ラウンド6

GM
次のプロットを。
GM
みなさま、よろしいでしょうか?
GM
最終ラウンドのプロットになります。
御祀 潺
はい
煤木野灰吏
はい
葛火焔郎
はい。
藻久去鹿彌
はい!
GM
では
GM
プロットの開示をお願いします!
[ 煤木野灰吏 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。
[ 御祀 潺 ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。
[ 藻久去鹿彌 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。
[ 葛火焔郎 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。
GM
*ラウンド6
プロット6:御祀潺
プロット4:煤木野灰吏
プロット3:葛火焔郎
プロット2:藻

プロット6 行動:御祀潺

御祀 潺
コスト6で煤木野灰吏に闇斑
御祀 潺
奥義を使用します
GM
了解です。完全成功/くらまし/発動条件/千里眼の術。
GM
奥義破りは-2をつけて千里眼の術から。
煤木野灰吏
奥義破りします。
GM
判定をどうぞ。
煤木野灰吏
いや ごめん 待ってね
GM
はい。
御祀 潺
灰吏だってこっち向いてくれないじゃないですか
御祀 潺
まったく、子弟揃って……
御祀 潺
前しか向いてないんですから
煤木野灰吏
失礼しました。奥義破りはしません。回避も。
GM
了解しました。
GM
潺さんはKWTを。
御祀 潺
KWT 怪変調表(1) > 故障:すべての忍具が使用不能になる。この効果は累積しない。各サイクルの終了時に、《絡繰術》で行為判定を行い、成功するとこの変調は無効化される。
GM
故障と射撃戦ダメージ1点です。
GM
どの分野を潰しますか?
煤木野灰吏
妖術。
GM
了解しました。
[ 煤木野灰吏 ] 妖術 : 1 → 0
GM
演出を。
御祀 潺
水の音。
御祀 潺
風の音。
御祀 潺
今度は、確かに。
御祀 潺
背後に、その気配がある。
御祀 潺
見ている。見られている。
煤木野灰吏
顧みない。
煤木野灰吏
ただ、前に立つ背中だけを見て。
御祀 潺
腰に腕を回して、引く。
御祀 潺
踏み込ませない。
御祀 潺
「灰吏」
煤木野灰吏
ぐらりと、姿勢が崩れる。
御祀 潺
「あなたは、誰の為に」
煤木野灰吏
「……俺、は」
御祀 潺
湿った衣服に触れる身体。
煤木野灰吏
水の匂い。獣の匂い。
御祀 潺
首筋に、白い髭のさわる。
御祀 潺
「誰の為に」
煤木野灰吏
焔郎のためだなんて言わない。
煤木野灰吏
言えやしない。
煤木野灰吏
「…………俺は」
煤木野灰吏
「俺の、」
煤木野灰吏
「俺が、こうしたい、から……」
御祀 潺
「彼女を犠牲に?」
煤木野灰吏
「……そうだ」
御祀 潺
「ならば……」
御祀 潺
「あなたに」
御祀 潺
わかりにくい顔の、その、眼が。
御祀 潺
「私は……」
御祀 潺
微笑むように少し、閉じられて。
御祀 潺
「そんな重荷を、負わせるわけには……いきませんね」
御祀 潺
その場に引きとどめるように、腕に力がこもる。
煤木野灰吏
「離せ……」
御祀 潺
「嫌です」
煤木野灰吏
「どうせ」
煤木野灰吏
「…………忘れる」
御祀 潺
「その前に」
御祀 潺
「あなたは、傷つく」
御祀 潺
「絶対に、今も。」
煤木野灰吏
生涯背負っていくことすら、俺にはできない。
煤木野灰吏
「それが」
煤木野灰吏
「それがなんだよ……」
煤木野灰吏
重い。
御祀 潺
「空いた穴は」
御祀 潺
「ふさがらないんですよ」
煤木野灰吏
身体が、濡れた衣服が。
煤木野灰吏
繋ぎ止める腕が。
煤木野灰吏
「命も」
煤木野灰吏
「戻らない……」
煤木野灰吏
「いやだ……」
御祀 潺
「灰吏」
御祀 潺
「人はいつか死にます」
煤木野灰吏
「そうだ」
煤木野灰吏
「もっと先の、いつかだ」
御祀 潺
「…………焔郎は」
御祀 潺
「焔郎の人生には、あまりにも」
御祀 潺
「彼女の存在が混ざりすぎている」
煤木野灰吏
「…………」
御祀 潺
「あなたはそれを、埋められますか?」
御祀 潺
「あなたが何を見守ってきたのか」
御祀 潺
「彼が何のために修行に明け暮れたのか」
御祀 潺
「その穴を、あなたは……」
煤木野灰吏
「俺、は…………」
御祀 潺
「スモア、美味しかったですね」
煤木野灰吏
「っ」
煤木野灰吏
やめろ。
煤木野灰吏
聞きたくない。
御祀 潺
抱きしめる。
煤木野灰吏
「う」
御祀 潺
「酷いことを、言っていますね」
煤木野灰吏
「離せ」
煤木野灰吏
「はなせ…………」
煤木野灰吏
もがく。
御祀 潺
「…………嫌です。」
御祀 潺
「あなたにも、私は……」
御祀 潺
「忘れてほしく、ありませんから……」
煤木野灰吏
「あいつを」
煤木野灰吏
「焔郎を死なせても、かよ」
御祀 潺
「私は……彼の心を生かしたい」
御祀 潺
「彼女の心を救いたい」
煤木野灰吏
「あいつの命を守る…………」
御祀 潺
「灰吏……」
御祀 潺
腕が解かれる
煤木野灰吏
「…………っ、」
煤木野灰吏
解放されて、たたらを踏む。
御祀 潺
「埋められますか?」
御祀 潺
前に立つ。
御祀 潺
「答えを聞いていません」
御祀 潺
無数の目がじっとみつめる。
煤木野灰吏
答えなかった。
煤木野灰吏
答えられなかったから。
御祀 潺
指先を頬へのばす。
尖った爪で傷つけないよう。
御祀 潺
「よく、がんばりましたね」
煤木野灰吏
「う、」
御祀 潺
身を切るよりもずっと
煤木野灰吏
まだ、
御祀 潺
痛かっただろう。
煤木野灰吏
まだ、終わってない。
御祀 潺
「灰吏」
煤木野灰吏
この手を振り払って、
煤木野灰吏
戦って、
煤木野灰吏
焔郎を止めて、
煤木野灰吏
それから、
煤木野灰吏
それから…………?
御祀 潺
「ふたりを」
御祀 潺
「頼みますね」
煤木野灰吏
「う、」
煤木野灰吏
「…………っ」
煤木野灰吏
糸が切れたように、
煤木野灰吏
その場に膝をついた。
御祀 潺
目の前にしゃがみ込み、その頭を撫でる。
御祀 潺
「がんばりましたね」
煤木野灰吏
その手を振り払う力はない。
御祀 潺
振り返る必要はない。
御祀 潺
見ている。見えている。
御祀 潺
今はただ、目の前の。
御祀 潺
大事な子を、褒めてやりたかった。
煤木野灰吏
「……っ、ぅ、」
煤木野灰吏
「…………っ」
煤木野灰吏
濡れた地面に、雫が落ちた。

プロット4 行動:煤木野灰吏

煤木野灰吏
…………パスします。
GM
了解しました。

プロット3 行動:葛火焔郎

葛火焔郎
【春雷】対象は藻。
GM
かしこまりました。
藻久去鹿彌
感情修正を入れます。
GM
【鬼影】により、
煤木野灰吏
感情修正を入れます。
GM
命中判定に-2の修正が入り……感情修正が+2ですね。
GM
どうぞ。
葛火焔郎
2D6-2+2>=5 (判定:骨法術) (2D6-2+2>=5) > 3[1,2]-2+2 > 3 > 失敗
GM
……ファンブル。逆凪ですね。
葛火焔郎
身体はこの儀よりもずっと昔に、とうに限界だった。
葛火焔郎
それでもなお、錨として。
葛火焔郎
在り続けたのは焔郎の意思で。
葛火焔郎
勝ちたい。
葛火焔郎
勝って、おまえの名前を呼びたい。
葛火焔郎
勝ちたい。
葛火焔郎
なにを焼いても、振り払っても、捨てても。
葛火焔郎
勝ちたい。
葛火焔郎
勝って、おまえが神様なんかじゃない、あたりまえの人間だということを。
葛火焔郎
証明したい。
葛火焔郎
勝つ、ためだけにここにいて。
葛火焔郎
それなのに。
葛火焔郎
「クソ、ぁ……!」
葛火焔郎
己すら灼く焔がそれを許さない。
葛火焔郎
なんのために。なんのために。なんのために、!
葛火焔郎
「藻、」
藻久去鹿彌
──
葛火焔郎
「藻……!」
藻久去鹿彌
──
葛火焔郎
手を伸ばす、最早拳とも呼べぬ肉のかたまり。
葛火焔郎
もっと話したい。
葛火焔郎
もっと教えたい。
葛火焔郎
もっと、もっと、もっと、
葛火焔郎
俺、おまえとやってみたいことがあるんだよ。
葛火焔郎
それは、世界が続いたって、おまえがいなきゃだめだ。
葛火焔郎
おまえが、一緒にいてくれなきゃだめだ。
葛火焔郎
神様として世界を見守って、だなんて、そんなのじゃなくて。
葛火焔郎
もっとあたりまえに、いっしょに、おまえと、この里の外へ。
葛火焔郎
髪飾りだって服だって靴だって、バッグだってアクセサリーだって。
葛火焔郎
俺はぜんぜん興味ないけど、それでも、おまえが見たら喜ぶだろうなってもの、いっぱい知ってる。
葛火焔郎
小遣いの範囲でしかどうにもできないけど、それでも。
葛火焔郎
おまえに見せてやりたくて。
葛火焔郎
おまえに笑ってほしくって。
葛火焔郎
「藻」
葛火焔郎
焔に撒かれたばらの香りが、灼かれた鼻の粘膜に微かに触れる。
藻久去鹿彌
──
葛火焔郎
大事な、大事な幼馴染。
葛火焔郎
俺は。僕は。ずっと。
葛火焔郎
藻と一緒にいたいよ。
藻久去鹿彌
──
葛火焔郎
あと、もう少しだけ。
御祀 潺
もう、少しだけ。
葛火焔郎
拳は解かない。もはや解けない。
葛火焔郎
ほとんど引き摺るように、藻へ向かう。
葛火焔郎
少女の顔を、真っ直ぐ、見つめる。

ラウンド2 行動:藻

藻久去鹿彌
神は。
藻久去鹿彌
ただ春雷の降りぬ天を見つめている。
藻久去鹿彌
が、
藻久去鹿彌
根雪が解けるように、骨が解けてゆく。
藻久去鹿彌
神と少女をつないでいた“なにか”がもはや。
其処にはなくなってしまった。
藻久去鹿彌
“わたしに勝って”
藻久去鹿彌
“名前を呼んで”
藻久去鹿彌
そんな【頑健】すぎる乙女の。
気丈でちぐはぐな恋心が。
藻久去鹿彌
どうして、大好きな男の子に。
こうまで縋られて、融けないものか。
藻久去鹿彌
ただ。
藻久去鹿彌
最初から。
藻久去鹿彌
そうしてほしかったのに ──
藻久去鹿彌
花びらの舞うように。
季節外れの雪のように
骨が崩れて風にさらわれていく。
藻久去鹿彌
臓腑とともに滑り落ちる少女の肢体。
藻久去鹿彌
ほむろ。
藻久去鹿彌
這いずる。
もはや解けない手へ手を伸ばして。
藻久去鹿彌
最初から、ほむろの勝ちだったよ。
藻久去鹿彌
意地はって。
藻久去鹿彌
恥ずかしがりで。
藻久去鹿彌
ヘンな子でごめんね。
藻久去鹿彌
ずっと。ほむろと一緒にいられたら。
藻久去鹿彌
もうなんだっていいよ ──
藻久去鹿彌
パスをします。
GM
了解しました。
GM
 
GM
クライマックスフェイズ、6ラウンド目がこれにて終了。
GM
ラウンド終末です。
GM
自主脱落者はいますか?
藻久去鹿彌
脱落します。
GM
了解しました。
煤木野灰吏
脱落します。
GM
はい。
葛火焔郎
脱落しません。
御祀 潺
では、脱落します。
GM
はい。
御祀 潺
「灰吏」
御祀 潺
頼みますね、と。
御祀 潺
もう一度、告げて。
煤木野灰吏
「…………」
御祀 潺
立ち上がり、剥がれかけた神のなりかけに向き直る。
御祀 潺
歩を、すすめる。
煤木野灰吏
「御祀、さん…………」
御祀 潺
倒れ伏す、2人の少し手前。
御祀 潺
降りようとしていたものを、見上げる。
御祀 潺
「還れ!」
御祀 潺
「還れ、もう、此処に。」
御祀 潺
「貴様は必要ない。」
煤木野灰吏
結局
煤木野灰吏
あんたには勝てずじまいか。
御祀 潺
「私が神だ」
御祀 潺
「私が……この」
御祀 潺
「世を、救うべく……降りたる、神だ!」
藻久去鹿彌
──
御祀 潺
無数の目が、見据える。
御祀 潺
神というにはあまりにもおぞましい容貌。
藻久去鹿彌
依り代を失った神が。
藻久去鹿彌
ただ春に舞う生命の息吹となって去る。
藻久去鹿彌
いまひとたび。
藻久去鹿彌
御前に任せると。
御祀 潺
「…………」
御祀 潺
目を閉じ、そこに立つ。
御祀 潺
平伏することも、恭しく見送ることもしない。
御祀 潺
ざわりと、身体が震える。
御祀 潺
『両目』を開いた時
御祀 潺
そこに立つのは、神の姿だった。
GM
クライマックスフェイズ、勝者は葛火焔郎。
GM
戦果の宣言を。
葛火焔郎
藻に【愛情】を取ります。
GM
了解いたしました。
葛火焔郎
華奢な指が拳に触れる。
葛火焔郎
少女の香りが微かに届く。
葛火焔郎
小学校で喧嘩して、はじめて。
葛火焔郎
”ふつう”女に手を上げちゃだめなんだって知った。
葛火焔郎
中学校で、告白されて、はじめて。
葛火焔郎
”ふつう”女っていうのはこういうのを求めてるんだって知った。
葛火焔郎
藻はぜんぜん”ふつう”なんかじゃなくて。
葛火焔郎
ただの幼馴染だって、そう、ずっと自分に言い聞かせてきて。
葛火焔郎
勝つまで。勝っても、ずっと、内緒にするはずで。
葛火焔郎
なのに、どうにも、参った。
葛火焔郎
「ばか」
葛火焔郎
「なんだってよくは、ないだろ……」
葛火焔郎
こんなのかっこ悪すぎて。
葛火焔郎
情けなさすぎて。
葛火焔郎
「おまえが謝ることじゃ、ない……」
葛火焔郎
「…………」

手に涙で濡れた頬を寄せて。

「ほむろ」
葛火焔郎
「うん」

「だいすき……」
葛火焔郎
「……うん……」
葛火焔郎
鼻先を触れさせる。
葛火焔郎
もう伸ばす手も動かなくて。
葛火焔郎
藻といると暑い。
葛火焔郎
眼鏡、邪魔だな……
葛火焔郎
「ずっと待たせて、ごめん、……」

「鹿乃子」

「かのこっていうの」
葛火焔郎
「……」
藻鹿乃子
「わたしの……人間の名前」
藻鹿乃子
「呼んで……くれる?」
葛火焔郎
「鹿乃子」
藻鹿乃子
「うん」
葛火焔郎
勝てなかった。
藻鹿乃子
「うん……!」
葛火焔郎
勝てなかった。
葛火焔郎
「意外と、ふつうのなまえだな」
藻鹿乃子
「へへ……」
葛火焔郎
勝てなかった。
葛火焔郎
鼻先を離して、頬を擦り寄せる。
葛火焔郎
ごめんな。ごめんなって言ったのも、ごめん。
葛火焔郎
約束破ってごめん。待たせ続けてごめん。
葛火焔郎
勝てなくて、ごめん。
葛火焔郎
「鹿乃子」
藻鹿乃子
「なぁに」
葛火焔郎
「……すきだよ」
葛火焔郎
幻滅しないでくれ。
葛火焔郎
こんなにも、こんなにもずっと、
葛火焔郎
おまえのことが好きだった僕に。
藻鹿乃子
「……知らなかった」
藻鹿乃子
「教えてくれたのは」
藻鹿乃子
「ほむろだよ」
藻鹿乃子
この恋も心もぜんぶ。
藻鹿乃子
わたしをつなぎとめているすべて。
藻鹿乃子
「ほむろが教えてくれたから……」
藻鹿乃子
そうして。
動かぬ相手の代わりに抱きしめ返す。
葛火焔郎
こんなぼろぼろで。
葛火焔郎
こんなめちゃくちゃで。
葛火焔郎
しかも勝てなくて。
葛火焔郎
情けない。
葛火焔郎
やわらかい髪が触る。
葛火焔郎
焦げ付いた肌にもそれがわかる。
藻鹿乃子
そっと耳に唇を寄せて。
藻鹿乃子
そうして、笑った。
葛火焔郎
「…………」
葛火焔郎
「次、な」
藻鹿乃子
「うん」
藻鹿乃子
「待ってる」
葛火焔郎
額を触れあわせて。
葛火焔郎
それしかできなかったから。