◆メインフェイズ第二サイクル第二シーン
シーンプレイヤー:獅子鞍 透夜
懸鉤子 蜜
きっと、約束を果たしてほしかっただろう。
懸鉤子 蜜
約束を果たすのは自分。
そう思っている。
懸鉤子 蜜
守るということは。
その命を守ることだけじゃない。
懸鉤子 蜜
透夜の心を。
生活を、これからの未来を。
獅子鞍 透夜
少し、混乱していた。
冷静さを欠いた。
獅子鞍 透夜
胸元の衣装が血にぬれて黒く染まっているが、それだけ。
獅子鞍 透夜
「俺は、化物になんてならないし……」
獅子鞍 透夜
「ちゃんと、全部終わったら……学校にも行くし……」
獅子鞍 透夜
本当の兄妹以上に、姉弟として過ごした。
懸鉤子 蜜
そう言われて嬉しいのが私だけじゃないことが嬉しい。
懸鉤子 蜜
もっと、できることはないかって思っちゃうのも。
獅子鞍 透夜
2D6>=5 (判定:異形化) (2D6>=5) > 7[3,4]
> 7 > 成功
GM
CST 都市シーン表(6)
> 至福の一杯。この一杯のために生きている……って、いつも言ってるような気がするなぁ。
懸鉤子 蜜
何?と聞かれるとかける言葉があるわけではない。
獅子鞍 透夜
「だって、俺……そんなん、知ってたら……」
獅子鞍 透夜
「こんなに、生きたいって……思えなかったし……」
懸鉤子 蜜
こんなものを胸に飼いながら。
生きていたいとさえ、思えないかもしれない。
懸鉤子 蜜
「お役目とはいえ。とーやのこと騙してたのに」
懸鉤子 蜜
「……今は、私が。そうしたいって。とーやのこと助けてあげたいって思ってる」
懸鉤子 蜜
「生きたい、って。思ってくれてありがとうね」
獅子鞍 透夜
「いつも、ミツに……いろいろ言ってるけどさ……」
獅子鞍 透夜
「本当は、全部……感謝してる。こうして、好きなことできるのも……いきてるのも、全部ミツのおかげだって……わかってるから……」
懸鉤子 蜜
「とーやのしたいことが出来るように。
私、いっぱい全力尽くすからね……」
懸鉤子 蜜
「……なりたかったら『結』になってもいいんだよ。とーや。
それが自由ってことだと。私は……思うから」
獅子鞍 透夜
騙されていたことは事実だが、これまでの生活がなかったことになるわけじゃない。
獅子鞍 透夜
「セーラー服で学校なんて行ったら爆笑されるだろ」
懸鉤子 蜜
だから。自由に。好きなように。
この戦いも。これからの未来も。
獅子鞍 透夜
「次の誕生日ケーキはイチゴショートがいい!ワンホール!」
◆メインフェイズ第二サイクル第三シーン
シーンプレイヤー:七竈 蘇芳
七竈 蘇芳
結局一緒に夕食の買い物をして、帰ってきた。
七竈 蘇芳
この男は、命の取り合いと生活を分けない。
七竈 幽
獅子鞍透夜が妹と知って見せた動揺はなく。
七竈 幽
己の身も焦がすような激しい殺意も今は鳴りを潜め。
七竈 蘇芳
だからこそ、それが乱れたまま追わせることは適切ではないと判断した。
七竈 蘇芳
幽の秘密を調査します。使用特技は隠蔽術。隠し事はなし。
七竈 蘇芳
2D6+1>=5 (判定:隠蔽術) (2D6+1>=5) >
6[1,5]+1 > 7 > 成功
七竈 幽
今はただ、素直な親愛の情と感謝だけが蘇芳に向けられている。
七竈 蘇芳
台所に立ちながら、背中に自身の愛し子の感情を受ける。
七竈 蘇芳
「子供のころにさあ、絵本読んであげたでしょう」
七竈 蘇芳
「なんだっけ、恐竜の……おいしそうだなって思うやつ」
七竈 蘇芳
「もうちょっとはやくしとくんだったな」
七竈 蘇芳
「もう幽がいなくなったら寂しくて耐えられないよ」
七竈 幽
「それで今まで育ててもらった恩返しになるならって思ったんだけど」
七竈 蘇芳
「考えたこともなかったな、幽が俺といてくれるだけでよかったから」
七竈 蘇芳
あの絵本の最後は、どうなるのだったか。
七竈 幽
「……何をしたらいいか、まだ分からないけど」
七竈 蘇芳
「幽がそうやって俺のこと考えてくれてすごくうれしい」
七竈 蘇芳
「俺がうれしいとかたのしいとか、思うのは」
七竈 幽
2d6 対決シーン表 (2D6) > 4[1,3]
> 4
GM
4:超長距離からの忍術対決。飛び交うのは矢か呪いか火の球か。狙うは必殺の一撃。
GM
月夜の見下ろすその中に、忍が一人、その瞬間を待っている。
獅子鞍 透夜
高台に建つ男の額に、真っ赤な光の点が目標を定め。
獅子鞍 透夜
はるか遠くから長距離ライフルの弾が、打ち出される。
獅子鞍 透夜
狙いはわかっている、その切っ先を拳銃の横身で弾き。
獅子鞍 透夜
銃口から放たれた弾は細かく割れて全身を弾くが、細かい弾はもたない。
獅子鞍 透夜
それを顔に向けて投げつけ、再度下がる。
獅子鞍 透夜
この距離でミサイルは大掛かりすぎる。
獅子鞍 透夜
腰から抜いた鋼縄を両手で張り、刃を受ける。
懸鉤子 蜜
受け止められた刃に向けて放つ、赤い帯締め。
懸鉤子 蜜
絡めとり、引きずり降ろそうとする力に忍蚕の絹が軋む音。
獅子鞍 透夜
「そんなに俺を殺したいか?ユウちゃんよぉ……」
七竈 幽
絡め取る力と、それを逆に引きずり降ろそうとする力が拮抗する。
七竈 蘇芳
深夜を選んだのは、それが闇を跋扈する者の時間だからだ。
獅子鞍 透夜
帯が切れたタイミングで左手を放し、刃を弾く。
獅子鞍 透夜
頑丈な鋼糸を束ねた縄をたたきつけ、重く地を抉る
懸鉤子 蜜
妖魔の力を降ろす一族の一手が影に襲い掛かる。
七竈 蘇芳
こちらはこの女の手を塞げればそれでいい。
獅子鞍 透夜
攻めではなく護りならば、やりようはある。
獅子鞍 透夜
向かってくる刃を、縄でからめとるように弾いていく。
七竈 幽
『神鏡・啼沢女』の秘密を透夜と蜜に譲渡します。
獅子鞍 透夜
『宝珠・迦具土』の秘密を幽と蘇芳に譲渡します。
七竈 蘇芳
酸化した血のごとき影を纏わせた腕で懸鉤子の一閃を受け――
七竈 蘇芳
『七竈幽』の秘密を透夜と蜜に譲渡します。
懸鉤子 蜜
『獅子鞍透夜』の秘密を蘇芳と幽に譲渡します。
【秘密:『神鏡・啼沢女』】
七竈 幽に取り憑く『不知火』の一族の業火を抑えつける役目を持つ鏡。
七竈
幽が『神鏡・啼沢女』を失った場合、
業火に包まれクライマックスフェイズ終了後に死亡する。
また、『宝珠・迦具土』を保持している者は、
『神鏡・啼沢女』を手に入れない限り妖魔化して暴走し、
エンディングフェイズにて完全に妖魔となる。
『神鏡・啼沢女』は愛によって力を活性化させる。
『神鏡・啼沢女』の保持者は、
シーンに登場しているキャラクター2人のプラスの感情を失わせる代わりに、
不知火の一族の業火による効果をクライマックスフェイズ終了まで無効化することが出来る。
【秘密:『宝珠・迦具土』】
『宝珠・迦具土』を宿した『火神』を殺害することで『神産みの儀式』は完成する。
(殺害後にプライズを押し付けてもよい)
儀式を完成させた者は神の力を得て『忍神』となる。
忍神は、戦果として願いを1つ叶えることが出来る。
ただし『死亡した火神の復活』だけは叶えることが出来ない。
忍神は穢れを1D6点受ける度にこの願いの数を1つ増やすことができる。
この効果で生命力が0以下になった場合、そのキャラクターは死亡する。
【秘密:七竈 幽】
あなたの命を繋いでいるのは七竈 蘇芳に与えられた『神鏡・啼沢女』の力によるものだ。
七竈 蘇芳に助けられるまでの記憶を失っているあなたにとって、七竈
蘇芳は何者にも代えがたい存在だ。
あなたの本当の使命は『七竈
蘇芳に恩を返す』ことである。
しかし、あなたの肉体は死した不知火の一族の業火によって支配されている。
この支配を脱するまで、あなたの使命は『獅子鞍
透夜を殺す』となる。
支配されている間、戦闘での戦果はGMが決定する。
【秘密:獅子鞍
透夜】
心臓である『宝珠・迦具土』を一度でも失った場合、
あなたはエンディングフェイズで死亡する。
『宝珠・迦具土』と一体化しているため、
あなたは『百燐』か『炎刃』を使用することが出来る。
鞍馬神流はあなたを餌に火神をおびき出そうとしている。
だが、『宝珠・迦具土』を使うことは危険な賭けでもある。
クライマックスフェイズ終了時に火神が死亡していなかった場合、
鞍馬神流の手によってあなたは『宝珠・迦具土』ごと封印される。
「君を自由にする」
懸鉤子
蜜はあなたにそう約束してくれた。
相手が約束を守ってくれるならば、
あなたは自らの使命を「自由になる」に変更しても構わない。
獅子鞍 透夜
獅子鞍 透夜の居所を全員に渡します。
獅子鞍 透夜
「返り討ちにしてやる……テメェが……」
獅子鞍 透夜
靴に仕込んだ小型銃から、幽の胸をめがけて短距離弾が放たれる。
七竈 幽
傷に頓着せず、視線は変わらず透夜に向けられたまま。
七竈 幽
死した不知火の怨念が、幽の身体をつき動かす。
獅子鞍 透夜
回転させた縄で刀を掴み、両手で引いて止める。
獅子鞍 透夜
その切っ先が、胸の間、心臓の目前に刺さる。
獅子鞍 透夜
それ以上に踏み込まれないよう、ぎりぎりと締めあげる。
懸鉤子 蜜
影を踏み台にして飛びかかる。
心臓に突き立てられんとする刃をむしり取るために。
獅子鞍 透夜
「殺したいほど、憎まれるようなこと……したかよ!」
七竈 蘇芳
跳躍は隙だ。影が奔り、足を絡め取り地に叩きつけんとする。
獅子鞍 透夜
刀は先端に行くほど細い。
押そうと思えばとどまるが、引くのは容易い。
懸鉤子 蜜
特製のストッキングが、滑りよく抜け出でさせる。
影の手から逃れ素足で駆け出した。
七竈 蘇芳
懸鉤子を捕えられない。その額に向けられた銃口を逸らせない。
七竈 幽
揺らめく炎はそのまま銃弾を捉え、焼き尽くす。
七竈 幽
あの時はあんなに言いたいことがたくさんあったのに、
七竈 蘇芳
僅か遅れて、透夜の銃口からかばうように影が割り込む。
七竈 蘇芳
その青い炎が、不知火の怨念によって齎されていることを知っている。
懸鉤子 蜜
そんなに、急いでしなきゃいけないこと?
懸鉤子 蜜
頭をぎゅっと抱きかかえる。
ぽんぽんと撫でて。
七竈 蘇芳
蘇芳もまた、幽が追わぬようその肩を抱く。
七竈 蘇芳
今度は、殺れたかもしれなかった。止める必要はなかったはずだ。
懸鉤子 蜜
黒い風呂敷がふたりを包んで。
夜の帳に溶ける。
七竈 蘇芳
ここであれを殺せば、この子がどうなってしまうのか。
七竈 蘇芳
初めてそれを、恐ろしいと、そう思った。
七竈 蘇芳
頷いて、それからその肩口に顔を埋めて。
七竈 蘇芳
この子以外の人間が何を想い、何を営み暮らすかなど、どうでもよいことなのに。
七竈 蘇芳
この子に自分しかないことを、喜ぶべきなのに。