
「おや、若の前で言った方がよかったですか?」
天之 韴子
「別にいいよ、言ってくれても。志筑の反応も気になるし」
静居 黙雷
「おやおや、失敗してしまいましたね」
静居 黙雷
「まぁ、若のことですからさらっと流されてしまいそうですが」
天之 韴子
「……もっくん」
静居 黙雷
「はい?」
天之 韴子
幻によって揺らぐ景色。今やこの地は見つからない場所。
天之 韴子
静(しず)家も天(あめ)家にも聞こえない、本音のこと。
天之 韴子
「私は、ちゃんとやるから。二人のこと、よろしくね」
静居 黙雷
揺らぐ景色。誰からも見つからない場所。神の領域。
静居 黙雷
それはどれだけ寂しい所だろう。
静居 黙雷
知らない場所に旅立とうとする、少女を見る。
静居 黙雷
「この黙雷に、できる限りを尽くしましょう」
静居 黙雷
少女の前に、片膝を付く。
天之 韴子
「うん……ありがと」
天之 韴子
「志筑には、さ」
天之 韴子
「負けるわけには、いかないんだ」
天之 韴子
*静居 黙雷に感情判定 判定は幻術
GM
いいでしょう。判定をどうぞ。
天之 韴子
*同時に、成否にかかわらず静居 黙雷に静寂ヶ原 志筑の秘密を共有します
GM
了解!
天之 韴子
2D6>=5 (判定:幻術) (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功
GM
ぴったりだ。ETを。
天之 韴子
ET 感情表(2) > 友情(プラス)/怒り(マイナス)
天之 韴子
*友情
静居 黙雷
ET 感情表(2) > 友情(プラス)/怒り(マイナス)
静居 黙雷
友情でお願いします
GM
了解です。仲良しですね。
GM
では双方友情で……
GM
志筑の秘密が公開です。
【秘密:静寂ヶ原 志筑】
あなたは超然たる天之 韴子に負かされ続ける一方で、誰よりも近くで触れ合い、天之 韴子が当たり前に笑う姿を見てきた。
あなたは天之 韴子が神などではなく自分たちと同じ人間であることを信じている。
それを証明するためには、天之 韴子に敗北というものを教えてやらなければならないと思っている。
あなたの本当の使命は【天之 韴子が人間であることを証明する】である。
GM
以上です。
静居 黙雷
「私は、若が韴子様に挑む姿をずっと見守って来ました」
静居 黙雷
「勝てる訳がないと思いながらも、若ならば、不可能を可能にできるのではないかと、僅かばかりの期待を抱いて……」
静居 黙雷
立ち上がる。
静居 黙雷
「それでも、若といよの命がかかっている以上、一か八かに出ることはできません」
静居 黙雷
「韴子様。あなたがシノビガミと成るお手伝い。不肖この黙雷めが務めさせて頂きます」
天之 韴子
「うん……」
天之 韴子
これは善意の押し付け。
天之 韴子
本人の望みとは違うこと。
天之 韴子
けれど、死なせたくない人がいて、その人のためにできることがある。
天之 韴子
「成人の儀、がんばろう!」
静居 黙雷
「……ええ、がんばりましょう」
天之 韴子
景色は戻り、赤光が笑顔を照らす。
GM
揺らいだ姿、沈む夕陽。
GM
裏腹に交わされた結束はかたく。
静居 黙雷
大切な誰かのために、大切な誰かを失うことを良しとしてしまった。
静居 黙雷
笑う少女に、あなたが消えることはない、あなたが忘れられることはないと。
そう言うことができなかった。
静居 黙雷
志筑、韴子、いよ、全員が大切だった。
静居 黙雷
しかし、消える定めを持っていたのは一人だけ。
静居 黙雷
それならば、俺がやることは決まっている。
静居 黙雷
決まってしまうのだ。