メインフェイズ第二サイクル第三シーン
シーンプレイヤー:煤木野灰吏
煤木野灰吏
いずれも、灰吏にとってもよく親しんできたもの。
藻
いつものようなお転婆な服ではなく、羽織を頑張ってきちっときている。
GM
藻の家の使用人が灰吏を招き入れ、お茶など出します。
煤木野灰吏
スーツで来るべきだったか……とも思うが、変に仰々しくして坊っちゃんに勘ぐられるのも困る。
煤木野灰吏
服装はいつも通りですが、背筋は伸びています。
煤木野灰吏
「……お時間をいただき、ありがとうございます」
藻
「長く交友を結ばせていただいております、煤木野様のお話でしたら」
煤木野灰吏
「……お耳に入れたいことがございまして」
煤木野灰吏
藻さんに秘密を2つ渡します。一人の情報判定だけで全ての情報を手に入れられるはずもないため、よくこういった取引が行われる。
GM
では藻さんから焔郎さんに共有され、公開全員に知れ渡ったので表に出しちゃうぞ。となります。
【秘密:帝光の書】
藻がこうして人間と同じようにして暮らせるのは、藻が不完全なシノビガミである間だけである。
藻が完全なシノビガミとなったら最後、藻は人々の記憶からは完全に消え去ってしまう。
葛火
焔郎は藻が完全なシノビガミとなるまでの錨であり、葛火 焔郎の存在が藻をこの世界に繋ぎ止めている。
しかし、不完全であるとはいえ神との繋がりは人間の身体には毒にしかならず、このままでは葛火
焔郎に残された命は長くない。
藻が完全なシノビガミとなれば、葛火 焔郎との繋がりを断ち切り、身体を蝕む毒を消し去ることが出来るようになる。
【秘密:天帝の眼】
御祀 潺は成人の儀で自分の『天帝の眼』を藻へと受け継がせることになる。
『天帝の眼』を受け継いだ藻は完全なシノビガミとなり、世界を救うだけの力を持ち合わせる。
御祀
潺は藻に比べて力が欠けているため、御祀 潺が世界を救うためには、『天帝の眼』を持ち合わせた上で、御祀
潺がその命をなげうつ必要がある。
成人の儀は特殊な結界の中で行われる。
その場に於いて天帝の眼を勝ち取った者は、その結界の中で行われた戦いに参加したものの生死を決定できる。
これについては、死亡を選択した者のそれを覆すことも可能とする。
【解説:成人の儀】
藻が『天帝の眼』を御祀 潺から受け継ぎ、シノビガミとなるための儀式。
葛火
焔郎が不完全なシノビガミの錨としての役割を終えるための儀でもある。
シノビガミとなった藻は世界を救うだけの力を持ち合わせ、この世界の人々の前から消える。
人間である間に藻を殺すというのも、それを防ぐ手段の一つになるかもしれない。
GM
その2つを総合してすっきりまとめた情報がこちらになります。
これは秘密扱いではありません。
煤木野灰吏
あとは藻さんがお持ちの潺さんの秘密も教えてもらえると嬉しいです。
煤木野灰吏
「……私からお伝えしたかったことは、以上です」
煤木野灰吏
「もしかしたら既にご存知のことだったかもしれませんが」
【秘密:御祀
潺】
あなたは現代のシノビガミである。
あなたは、成人の儀が藻が完全無欠のシノビガミへと為るための儀式であることを知っている。
しかし、まだまだ若い藻にこのような重荷を背負わせてしまうことを申し訳なく思っている。
あなたはプライズ『天帝の眼』を所持している。
煤木野灰吏
潺ほど近くも、焔郎ほど親しくもなかったが、灰吏もこの少女を幼い頃から知っている。
藻
少なくとも、この佇まいは。
努力して身に着けたものだ。
煤木野灰吏
「素直に天帝の眼を渡してはくれないでしょうね」
煤木野灰吏
叶うなら、焔郎と藻の無邪気なやり取りをずっと見守っていられればよかった。
煤木野灰吏
「……御祀さんの気持ちは、俺にも少し分かります」
煤木野灰吏
「成人の儀は、正しく執り行われなければならない」
藻
潺の秘密の庵のことは胸にしまう。
それを話さずとも。
藻
彼の話はいくらでもできるぐらいの時間が。
4人のあいだで流れたのだ。
煤木野灰吏
焔郎に向けるものをずっと見てきたから、その違いが分かる。
煤木野灰吏
特技は……封術で! 潺さんの思惑を封じていくぞ
煤木野灰吏
2D6>=5 (判定:封術) (2D6>=5) >
11[5,6] > 11 > 成功
煤木野灰吏
ET 感情表(5) >
憧憬(プラス)/劣等感(マイナス)
藻
ET 感情表(3) >
愛情(プラス)/妬み(マイナス)
煤木野灰吏
焔郎が勝負を挑み、藻がそれを受け、そして叩き伏せる。
煤木野灰吏
永遠に続くはずなどないと知りながらも、それを望んでいた。
煤木野灰吏
その記憶も、藻が神となれば消えてしまうのだという。
藻
大自然の息吹からそのまま生まれ出でたような少女。
煤木野灰吏
誰よりも近くで、二人を見守ってきた立場でありながら。
藻
その瞳に今湛えるのは。
あまねくひとびとへ向けられる慈しみと愛。
藻
自らに運命づけられた摂理を、大層大事に取り扱う少女の神性。
煤木野灰吏
そんなものは放り投げてしまえばいいと言ってやることは、できない。
藻
だから。
きらめく水のように、少女の瞳が揺れることはない。
煤木野灰吏
「……貴女が、役目を果たされるその時まで」
御祀 潺
秘密部屋から持ち出した煙管を手に、大岩に腰かけている。
御祀 潺
火をいれれば、狼煙とは異なる細い煙がたつ。
葛火焔郎
咄嗟に気配を消そうとするが、やましいことがあるわけでもない。
御祀 潺
大きく平たい岩の横に、あいている方の手で触れる。
葛火焔郎
ひょい、と岩を乗り越え、相手の傍に寄る。
御祀 潺
「焔郎坊ちゃまとゆっくりお話しするのも久しぶりですね」
御祀 潺
煙管を咥え、暫く。
離した唇から煙が吐き出される。
葛火焔郎
「叱られてもしかたのないことだと思います」
葛火焔郎
いつもと違う呼び掛けに、しかし驚きはしない。
御祀 潺
「その時が、早いことを望まずにいられませんね。」
御祀 潺
「成人の儀が、まもなく行われるでしょう」
葛火焔郎
「……それを、俺に話してよかったんですか」
葛火焔郎
顔を向ける。責めることもなく、不安や焦りも、今は見えない。
御祀 潺
「今でなくとも、時が来ればわかりましょう」
御祀 潺
「貴方が知らずにいることを、公平ではないと思いました」
葛火焔郎
「俺が嫌がったり、反発したり、儀式を投げ出す可能性があるとは」
御祀 潺
「それは、貴方がそういう人間であるという事」
御祀 潺
ゆくゆくはその、命を奪うことになると知りながら。
葛火焔郎
こういうところは兄貴代わりの男に似たかもしれない、と少し思う。
葛火焔郎
ずっと藻の傍に控えていた。
記憶の中に藻がいる限り、切っても切れない水の匂い。
御祀 潺
「あの方は、私よりも……生きるかもしれませんね」
御祀 潺
そうして、少しだけ古い家系図に『御祀 潺』の名前だけが。
御祀 潺
「私は、いつでも。見守っていますからね」
このRPは併設されたサブロールタブで行われたが、事実上の追加マスターシーン扱いということになる。
結果、弱点背景【不忍】により焔郎、藻に潺の【居所】が渡った。
GM
藻の使用人は深く腰を折り、大切な客人を見送った。
葛火焔郎
立っている。少し間の悪そうな、ばつの悪そうな。
煤木野灰吏
「成人の儀が近いですからねえ、ちょっと打ち合わせをね」
葛火焔郎
まだ藻の屋敷はほど近い。とりあえず視線で促して、歩き出す。
煤木野灰吏
「坊っちゃんたちを混じえての打ち合わせも近い内にあるんじゃないですかね」
葛火焔郎
「一言くらい声かけてくれてもよかったと思いますけど」
煤木野灰吏
「坊っちゃんはいつも忙しいでしょうよ~」
葛火焔郎
「儀式に割く時間がないほどではないです」
煤木野灰吏
「……な~んかご機嫌斜めじゃないですか?」
葛火焔郎
「灰吏さんだっていつまでも俺のお守じゃないでしょう」
煤木野灰吏
「坊っちゃんが無事成人なすったら俺もお役御免ですよ」
煤木野灰吏
「ご存知の通り、俺は仕事熱心な男ですからね~」
葛火焔郎
「灰吏さんは仕事熱心だ。じゃないと俺のお守なんか続けてられないでしょう」
煤木野灰吏
「……大したものは得られなかったでしょうに」
葛火焔郎
「でもそれは、なにが定められているかって違いで」
煤木野灰吏
「背中を見るなら相手は選ばなくっちゃ」
葛火焔郎
「藻のほかには、あんたの背中しか見てこなかった」
葛火焔郎
「あんたがそれを心から望んじゃいなかったことはわかってる」
葛火焔郎
「でも僕のにいちゃんはあんただったって、それだけです」
煤木野灰吏
「……最後まで、お役目きっちり務めさせていただきますよ~!」
煤木野灰吏
焔郎はこうして一人で突き進んでいけて、
煤木野灰吏
知っていれば、もう少しかっこいい所を見せたかったものだが。
煤木野灰吏
だったらせめて、最後くらいは「かっこいいにいちゃん」の姿を見せてやるとしますか!