キャラ紹介
GM
シノビガミセッション『火神被殺』、始めていきましょう。
GM
では今回予告から参りましょうか。今回のシナリオはー
GM
――火神死なずして神産みの儀は成らず――
滅びを迎えんとした一族『不知火』。
再興のために彼らが挑んだのは神産みの儀。
しかし火の神死なずして、彼らは燐火となり消えた。
滅びた一族に遺されたのはただ一人の幼子。
育った子は決意する。再び神産みを行わん、と。
力の宿った神鏡『啼沢女』を手に、狙うは火神『迦具土』。
神を殺し、神を産み、火は新たな世界を啓くのか。
シノビガミ『火神被殺』
火神死すとき、新たなる神が産まれる。
GM
神産みに挑み、滅びた不知火の一族の生き残りであるところのPC1が成長し、
GM
一族の悲願成就のため、火神の力の源であろう宝珠・迦具土の持ち主、PC2を狙う。
GM
といったところでPC紹介からやっていきましょう!
■PC1 推奨:不知火
・使命:【PC2を殺す】
・導入:
不知火の生き残りとして、あなたが行うべきことは一族の再興である。
再興のため、必ず成し遂げなければならない儀『火神被殺』。
それは『宝珠・迦具土』をその身に宿すPC2を、この手で殺すことである。
一族に遺された『神鏡・啼沢女』を手に、あなたは誓いを立てた。
GM
キャラクターシートのURLを提示し、そのまま自己紹介をお願いします。
七竈 幽
オレ以外の不知火はみんな……死んでしまった。
七竈 幽
生き延びたオレが、一族の宿願である火神被殺を果たさなければいけないと思っている。
七竈 幽
一人になったオレを育ててくれたのは、七竈蘇芳さん。
七竈 幽
オレを拾って、ご飯食べさせてくれて、学校とか……とにかく、色々。してもらった。
七竈 幽
覚えてたのは幽という名前と、一族の宿願だけ。
七竈 幽
なにか思い出すきっかけになればって、蘇芳さんがいろんなとこに連れてってくれたりもしたな。
七竈 幽
思い出したりとかは結局なかったけど……楽しかった。
七竈 幽
……今はしないといけないことがあるから、あんまり遊んだりはしてない。
七竈 幽
火神被殺は必ず果たさなければいけない。そう思っている。
■PC2 推奨:鞍馬神流
・使命:【宝珠・迦具土を守る】
・導入:
あなたは『宝珠・迦具土』を心臓に宿している。
あなたの死は『宝珠・迦具土』の破壊をも意味しているのだ。
『宝珠・迦具土』が破壊されれば、
世に力が溢れ新たな忍神が誕生することだろう。
それを防ぐのがあなたの使命だ。
獅子鞍 透夜
獅子鞍 透夜(ししくら とうや)。17歳。
獅子鞍 透夜
ガキの頃に、儀式だか何だか……あんま覚えてねーんだけど。
獅子鞍 透夜
まあ、俺の心臓には『宝珠・迦具土』ってのがくっついてるらしいな。
獅子鞍 透夜
ま、おかげ様で窮屈な生活もなく、中学んときから悠々自適な独り暮らし。
獅子鞍 透夜
ふつーに学校行って、ふつーに友達もいるし、ふつーにみんなでひと狩りいったりもするな。
獅子鞍 透夜
……ま、でも。なんか俺の事を狙ってるやべーやつってのがいるらしくてな。
獅子鞍 透夜
ここんとこはちょいとばかし学校休んで、警戒態勢ってやつ?
獅子鞍 透夜
家族とは疎遠だが、なんかミツって女が昔から世話やいてくれてる。
獅子鞍 透夜
まあ、料理はうまいし?面倒な事そこそこやってくれるけど……
獅子鞍 透夜
家族でもないのに授業参観とか勝手に来るし、そんな年変わんねーのにねーちゃんぶったり、たまに酒くせーしどんくさいし……
GM
はい! ありがとうございました。さっぱりかっこいいな~。
GM
鞍馬らしいな。バヨネットだが。がんばってくださいね。
■PC3 推奨:隠忍の血統
・使命:【PC1を助ける】
・導入:
全てが灰燼と帰した場所。
そこに倒れていた幼子『PC1』。
気まぐれか、必然か、君はその子を拾い、共に生きてきた。
その生活は楽しかった。これからも共にいよう。そう願っている。
七竈 蘇芳
まあ、ご覧の通りの流派だから、年齢とかはあんまりアテにならないんだな、これが。
七竈 蘇芳
普段は古本屋の店長さんやってます。幽を拾った時に、古い知り合いが店を譲ってくれてね。それ以来2人で暮らしてるのさ。
七竈 蘇芳
あんなに小さかった子が、10いくつも歳をとって、こんなに大きくなるなんて不思議だよね。
七竈 蘇芳
毎日見ていても全然飽きないし……ずっと、こういう日々が続けばいいなと思ってる。
七竈 蘇芳
まあ、そんなわけで。うちの子がご迷惑をおかけします。
GM
素直かつ素朴な使命ですね。よろしくお願いします。
■PC4 推奨:比良坂機関
・使命:【PC2を守る】
・導入:
PC2が物心ついた頃から、あなたはPC2をそばで支えてきた。
その胸に巣食った『宝珠・迦具土』。
これを守るのがあなたの使命。そう聞かされてきた。
そのためには、PC2をしっかりと守っていかなくては。
懸鉤子 蜜
はい。
ご紹介にあずかりました、懸鉤子 蜜です。
きいちご、みつ。
懸鉤子 蜜
幼い頃より透夜様に付き添い、身の回りのお世話を任されております。
懸鉤子 蜜
弟のようでもあり、主人のようでもあり……。
公私ともに大事な存在です。
懸鉤子 蜜
『宝珠・迦具土』……聞き及んでおります。
透夜様に宿られた、宝珠。
一族にとってだいじなもの……。
懸鉤子 蜜
……そんなことより!
今日の晩御飯は何にしようかな。
ね、とーや。何がいいと思う~?
◆導入フェイズ
◆導入:七竈 蘇芳
GM
およそ生きるものの気配の感じられないその一帯に、
七竈 蘇芳
それは薄く笑みを浮かべているような、あるいは虚ろな貌をして。
GM
焼け野原のところどころに、わずか哀れな燃え残り。
GM
それも炎を灯され火の粉を散らし、儚く燃え落ちていく。
七竈 蘇芳
そこに労わりはなく、猫か犬にするような手つき。
七竈 蘇芳
人喰らう鬼にも映る、恐ろしい顔で覗き込む。
七竈 蘇芳
生々しい火傷に唇を寄せ、血の匂いを嗅ぐ。
幽
抵抗する体力もないのか、ぐったりと身体を預けている。
七竈 蘇芳
煤けた頬をなかば掴むように手を添えて。
七竈 蘇芳
長らく人と話していなかったことを示す掠れた声。
幽
すべてを諦め、受け入れていたような瞳が、揺れる。
七竈 蘇芳
が、と口を開ければ、白く尖る牙が覗く。
七竈 蘇芳
子供の扱いなど知らぬような巨きな手で。
幽
それから遅れて、どうやら助けてくれるらしいと理解する。
七竈 蘇芳
口ずさむように何度か繰り返す。ゆう。ゆう。
幽
そのまま、担がれた身体からぐったりと力が抜ける。
七竈 蘇芳
ただ焼け野原に、遠く近く火の爆ぜる音を聞きながら。
七竈 蘇芳
巨きな影が暫し揺らめき、――いずこかへ消えた。
◆導入:懸鉤子 蜜
GM
格式高い鞍馬のお屋敷――獅子鞍家のその一室に、懸鉤子 蜜は招かれる。
GM
向き合う形で座らされた蜜に、その男は重々しい口調で語りかける。
懸鉤子 蜜
この年になれば、もう一通りの礼儀がしつけられているとはいえ。
きゅっと伸ばした背筋にわずかに緊張。
GM
少女を侮る様子はない。通常の忍者に向けられるものと同じ、いかめしい視線。
GM
獅子鞍はそのように言い放ち、ちらと隣の透夜に視線を向ける。
獅子鞍 透夜
両拳を膝の上に乗せ、しっかりと正座をして正面を向いている。
獅子鞍 透夜
呼吸は乱れることなく父の視線に気が付けば視線だけを向け。
懸鉤子 蜜
対面する。
こちらは手を手の上に重ねた正座。
GM
「まあ、それだけではなく――身の回りの世話も頼むこととなるだろうが」
GM
「我々には、これに構う余裕があまりないものでね」
懸鉤子 蜜
「どうぞ、この蜜にお任せくださいませ」
GM
「お前の身体は、そう簡単なものではないのだからな」
GM
あとは透夜にも蜜にも関心をなくしたように、男は足音も立てずにその場を去った。
懸鉤子 蜜
「蜜にございます。今日からあなたのお傍で身の回りのお世話をさせていただきます」
懸鉤子 蜜
正座したまま、人差し指をくるくる。
何かを言おうと思っていたような……そんな動き。
懸鉤子 蜜
「好きな……たべものとか、聞いてもいい?」
懸鉤子 蜜
「今日は、いちごでおやつを作るところから」
獅子鞍 透夜
「本日より獅子鞍の家を離れ、お役目を全うすべく……」
懸鉤子 蜜
「私こそ。懸鉤子の名にかけて。
あなたに尽くし、お守りいたします」
懸鉤子 蜜
「お仕事以外は……いっぱい、好きなようにしちゃお」
獅子鞍 透夜
既にちょっとしびれた足をゆっくり崩す。
懸鉤子 蜜
「こうすると、崩してもきれいだからマナー違反にならないらしいよ」
懸鉤子 蜜
「こうやって、ちょっとずつ抜け道教えてあげるね」
懸鉤子 蜜
日々移り変わる外の世界で生きていくためには。
◆導入:七竈 幽&獅子鞍 透夜
GM
一族の悲願を叶えるためには『宝珠・迦具土』をその身に宿す者を殺さなければならないことを。
GM
あなたの心臓には『宝珠・迦具土』が宿っており、これを狙って、いつか必ず何者かがやってくることを。
GM
と、いうわけで、二人の出会うシーンになりますが。
GM
幽くんが放課後徘徊しているということですから、偶然ばったり出会う……という形になりそうですかね。
GM
透夜さんは外出するならどういった場所にいらっしゃるのでしょう。
獅子鞍 透夜
俺は今学校休んでるから、なんか見晴らしのいいところで訓練してるかな。
GM
ではそこに幽くんがついにいきついてしまう……というのがいいかな。
GM
陽射しは日々強さを増し、身を焦がす熱の温度を自覚させられていく、
獅子鞍 透夜
家から離れた森の中、一人演舞のように体を動かしている。
七竈 幽
今日は、今日こそは、目当ての人物にたどり着ける。
七竈 幽
そうして、学校へと向かったはずが気がつけば街中を離れて。
七竈 蘇芳
今や珍しくなった固定電話の受話器を置いて、頭を掻く。
七竈 蘇芳
教師からの連絡。真面目な子だから、心配で、といった言葉のいくつか。
七竈 蘇芳
そりゃあもう、真面目で頑固で良い子だ。
時折自分が育てたことを訝しむほど。
七竈 蘇芳
今朝はいつも通り弁当を持たせ、学校へと行く姿を見送った。
七竈 蘇芳
ここのところ、放課後あちこち出向いていることを知らないわけじゃない。
七竈 蘇芳
古い本屋の奥、そこに構えた自分の”巣”を抜け出して。
七竈 蘇芳
下ろしたシャッターにへたくそな字の張り紙をして、歩き出した。
獅子鞍 透夜
張り詰めた空気の中、後方へ地を蹴り間合いを取る。
獅子鞍 透夜
右手に抜いた獲物の銃口をまっすぐに相手の眉間に向け、ためらうことなく引き金を引く。
獅子鞍 透夜
次いで、一呼吸もない間に左手も同様に。
七竈 幽
右目から、涙のように炎が溢れては消えていく。
獅子鞍 透夜
刀のあげられた方向へ、力を抜くように腰を落とし回転しながら刃を除け死角へ入り込む。
獅子鞍 透夜
半回転するように足を低く回し脚払いを狙う。
七竈 幽
払われて体勢を崩すが、そのまま地に手をついてくるりと身体を起こす。
獅子鞍 透夜
すぐ隣に立つ。その瞬間、透夜の右手の銃は幽の額を狙い向けられ。
獅子鞍 透夜
切るように右手を払えば、黒い炎がそれを相殺する。
獅子鞍 透夜
背後の絡繰り箱からパチリと火花が立つ。
獅子鞍 透夜
背後は透夜にとって隙ではない。
発射口から小型のミサイルが飛び出し、襲撃者を襲う。
獅子鞍 透夜
それはそれぞれが別の軌道を描き、襲い掛かる。
七竈 幽
ただ、目の前の相手を殺すためだけに動く。
獅子鞍 透夜
が、尋常ならぬ殺気に振り向き銃を向ける。
獅子鞍 透夜
銃をかばった腕を浅く切られ、血が頬へと跳ねる。
獅子鞍 透夜
そうして、再び銃を、至近距離で頭に向ける。
懸鉤子 蜜
風の音にも等しい森を走る音。
これがわかるものがいるのなら大方、敵。
七竈 蘇芳
千里眼に頼るまでもなく、炎の匂いを嗅ぎつけて。
ゆらり、巨きい鬼のような男が森へ踏み入る。
七竈 蘇芳
風の音を追うようにぴたりと後をつき、音もなく。
懸鉤子 蜜
その影に、知った炎ではないにおいを嗅いで。
瞬間、止まる。
懸鉤子 蜜
額への一投を絡めとり、帯締めに結わえてそれを紐クナイとする。
懸鉤子 蜜
跳躍。握りしめた帯締めでその首を絞めあげんとするために。
七竈 蘇芳
細い頤にいとも易く帯締めが回り、気道が絞め上げられる。
懸鉤子 蜜
ギリギリと万力で締め上げる。
── が、
懸鉤子 蜜
弛む。
何かに気づいたように跳ねあがり。
七竈 蘇芳
下腹から蹴り抜こうと上げた脚が行き場を失くす。
獅子鞍 透夜
銃は向けたまま、引き金は引かない。ひけない。
獅子鞍 透夜
「剣振るしかできねークソ犬かと思ったぜ」
七竈 幽
相打ちになっては困るのは、こちらも同じ。
獅子鞍 透夜
「お話しできるじゃねーか、お坊ちゃん」
懸鉤子 蜜
その隙。
棒手裏剣の結わえられた赤い帯締めが2人の間に割って入る。
懸鉤子 蜜
切り落とされ、なお手にした帯締めを両手に巻き付け。
拳闘の間合いをはかる。
七竈 幽
銃使いに間合いを取られるのは好ましくない。
懸鉤子 蜜
近づかせない。
武器の間合いのない身ひとつの戦意。
七竈 幽
さりとて、この女を無視して獅子鞍透夜を殺せそうにもない。
七竈 幽
けれど、それよりも強く、退くなという声がある。
七竈 蘇芳
銃を握る獅子鞍の手を目掛け棒手裏剣が飛ぶ。
七竈 幽
銃弾が身体を掠め穴を開けるのも厭わず、まっすぐに向かう。
獅子鞍 透夜
透夜の後方から、小型ミサイルが放たれ……
獅子鞍 透夜
風が土煙を凪ぐ頃、そこに獅子鞍 透夜の姿はない。
七竈 幽
暫し、警戒を解かずに戦場を見渡していたが。
七竈 蘇芳
「おねえさんのほうは聞きそびれちゃった」
七竈 蘇芳
「時間稼ぎくらいにはなるかと思ったんだけど、はやくってね」
七竈 蘇芳
「電話がかかってくると俺びっくりしちゃうから」
七竈 蘇芳
「……あの子も学校サボってるんじゃない?」
七竈 蘇芳
「あの感じだとたまたま寄ったってわけじゃないだろう」
七竈 蘇芳
満足そうに頷き返すと、もう二、三度頭を撫でて。
七竈 幽
屈託なくとはいかないが、それが蘇芳だけに見せる、幽の一番の笑顔だった。
七竈 蘇芳
殺し合いの空気など欠片も残さず、並んで。
懸鉤子 蜜
この状況であけすけに家に戻るわけにも行かない。
獅子鞍 透夜
よけきれなかった切っ先、煤のにおい。
懸鉤子 蜜
ほっとした表情。
それでも緊張は解けず、張り詰めた空気をほぐすようにゆるゆると手当の準備を始めた。
懸鉤子 蜜
「お名前教えてくれるなんて……なんていうか。真面目というか」
懸鉤子 蜜
帯締めに絡めて結わえた棒手裏剣を見せる。
獅子鞍 透夜
「これまでこんな狙われることなかったからな……絶対また来るだろ?」
獅子鞍 透夜
「向こうにも俺の名前教えたから、まあ、探りに来るだろう」
獅子鞍 透夜
「うまい具合に返り討ちにできればいいんだけどな……」