◆メインフェイズ第三サイクル第一シーン

シーンプレイヤー:懸鉤子 蜜

GM
どういう空気感のシーンになるかな。
懸鉤子 蜜
夜のちょっと緊迫めのシーンですね。
GM
やはりこれ。
懸鉤子 蜜
ありがとうございます。
透夜くんに登場してもらおう。
獅子鞍 透夜
はい
GM
いいでしょう。自由を誓い合った二人の。
懸鉤子 蜜
先に判定をします。
蘇芳の居所を調査します。
GM
情報判定ですね。どうぞ。
GM
使用特技は?
懸鉤子 蜜
使用特技は罠術。
入念に街にしかけた比良坂の業。
GM
いいですね! 判定をどうぞ。
懸鉤子 蜜
2D6>=5 (判定:罠術) (2D6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功
GM
つつがなく。
GM
では蜜と、情報共有で透夜に蘇芳の居所が渡ります。
懸鉤子 蜜
心に獣の飼う者のことを。
陰の、隠の者のことをよく知っている。
懸鉤子 蜜
罠というのは、相手を深く思い知ること。
これから討つべき異形。
懸鉤子 蜜
それが何を考えてこの街で暮らしてきたか。
わかる。
懸鉤子 蜜
お前が気まぐれと因果によってここまで来たことも。
懸鉤子 蜜
悔しいけど、わかるよ。
懸鉤子 蜜
前に訪れた古本屋。
── ここからほとんど“出ていない”
懸鉤子 蜜
どれだけ調べてもそう。
ここがお前の棲家なのか。
懸鉤子 蜜
ここを譲った人も。
訪れる常連客もぜんぶ知ってしまった。
懸鉤子 蜜
「とーや」
獅子鞍 透夜
「ん……」
獅子鞍 透夜
逃げ回るのはやめだ。
獅子鞍 透夜
そもそも性に合ってない。
獅子鞍 透夜
入念な準備、最善の状態。
獅子鞍 透夜
場所、タイミング。すべて。
獅子鞍 透夜
計画を立てて確実に殺す。
獅子鞍 透夜
火神を殺す。
獅子鞍 透夜
それが、獅子鞍 透夜として生きてきたことの意味。
獅子鞍 透夜
未来への希望。
獅子鞍 透夜
「…………行けるか」
懸鉤子 蜜
「いつでも」
懸鉤子 蜜
ずっと前から。

◆メインフェイズ第三サイクル第二シーン

シーンプレイヤー:獅子鞍 透夜

GM
さて、いかがなさいますか。
獅子鞍 透夜
七竈 蘇芳に戦闘をしかけます
GM
了解しました。
GM
乱入はありますか?
七竈 幽
乱入します。
懸鉤子 蜜
乱入します。
GM
OK。参加PCは4人ですね。
GM
4ラウンドの戦闘となります。
GM
シーンはどんな感じかな。対決シーン表振りますか?
GM
あと透夜は戦場表も振りたければ振っていいですよ。
獅子鞍 透夜
ふります
獅子鞍 透夜
2d6 (2D6) > 9[3,6] > 9
GM
9:霧中。視界を覆いつくす霧。互いの姿は認識できない。僅かな音と気配を頼りに相手の出方を窺う。
GM
戦場表はなしですか?
獅子鞍 透夜
戦場表はなしで大丈夫です
GM
OK
GM
では夜にその棲家を突き止め、今は朝靄の漂う暁時。
GM
相手は吸血種。
GM
夜闇に乗じた襲撃よりも、きっと、この方がよい。
GM
そのように彼女らが考えたことは明白だった。
七竈 蘇芳
まどろみから醒める。
七竈 蘇芳
「幽」
七竈 幽
「ん」
七竈 蘇芳
「お客さんみたいだ」
七竈 幽
同じタイミングで、幽も目を覚ましていた。
七竈 幽
「うん」
七竈 蘇芳
目を細めて微笑む。
七竈 幽
武器を取る。
七竈 蘇芳
手裏剣を納めた腰のポーチだけつけて。
七竈 幽
「こっちから行く手間が省けた」
七竈 蘇芳
「あっちも切羽詰まってきたみたいだからね」
七竈 蘇芳
買い物にでも行く調子で連れ立って、家を出る。
七竈 幽
狙ってくるならきっと幽ではなく、蘇芳の方。
七竈 幽
朝靄の向こうの敵を見定めるように、周囲を見渡している。
獅子鞍 透夜
霧の中、二人の足元で甘い匂いが爆ぜる。
獅子鞍 透夜
準備に妥協はしない。
姿をくらます術は、視界を遮るばかりではない。
獅子鞍 透夜
呼吸を止め、気配を殺し。
特製の長距離銃を構えその時を待つ。
獅子鞍 透夜
並の銃弾でシノビを捉えることは出来ない。
七竈 蘇芳
「やっこさん、銃使いだからね。そう姿は見せないだろうけど」
七竈 蘇芳
相手の目論見通り、その気配を探ることは難しい。
七竈 幽
「ん」
七竈 蘇芳
気配そのものではなく、風に流される火薬の匂いを探す。
七竈 蘇芳
どんなに消臭しても、それが”モノ”である限り。何処かには。
七竈 幽
それがどこから襲ってくるのか。耳を澄ませる。
懸鉤子 蜜
その足元に絡む布。
懸鉤子 蜜
女の怪力が男を縫い留める。
七竈 蘇芳
「っ、お」
七竈 幽
「!」
獅子鞍 透夜
その機を見計らったように、銃弾。
七竈 蘇芳
「……――!」
七竈 幽
撃ってくるなら、今。
七竈 幽
刀を振るう。
七竈 蘇芳
揺らぐ影を銃弾が撃ち抜く。
七竈 幽
「……蘇芳さん!」
懸鉤子 蜜
必要なのは手数。
女の拳が次に目掛けるのは少年の方。
獅子鞍 透夜
逃げ道をふさぐように、ミサイルが取り囲み地面を抉る。
懸鉤子 蜜
どれだけ暴れても。
透夜の弾丸は。
懸鉤子 蜜
私を撃ち抜かない。
七竈 蘇芳
布から滑るように抜け出した影が、ミサイルの襲撃に一瞬止まる。
七竈 蘇芳
だいじょうぶ、と返す間もなく。
七竈 幽
透夜を殺す。蘇芳を守る。
七竈 幽
なさねばならぬこととやりたいことの狭間で、ほんの僅かに動きが精彩を欠く。
獅子鞍 透夜
一瞬、一瞬に。避けた先を狙うように銃弾が奔る。
七竈 蘇芳
狙撃手の姿は視通せない。
七竈 蘇芳
朝霧の中。
七竈 幽
女の拳を躱しながら、襲い来る銃撃のすべてを切り伏せることはできない。
七竈 蘇芳
視える方を先に落とすしかない。
七竈 幽
蘇芳に目線を送る。
七竈 蘇芳
女を狙い、棒手裏剣が飛ぶ。
獅子鞍 透夜
弾く。
懸鉤子 蜜
得物が放たれた位置を狙って飛びかかった。
七竈 幽
脇からそれを迎え撃って刀を振るう。
獅子鞍 透夜
1撃で仕留められなかった。
それで奇襲は失敗。ならば。
懸鉤子 蜜
振るわれた刀を帯締めが捻じ留める。
膠着。
獅子鞍 透夜
蘇芳の足元を黒い炎が焼く。
七竈 蘇芳
動きが封じられる。
七竈 幽
帯締めに捻り上げられて刀が止まる。
七竈 幽
「っ、蘇芳さん!」
獅子鞍 透夜
鋼縄が地を抉る音。
七竈 蘇芳
「朝から騒がしいこと」
七竈 幽
刀を引こうと、女の脚を払う。
獅子鞍 透夜
「ミツ」
七竈 蘇芳
その音で、ようやく狙撃手を見つける。
七竈 蘇芳
「どうも銃ってのは無粋でよくないね」
獅子鞍 透夜
「技術の結晶だぜ?」
七竈 蘇芳
「やだやだ」
七竈 蘇芳
「おてんば娘がふたり」
七竈 蘇芳
「もうちょっとおしとやかに訪ねてくれるとうれしいんだけどね」
七竈 幽
透夜の声。
懸鉤子 蜜
「十分お作法は守りましてよ」
七竈 幽
獅子鞍透夜を殺すこと。蘇芳を守ること。
七竈 幽
透夜の声を耳にすれば、その葛藤の天秤は容易に傾く。
七竈 蘇芳
「とんだご挨拶だ」
獅子鞍 透夜
「来いよ、ユウ。引導渡してやるぜ。」
七竈 幽
獅子鞍透夜を殺せと、頭の内に声がある。
七竈 幽
「……ああ」
GM
火花が散る。
GM
不知火の業火が、歓喜に沸き立った。

◆ラウンド1

GM
はい、では例によってのプロットを。
七竈 幽
影分身を使用します。
GM
OK。判定を。
七竈 幽
2D6>=5 (判定:分身の術) (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功
GM
2個置いてね。
GM
プロット決まったら宣言を。
七竈 蘇芳
プロットOKです
獅子鞍 透夜
おkです
懸鉤子 蜜
確定しました。
七竈 幽
OK
GM
はい。
GM
では公開で。
GM
全員開示をお願いします!
[ 獅子鞍 透夜 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
[ 七竈 蘇芳 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
[ 七竈 幽 ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。
[ 七竈 幽 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
[ 懸鉤子 蜜 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
GM
幽はどちらに?
七竈 幽
6に
GM
OK
GM
◆ラウンド1
プロット6:幽 5:透夜、蜜 2:蘇芳

プロット6 行動:七竈 幽

七竈 幽
啼沢女の効果を使用します。
GM
了解しました。
GM
どの感情を消しますか?
七竈 幽
透夜と蜜の感情を。
GM
はい。
GM
畏まりました。
七竈 幽
先にロールしちゃおうかな。
GM
透夜から蜜への忠誠と、蜜から透夜への愛情が啼沢女の効果によって消されます。
GM
まずRPが良さそうですね。
GM
幽の耳に轟く不知火の業火。
GM
その心を蝕み、意志を縛るもの。
GM
『獅子鞍透夜を殺せ』
GM
という、声。
七竈 幽
殺せ。
七竈 幽
ずっと、声がする。
七竈 幽
その他にお前の使命などは存在しないと。
七竈 幽
透夜と相対する。
獅子鞍 透夜
僅か先を行くユウを見る。
獅子鞍 透夜
その手には鋼縄。
七竈 幽
視線がぶつかる。
七竈 幽
不知火の業火は、獅子鞍透夜に対して殺意以外の感情を持つことを許さない。
七竈 幽
そうでない感情は全て焼き払われ、塵と化していく。
七竈 幽
──そのはずだった。
獅子鞍 透夜
目の前の相手に集中する。
獅子鞍 透夜
殺らなければ、殺られる。
獅子鞍 透夜
そこに、憎しみも哀れみもない。
七竈 幽
獅子鞍透夜の命を狩る。
七竈 幽
そのために構えた刀の、磨き抜かれた鏡の如き刀身が
七竈 幽
叫ぶように、震えた。
七竈 幽
「…………っ!?」
七竈 幽
獅子鞍透夜を殺せ。
七竈 幽
幽の思考を占める声に、ノイズが走る。
GM
呪わしく叫ぶ業火を、
GM
掻き消すほどの強いノイズ。
GM
この感覚を知っている。
GM
蜜に真実を知らされ、記憶が蘇ったあの瞬間の。
GM
交わした約束を思い出したあの瞬間によく似て、
GM
心を蝕むその叫びが、朝霞に薄れゆく。
七竈 幽
幽を支配していた炎が消えていく。
GM
殺せ。
GM
その声が遠ざかる。
GM
記憶を灼き焦がし、心を蝕む業火が、
七竈 幽
「、う…………っ」
GM
愛を食ろうて増す力に押され、掠れゆく。
獅子鞍 透夜
赤の他人である透夜を見守り、自由にすると誓ったミツの愛情。
GM
『神鏡・啼沢女』。
懸鉤子 蜜
そんな他人の言葉に言葉に頷いた、透夜の純真な信頼。
GM
蘇芳から幽に与えられ、幽の命を繋ぎ留めるその輝きが、朝靄の光に眩しく輝く。
七竈 幽
透夜を映した瞳の、
七竈 幽
その奥に耐えず宿っていた殺意が薄れる。
七竈 幽
朝靄の漂う周囲の景色に反して、幽の思考はクリアになっていく。
獅子鞍 透夜
眼前には透夜が迫っている。
七竈 幽
──結。
七竈 幽
妹だ。
七竈 幽
同じ日、同じ時に産まれた。
七竈 幽
自由にすると約束した妹。
七竈 幽
「────……」
GM
以降、クライマックスフェイズ終了まで
GM
七竈 幽の使命は『七竈 蘇芳に恩を返す』に戻ります。
七竈 幽
結。
七竈 幽
その名前を、今度は呼べなかった。
七竈 幽
呼べるはずがない。
七竈 幽
いくら妹と思い知ったとて、
七竈 幽
幽の、幽自身の意志で、
七竈 幽
守る相手はもう決まっているのだから。
七竈 幽
獅子鞍透夜に奥義を使用します。
GM
了解しました。効果と演出をどうぞ。
七竈 幽
■奥義
《幽炎》
指定特技 :憑依術
エフェクト:クリティカルヒット/くらまし/威力低下
懸鉤子 蜜
奥義を使用します。
GM
了解です。同じく効果と演出を。
懸鉤子 蜜
■奥義
《掌・甘露不知隅》
指定特技:衣装術
エフェクト:絶対防御/くらまし/防御低下
七竈 幽
不知火のユウはあの業火の日に死んだ。
七竈 幽
ここにいるのは
七竈 幽
七竈蘇芳に拾われ、名を与えられた
七竈 幽
七竈の幽。
七竈 幽
「…………」
七竈 幽
約束を、果たすことはできない。
七竈 幽
妹の自由。
七竈 幽
そのために必要なのは、蘇芳の死。
七竈 幽
「…………」
七竈 幽
どちらかしか、選べない。
七竈 幽
どちらかしか選べないのならば。
七竈 幽
──不意に刀を下ろして、ゆらりと脱力する。
七竈 幽
幽霊のように、陽炎のように、気配を殺気を薄れさせる。
獅子鞍 透夜
「…………!」
獅子鞍 透夜
鋼縄を握りこみ、踏み込んだ。
獅子鞍 透夜
奇妙な構えに警戒を示すも、引くには遅い。
獅子鞍 透夜
完全に相手の間合いに入ってしまった。
獅子鞍 透夜
「くそっ」
七竈 幽
「────」
七竈 幽
す、と
七竈 幽
踏み込んで、刀を振るった。
懸鉤子 蜜
── 罠かもしれない。
懸鉤子 蜜
でもいいよ。とーや。
踏み込んで。あなたのやりたいように。
懸鉤子 蜜
── 熊は。木苺や蜂蜜を小熊に食べさせてる間に。
そっとその場を離れて、1人残して。巣立たせる。
懸鉤子 蜜
知るか、そんなもん。
懸鉤子 蜜
甘やかしてあげる。
いっぱい。この先の人生、取り戻して。
懸鉤子 蜜
約束を守れない奴が。
約束を守れるわけない。
懸鉤子 蜜
透夜は、私が守る。
懸鉤子 蜜
甘い気持ちを吹き飛ばして、殺気を全身に受け止める。
懸鉤子 蜜
女のすっぴんが、素顔だと思ったら大間違いなんだから。
懸鉤子 蜜
指先までうつくしくたおやかに彩られた素手が、刀を受ける。
七竈 幽
刃が止まる。
懸鉤子 蜜
全身が、戦化粧。
皮膚いちまいうえの白粉が、香が。
刃すら留める。
懸鉤子 蜜
そうして、微笑んだ。
懸鉤子 蜜
顔《武器》を隠すなんて古いじゃない?
七竈 幽
留められ、そうして刃は透夜に届かない。
七竈 幽
「…………」
七竈 幽
微笑みに沈黙を返して、距離を取り直す。
GM
◆プロット5
GM
透夜、蜜は2D6を。出目の低い方から処理します。
獅子鞍 透夜
2d6 (2D6) > 4[1,3] > 4
懸鉤子 蜜
2d6 (2D6) > 8[3,5] > 8

プロット5 行動:獅子鞍 透夜

獅子鞍 透夜
七竈 蘇芳に対空千手砲
GM
了解です。判定を。
獅子鞍 透夜
2D6-2>=6 (判定:絡繰術) (2D6-2>=6) > 10[5,5]-2 > 8 > 成功
GM
出目が高い!
GM
では蘇芳さんは回避判定を。3回ですね。
七竈 蘇芳
2D6>=8 (判定:手裏剣術) (2D6>=8) > 9[4,5] > 9 > 成功
GM
あと2回。
七竈 蘇芳
2D6>=8 (判定:手裏剣術) (2D6>=8) > 8[4,4] > 8 > 成功
GM
当たってますね。9以上なので。
GM
では命中で、射撃戦ダメージが1点ですね。
GM
どこを潰しますか?
七竈 蘇芳
奥義切ります。
GM
了解しました。
GM
演出と効果を。
七竈 蘇芳
《夜闇包幽》
指定特技 :隠蔽術
エフェクト:絶対防御/くらまし/防御低下
効果・演出:宵闇の帳が降りる。 幽火は夜に揺れる。
獅子鞍 透夜
目の前で防がれる刃を見て息をのむ。
獅子鞍 透夜
鋼縄を構えたまま、しかし。
獅子鞍 透夜
踵を鳴らし、放たれるのは後方。
獅子鞍 透夜
複数のミサイルが蘇芳に向かって飛来する。
七竈 幽
「……!」
七竈 幽
刀は蜜に留められ、それを落とすことはできない。
懸鉤子 蜜
渾身の力が、指先で刃を押し留めている。
七竈 蘇芳
足元を焦がしていた透夜の黒焔を厭わず踏みだし、一撃目を避ける。
七竈 蘇芳
しかし続く二撃目。流石に棒手裏剣で撃ち落とせるほどヤワではない。
七竈 蘇芳
まさに着弾しようという、そのとき。
七竈 蘇芳
かわいらしい誘導弾を、闇が”呑む”。
獅子鞍 透夜
「ち……」
七竈 蘇芳
僅かな間を置き、中空のあらぬ方向で、重い音。
七竈 蘇芳
「あぶなかった」
七竈 蘇芳
「強いね、きみも」
七竈 蘇芳
「――でもうちの幽はもっと強い」
七竈 蘇芳
両手を広げて肩を竦める。
獅子鞍 透夜
「バケモンがよ」
七竈 蘇芳
「照れちゃうな」
七竈 蘇芳
「……きみも、もうすぐなるんだよ」
獅子鞍 透夜
「誰がなるか……!」

プロット5 行動:懸鉤子 蜜

懸鉤子 蜜
そうはさせない。
懸鉤子 蜜
黄泉軍。
対象は七竈 蘇芳。
GM
判定をどうぞ。
懸鉤子 蜜
2D6>=5 (判定:傀儡の術) (2D6>=5) > 8[4,4] > 8 > 成功
GM
成功ですね。傀儡の術から回避判定を。
七竈 幽
感情修正を入れます。
GM
了解です。+1をつけて判定を。
七竈 蘇芳
2D6+1>=8 (判定:隠蔽術) (2D6+1>=8) > 2[1,1]+1 > 3 > ファンブル
GM
蘇芳さん……。
七竈 蘇芳
あ!?!
GM
ただの逆凪ですね。
GM
蜜はKWTを。
懸鉤子 蜜
KWT 怪変調表(5) > 忘却:修得している【感情】の中からランダムに一つを選び、その【感情】を持っていないものとして扱う。この効果は、修得している【感情】の数だけ累積する。各サイクルの終了時に、《記憶術》で行為判定を行い、成功するとこの変調はすべて無効化される。
GM
はっはっは。
GM
忘却と、射撃戦ダメージが1点。
GM
どこを潰しますか?
七竈 蘇芳
謀術。
GM
了解しました。蘇芳は脱落。
GM
RPを。
懸鉤子 蜜
言霊を紡ぐ。
黄泉と現世を繋ぐ言葉。
懸鉤子 蜜
黄泉比良坂の鬼の力を借りる。
懸鉤子 蜜
お前が人として生きる限り。
お前が人を装う限り。
この業から逃れられやしない。
懸鉤子 蜜
蘇芳の衣服が、言霊に導かれて捻じれる。
引きちぎるように影を締め上げていく。
七竈 蘇芳
「ぎ、」
七竈 蘇芳
黄泉より訪う鬼の気に喉元まで絞め上げられる。
七竈 蘇芳
人でいるには呼吸が要る。人でいるには痛みが要る。
七竈 蘇芳
もはやこの男に不死の命はなく。
七竈 蘇芳
その業から抜け出そうと思えば。
七竈 蘇芳
遠い昔、神として生きていた、その頃の。
七竈 蘇芳
闇より暗い底の記憶が、蘇芳の心を覆う。
七竈 蘇芳
それは魄の縛りよりもなお重く、強く、魂を縫いとめる。
七竈 蘇芳
――動きが止まる。
[ 七竈 蘇芳 ] 謀術 : 1 → 0
GM
蘇芳が脱落し、これにて1ラウンド目が終了。
GM
2ラウンドに進みましょう。
GM
◆ラウンド2
GM
プロットを。
獅子鞍 透夜
プロットしました
七竈 幽
影分身します
GM
了解です。判定どうぞ。
七竈 幽
2D6>=5 (判定:分身の術) (2D6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功
七竈 幽
OKです
懸鉤子 蜜
確定しました。
GM
了解しました。
GM
では第2ラウンドのプロット開示をどうぞ!
[ 七竈 幽 ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。
[ 獅子鞍 透夜 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
[ 七竈 幽 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
[ 懸鉤子 蜜 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
GM
幽はどちらへ。
七竈 幽
4
GM
かしこまりました。
GM
◆ラウンド2
プロット5:蜜 4:幽、透夜

プロット5 行動:懸鉤子 蜜

GM
行動を。
懸鉤子 蜜
接近戦攻撃を七竈 幽に。
GM
判定をどうぞ。
懸鉤子 蜜
2D6>=5 (判定:怪力) (2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功
GM
成功ですね。幽は怪力から回避判定を。
七竈 幽
2D6>=8 (判定:分身の術) (2D6>=8) > 5[2,3] > 5 > 失敗
GM
失敗ですね。
GM
接近戦ダメージ1点と揺らしの射撃戦ダメージ1点。
GM
蜜は1D6をどうぞ。
懸鉤子 蜜
1d6 (1D6) > 1
GM
器術が潰れました。
GM
器術とどこ潰しますか?>幽
七竈 幽
体術。
GM
OK。
[ 七竈 幽 ] 器術 : 1 → 0
[ 七竈 幽 ] 体術 : 1 → 0
GM
幽は脱落します。
GM
演出をどうぞ。
七竈 幽
締め上げられる蘇芳に、意識が向く。
七竈 幽
ほんの一瞬、それでもシノビ同士の戦いには致命的な隙。
懸鉤子 蜜
印が、捩じ切るように結ばれる。
懸鉤子 蜜
その残身の、勢いのままに隙をついて。
女の掌が幽の顔を捉えた。
七竈 幽
「…………っ!」
懸鉤子 蜜
渾身の握力で指先に力を籠める。
七竈 幽
ギリギリと締め上げられる。
懸鉤子 蜜
このままこの頭蓋を砕く。
女から立ち昇る気迫がそう告げている。
七竈 幽
頭蓋がきしむ。
七竈 幽
砕かれる前にその掌から逃れようともがく。
七竈 幽
女の脇腹目掛けて、脚を振り上げる。
懸鉤子 蜜
脇腹への攻撃を顧みず、なおもその手を離さない。
懸鉤子 蜜
しかし、何度かそうしているうちに。
振動が指先を緩ませる。
七竈 幽
緩みをついて、拘束から抜け出す。
七竈 幽
今度はこちらの番だとばかりに刀を構え直し──
七竈 幽
──しかし、その場に膝をつく。
七竈 幽
全身がひどく軋む。
七竈 幽
立ち上がれない。
獅子鞍 透夜
相手方の動きが止まった。
獅子鞍 透夜
この隙を逃す手はない。

プロット4 行動:獅子鞍 透夜

獅子鞍 透夜
懸鉤子 蜜に対空千手砲
GM
了解です。判定を。
獅子鞍 透夜
2D6>=5 (判定:絡繰術) (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功
GM
成功だな~。回避判定は?
懸鉤子 蜜
回避しません。
GM
了解です。蜜に射撃戦ダメージが1点。
GM
任意の分野を潰して脱落してください。
[ 懸鉤子 蜜 ] 戦術 : 1 → 0
GM
戦術ですね。OK。
GM
あとは演出をしていただいて、戦果の宣言を。
GM
勝者は獅子鞍透夜です。
獅子鞍 透夜
駆ける。
獅子鞍 透夜
目指すは火神。
獅子鞍 透夜
『火神死なずして神産みの儀は成らず』
獅子鞍 透夜
「ミツ、下がれ!」
七竈 幽
その攻撃を止められない。
獅子鞍 透夜
道をつくるように、邪魔を阻むように、ミサイルが着弾する。
七竈 蘇芳
こちらもまた。
七竈 蘇芳
迫る弾を避けられない。
獅子鞍 透夜
「…………!」
懸鉤子 蜜
猛る気が、蒸発する前に。
獅子鞍 透夜
銃を投げ捨て、駆ける。
獅子鞍 透夜
自らの胸下に指を突き立て、開く。
獅子鞍 透夜
血が噴き出る。しかし、痛みを感じている余裕はない。
獅子鞍 透夜
化け物になどならない。
獅子鞍 透夜
俺は自由になる、こんなもの……
獅子鞍 透夜
心臓、いや。
そこにあるのは『宝珠・迦具土』。
懸鉤子 蜜
退かない。
絶対に逃がすまいと、火神をその場に留めるために立つ。
獅子鞍 透夜
その覚悟に、応える。
獅子鞍 透夜
「化け物は……」
獅子鞍 透夜
「テメェひとりで……十分なんだよ!」
獅子鞍 透夜
戦果獲得:『宝珠・迦具土』を七竈 蘇芳へ
GM
了解しました。『宝珠・迦具土』が透夜から蘇芳へと移動します。
七竈 蘇芳
透夜から噴き出た血を浴び、影がわななく。
懸鉤子 蜜
鬼の気で締め上げた衣服を、女の手が更に締める。
獅子鞍 透夜
赤く輝く宝珠を、拳ごと。
七竈 蘇芳の中へとぶち込んだ。
七竈 蘇芳
影が灼けるように拡がり、悶え、やがて。
七竈 幽
「っ、蘇芳さん……!」
七竈 蘇芳
宝珠を呑む。
七竈 蘇芳
「っ、が、あ”……………………」
獅子鞍 透夜
穴の開いた胸からぼたぼたと血が落ちる。
七竈 蘇芳
かつてそこに在った時とは比べ物にならない熱が、痛みが、内側から。
獅子鞍 透夜
両足で立ち、それでも蘇芳を見て
七竈 蘇芳
同時に懐かしさを感じる。
七竈 幽
やっと動くようになった身体を引きずって、蘇芳と透夜の間に割って入る。
獅子鞍 透夜
「お前のせいだ!」
七竈 蘇芳
影の中に透夜を捉える目がある。
獅子鞍 透夜
「全部……お前が……」
獅子鞍 透夜
「俺は……俺は……」
七竈 幽
蘇芳を庇うように、前に立つ。
七竈 蘇芳
その血の色が割り入る幽の姿を映すことはなく。
獅子鞍 透夜
「お前を殺して、生きる!」
獅子鞍 透夜
身体がどうしようもなく欠けていることを感じる。
七竈 幽
「…………させない」
獅子鞍 透夜
それでも、まだ生きている。
七竈 幽
「蘇芳さんを殺させない」
獅子鞍 透夜
この命が燃える切る前に。
獅子鞍 透夜
「それなら俺を殺してでも……」
獅子鞍 透夜
「止めてみろよ、透夜」
七竈 幽
「…………」
七竈 幽
「分かっている」
七竈 幽
「結」
七竈 蘇芳
幽の背後にどぷん、と音がする。
七竈 蘇芳
影は朝靄のなか、黒々と溜まりそのまま這い、
七竈 蘇芳
逃げる。最愛の息子を置き去りに。
獅子鞍 透夜
「今更、その名を呼ぶのか」
七竈 幽
「先に呼んだのはお前だ」
七竈 幽
背後で蘇芳の気配の遠ざかるのを感じる。
七竈 幽
それでいい。
獅子鞍 透夜
「獅子鞍 透夜を殺すんじゃなかったのか?」
七竈 幽
「…………」
獅子鞍 透夜
「お前だよ」
獅子鞍 透夜
「獅子鞍 透夜になるのはお前だった」
七竈 幽
「……オレは七竈の幽だ」
獅子鞍 透夜
「都合のいい頭だな……」
獅子鞍 透夜
「まあいいさ」
獅子鞍 透夜
「今の俺に必要なのは、お前じゃない」
七竈 幽
「……そうみたいだな」
獅子鞍 透夜
「…………次は、殺す」
七竈 幽
蘇芳の気配が遠く薄くなっていく。
七竈 幽
「…………」
七竈 幽
「殺させない」
獅子鞍 透夜
破れた腹を押さえて背を向ける。
懸鉤子 蜜
神魔の炎に灼かれて、ふらつく足取りが透夜に寄り添う。
獅子鞍 透夜
点々と落ちる血の道標は、やがて霧にのまれるように失せた。
GM
朝靄が晴れる。
GM
残された血痕が、温かい陽光にどす赤い色を映えさせていた。
獅子鞍 透夜
人の目を離れるように、暗がり。
獅子鞍 透夜
右手で胸下に空いた穴を押さえながら、歩く。
獅子鞍 透夜
心臓。人が生きるのに必要な器官を失ったというのに、意外なほど痛みは少なく、未だ死ぬ気配もない。
獅子鞍 透夜
あの状況で他の臓器を傷付けなかったのは、我ながら天晴だ。
獅子鞍 透夜
「…………」
懸鉤子 蜜
転々と続く血を途中、いくつか消しながら。
傍を歩く者を見つめる。
懸鉤子 蜜
心配そうではあるが、狼狽えてはいない。
懸鉤子 蜜
「……家、ついたら手当てしよ」
懸鉤子 蜜
出来るのだろうか。
なにせ神器の傷痕だ。
獅子鞍 透夜
「ん……」
獅子鞍 透夜
血をできるだけ拭って、少し目を閉じ
獅子鞍 透夜
「頼むわ」
獅子鞍 透夜
微笑む
獅子鞍 透夜
「なんか、思ったより平気みたいだな……でも、たぶん今のうちだけだと思う。」
獅子鞍 透夜
神器を失った身体は中途半端な状態から、きっと人に戻り始めている。
懸鉤子 蜜
「そっか……」
懸鉤子 蜜
いくつかあるうちのひとつの部屋に着く。
一番居心地のいい部屋。
懸鉤子 蜜
なんと、ハンモックが置いてあるのだ。
獅子鞍 透夜
「…………ミツのおかげでここまで来れた。あと、半分。」
獅子鞍 透夜
部屋に入るなり、ごろんと床に横になる。
懸鉤子 蜜
いそいそと治療道具を用意する。
獅子鞍 透夜
血管とか、どうなってるんだろう。
よくわからないけど、見るのはちょっと怖かった。
獅子鞍 透夜
「あ~……」
獅子鞍 透夜
天井を見ている。
懸鉤子 蜜
治療箱を持ったまま寝転がる姿を見下ろす。
懸鉤子 蜜
「どうしたの」
獅子鞍 透夜
「ちょっと自分でもびっくりした」
獅子鞍 透夜
ミツへと顔だけ向けて
懸鉤子 蜜
隣に座って、道具を広げた。
比良坂から支給された緊急用の物。
懸鉤子 蜜
その顔を見つめる。
獅子鞍 透夜
「俺、ちゃんと生きてる?」
懸鉤子 蜜
頭を手のひらでわしゃわしゃと撫でる。
懸鉤子 蜜
「生きてるよ」
獅子鞍 透夜
「…………ありがと」
懸鉤子 蜜
「……私もね」
懸鉤子 蜜
「ほんとのこと言うと、ちょっと怖かった」
懸鉤子 蜜
「とーやが生きてて、よかったぁ……」
獅子鞍 透夜
「へへ…………」
獅子鞍 透夜
「こんなので死んだらかっこ悪いしな」
懸鉤子 蜜
傷口を少し、覗きこむように見る。
懸鉤子 蜜
所謂外的な傷、というよりは。
呪術的なそれに近い裂傷。
獅子鞍 透夜
「ミツ」
懸鉤子 蜜
「なぁに」
獅子鞍 透夜
「怪我、したか?」
懸鉤子 蜜
「ちょっとだけね」
獅子鞍 透夜
「あんまり無茶するなよ?」
懸鉤子 蜜
「いやぁ血が滾っちゃって……」
獅子鞍 透夜
「はは」
獅子鞍 透夜
「そんなんだと嫁の貰い手がっていわれるぞ」
懸鉤子 蜜
「あっ、気にしてるのにィ~」
獅子鞍 透夜
「ほんっと、みんなすぐ騙されるんだもんな。美人で羨ましいだとか、紹介しろだとか。」
獅子鞍 透夜
「色々知ったらみんな裸足で逃げ出すっての」
懸鉤子 蜜
「むう……」
獅子鞍 透夜
「まあ、でも……俺は」
獅子鞍 透夜
「そんなミツが好きだよ」
懸鉤子 蜜
「ふふ、」
懸鉤子 蜜
「んふふ~♪」
獅子鞍 透夜
「変な笑い方するな!」
懸鉤子 蜜
「だって~」
懸鉤子 蜜
こうした瞬間、瞬間に。
自分がかけた人生が報われる。
懸鉤子 蜜
「うれしいんだもん~」
獅子鞍 透夜
「むう……」
懸鉤子 蜜
「さ、ほら。消毒しちゃうぞ~」
懸鉤子 蜜
痛いかもしれないぞ~。
獅子鞍 透夜
「わ……待って心の準備が」
獅子鞍 透夜
穴をあけておいて何をとも思うが
懸鉤子 蜜
独特の痛さだよね
獅子鞍 透夜
じくじくするから
懸鉤子 蜜
丁寧に、なるべく痛くないように。
処置を施す。
獅子鞍 透夜
「ミツ」
懸鉤子 蜜
何年もそうしてきた。
懸鉤子 蜜
「なぁに」
獅子鞍 透夜
「ありがとう」
懸鉤子 蜜
「うん」
懸鉤子 蜜
「私もありがとう」
懸鉤子 蜜
あの時の覚悟を見ていてくれて。
これまでの私を見てきてくれて。
獅子鞍 透夜
『君を自由にする』、その約束を。
獅子鞍 透夜
ずっと、覚えていた。
獅子鞍 透夜
家族から売られ、冷たい獅子鞍にあって
獅子鞍 透夜
そのなかで、精一杯の自由を得ていた。
獅子鞍 透夜
だから、信じられる。
獅子鞍 透夜
この約束は、ミツと交わしたものだ。
獅子鞍 透夜
俺が信じているのだから、それでいい。
獅子鞍 透夜
「…………腹減ったな」
懸鉤子 蜜
「ご飯にしよっか!」
獅子鞍 透夜
「おう。多めで頼む」
懸鉤子 蜜
「今日のご飯はクリームオムライスだぞ~」
獅子鞍 透夜
「やった~!」
懸鉤子 蜜
私がそうしたいの。
透夜を、結を。
他でもないあなたを。