GM
本日のセッション開始前に、GMから一つ訂正と謝罪をさせてください。
GM
クライマックスフェイズの勝者判定の件です。
特別ルールで「生最も生命点の欠けが少ない者が勝者となる」という風に規定していたのを、
完全に失念して勝者なし判定を下すところでした。
本来でしたら脱落者がなければクライマックスフェイズで勝者だったのは潺さんでした。
GM
今後このようなミスのないよう気をつけます……本当にすみません……
GM
では、クライマックスフェイズが終わりまして、エピローグフェイズ。
GM
>・妖魔化及び劣性因子による制御判定が発生した場合、クライマックスフェイズ後のタイミングで琴線以外の功績点の計算を可能な範囲で行い、エピローグ前に功績点を使っての制御判定を許す
GM
こちらの特別ルールに従って、このタイミングで功績点会議を行います。
功績点会議の結果、仮の功績点は以下の通りに
焔郎……6点
藻………3点
灰吏……2点
潺………6点
藻鹿乃子
2d6 (2D6) >
2[1,1] > 2
GM
これに関して、功績点を消費したぶんだけ修正を入れることができます。
GM
今回はこの、クライマックスフェイズに参加している者からの
GM
功績点を消費する場合は宣言で追加してもよく。
藻鹿乃子
2D6+6-1>=5 (判定:異形化) (2D6+6-1>=5) >
10[4,6]+6-1 > 15 > 成功
エピローグ:御祀潺
GM
天に坐す太陽が、ふたりの人間の影を色濃く落としている。
御祀 潺
人より産まれし神は、人の子の眠るのを見下ろしていた。
御祀 潺
素養を見出され、神の器として磨かれて30余年。
御祀 潺
関わった者たちの記憶を奪う事も、見守る力さえ持たずに。
御祀 潺
ただ、持てる命の全てを使って世界を救う事しかできない。
御祀 潺
その場にしゃがみこみ、2人の頭を順番に撫でる。
葛火焔郎
ぼろぼろに焼け焦げた頬で、僅かに困ったように。
御祀 潺
「人の世に、引っ張り戻したのはあなたですよ」
藻鹿乃子
一度も泣いたことのなかった少女が、
幸せそうに頬を涙で濡らして微笑んでいる。
御祀 潺
「代わりというわけではありませんが……」
御祀 潺
「獺の……サチの事。よろしくお願いします」
御祀 潺
「僅かな時間ではありますが、後悔のない生を」
葛火焔郎
鹿乃子のために差し出す命があるかと問われたとき。
葛火焔郎
「あなたみたいなひとなんだろうって思ってました」
御祀 潺
ずっとずっと、あなたたちが生まれた時から。
葛火焔郎
その身を、心を、慈しみを、愛を、存在を火にくべて。
葛火焔郎
たぶん、本当はもっとずっと深いところで、ちゃんと。
葛火焔郎
「鹿乃子をこれまで育ててくださって、ありがとうございます」
御祀 潺
「これからの鹿乃子様を、よろしくお願いしますね」
御祀 潺
「これから、焔郎と過ごせる時間はきっと長くありません」
御祀 潺
「人生で最高の経験になることは、私が保証します」
藻鹿乃子
「……いっぱい、いろんな世界を見てくるね」
御祀 潺
「デートのハードルは上げておきませんとね」
御祀 潺
そうして、2人の頭をもう一度撫でて立ち上がる。
煤木野灰吏
地に膝をついたまま、三人が言葉を交わす様をぼんやりと見ていた。
煤木野灰吏
鋼線を操っていた腕は、今はだらりと垂れ下がっている。
煤木野灰吏
「……御祀さんが謝ること、ないでしょうよ」
御祀 潺
「私にもっと、力があれば。才能があれば。命により多くの価値があれば。」
御祀 潺
「だから、あなたには私を恨む権利がある」
煤木野灰吏
「俺にはどうしたって無理なことが、あんたにはできる」
御祀 潺
「今、あなたに何と言えばよいかわからなくて」
煤木野灰吏
「最後に珍しいもん見れた、かな……?」
御祀 潺
「一番つらい立場を、おしつけてしまいました」
御祀 潺
「共にいるのが辛くなったら、目をそむけても構いません」
御祀 潺
「こんなにぼろぼろになってまで、守ろうとした人を」
御祀 潺
「突き放すような子ではないと、思いたいですね」
煤木野灰吏
「…………マジであんたには勝てずじまいか」
御祀 潺
「本当の事を隠し、振舞うのも大人っぽくは見えますが」
御祀 潺
「本当の事を必要な時に言える大人は、もっとかっこいいですよ」
御祀 潺
「恨んでも構わないとは、言いますが……」
御祀 潺
「誰かを恨むというのは、心を穢すことです」
御祀 潺
「誰よりも優しいあなたに、そんな傷を負ってほしくは……ありません」
御祀 潺
「もう少しだけ……傍に。支えることが……できれば……」
御祀 潺
「もう、聞き届けることもできないのかもしれませんが……」
御祀 潺
「困ったことや悩み事があれば、何でも言ってくださいね。その辺の……。」
煤木野灰吏
それにしても、見送りのときにまで膝をついているのはあまりにも格好がつかない。
御祀 潺
「あなたは、ひとりではありませんからね」
煤木野灰吏
「そうならないようにしたいもんですがね」
煤木野灰吏
「あんたのようには、いかないだろうが」
御祀 潺
「その言葉で、今日は生涯最高の日になりましたね」
御祀 潺
祝詞は必要ない。
下ろすべき神は既にここにあり、あの日できなかった儀式の続きが流れ込んでくる。
御祀 潺
風が、水が、大地が。
その時を待っている。
御祀 潺
世界を救えるならばきっと誰でもよかったのだと、あの日私は思っていた。
御祀 潺
世話係達だって私を神にするために、世界を救うために。
御祀 潺
個を捨て、人生を犠牲にして、ずっと仕えてくれていたのだ。
御祀 潺
私はあなたたちと共に生きることができて。