◆メインフェイズ第二サイクル第四シーン
シーンプレイヤー:蘭沢 繭子
GM
了解です。繭子の抱く翡翠への「忠誠」が喪失。
蘭沢 繭子
夕日を受けながら翡翠を見送って、一人。
蘭沢 繭子
まだ、応えるものはない。だけど分かる。
蘭沢 繭子
そうしたら、あなたも、あの方も、あの人も、
蘭沢 繭子
長く伸びる森の影が、繭子の顔に影を落とす。
蘭沢 繭子
今しがた彼を案じた感情も、薄れてゆく。
翡翠
夜の帳を招くような輝きが空から舞い落ち、翡翠色の髪が風になびく。
翡翠
未だ不完全な変態。
ガラスのように翅は割れ、散り。
蘭沢 繭子
その一部始終を、呆けたように眺めていた。
蘭沢 繭子
翡翠に感情判定を行います。特技は千里眼の術。
蘭沢 繭子
翡翠様修正をいただいてもよろしいでしょうか……
蘭沢 繭子
2D6+1>=5 (判定:千里眼の術) (2D6+1>=5) >
11[5,6]+1 > 12 > 成功
GM
成功ですね。それぞれETを。翡翠は上書きか継続か選べます。
翡翠
ET 感情表(5) >
憧憬(プラス)/劣等感(マイナス)
蘭沢 繭子
ET 感情表(2) >
友情(プラス)/怒り(マイナス)
翡翠
「人としての生活、これまでの記憶、愛してくれる人」
蘭沢 繭子
「もっと、たくさんのものをあげられたら、よかった」
蘭沢 繭子
共に朝を迎えて、おはようと声をかける。
蘭沢 繭子
それだけのことを、あんなにも喜ぶひと。
翡翠
「誰にも手を伸ばしてもらえず、誰にも愛してもらえず」
翡翠
「それは、寂しいんだって……俺、わかるから」
蘭沢 繭子
彼を居場所とすることは、できなかった。
翡翠
「人は人同士で争い同種を迫害し切り殺し血を流し怒りと憎しみと怨恨で美しい世界を穢し続けている」
蘭沢 繭子
「……皆が翡翠様のような方ばかりなら、あるいはそうなるのかもしれませんね」
蘭沢 繭子
「それでも、私はこの世界を壊してほしくはありません」
翡翠
「君はこの男に、更なる苦を強いるというんだね」
翡翠
「向けられるのは殺意と敵意。忘れ去られ、あとは消えゆくだけ。」
蘭沢 清誉
微かなきらめきが残り香のようにそこに漂っている。
眉間に皺を寄せたまま、その光を目で追って。
蘭沢 清誉
「逃がしたか」ほとんどひとりごちるように。
蘭沢 繭子
視線を落とし、所在なさげに佇んでいる。
蘭沢 清誉
「……身体は、もういいのか」
妻とする女に視線は向けず、翅の消えた方向を睨んだまま。
蘭沢 清誉
「一度戻るぞ。お前を連れて追うわけにも行くまい」
蘭沢 繭子
「私も、共に追わせてはいただけませんか?」
蘭沢 繭子
背丈だけを見るならば、親子ほどの差がある。
蘭沢 繭子
今まで夫に意見を告げることなどなかった妻が、あなたを見上げている。
蘭沢 清誉
見開いたままその姿を視界に納める。
まるで、初めて相手がそこにいることに気づいたかのように。
蘭沢 清誉
生まれた時から、命のすべてをひとのものとしていた女に、
何かを選ぶことができると思っていなかった。
蘭沢 清誉
翅の残した微かな光が舞う方へと、向かう。
その手を引くことはもうしない。
蘭沢 繭子
手を引かれずとも、同じ道を進んでいく。
GM
一歩一歩は小さくとも、確かな足取りでもって、その男の行路を。
翡翠
結ばれた縁は、どこまで離れれば引きちぎれるのだろうか。
翡翠
未練という名の楔は、どうすれば抜け落ちるのか。
◆マスターシーン
牛墓 鞴良
夜をあまねく照らす月の光を遮るように、影。
牛墓 鞴良
「だいたいは用がなきゃ話に来ねえもんな」
牛墓 鞴良
「応、そうさな。私は争いごとは嫌いでね」
牛墓 鞴良
どっかと地面に座り込む。
座り込んだあとに、足をよいように崩した。
牛墓 鞴良
「乱世が、戦が、数多の人の縁故が御前さんを仕立て上げた」
牛墓 鞴良
「私も御前と同じだけの人の血を浴びた」
牛墓 鞴良
「そうして、世は成った。農民が文字を読み、花を遊び、歌を謡った」
翡翠
「覚えているっていうのは、どんな気持ちなんだろうね」
翡翠
「記憶があるっていうのも、いいことばかりじゃないんだね」
牛墓 鞴良
「私が最後に見るのは、御前なんだろうが……」
牛墓 鞴良
「次の500年後はどうなっているのやら」
翡翠
「争いのない世。誰もが善良で、苦しむことがない世界。」
翡翠
「夢。幻。全てを切り殺し、存在を否定し、葬り去り、その果てに……平和を為す。」
翡翠
「野望、欲望。天下統一が成さんとし、人が欲の為泡と消えた幻想を。」
牛墓 鞴良
月が雲間に隠れた闇に乗じて、姿を消す。