2020/12/上旬

真城朔
ブルーシートを敷いた洗面所。
真城朔
その真ん中、鏡の正面に置かれた椅子に座っている。
真城朔
散髪ケープを被っている。
夜高ミツル
緊張の面持ちで真城の後ろに立っている……。
真城朔
これ散髪ケープって言うんだなって思いました。
真城朔
なんか普通に理容室で見るやつと違って……
真城朔
メキシカンハットみたいな形になっている。
夜高ミツル
髪の毛が散らないようになっている。
夜高ミツル
便利~
真城朔
便利だなあ。
真城朔
通販で買った。
真城朔
散髪セット一式。
夜高ミツル
ハサミやらコームやら、なんやかんや一式揃ってるやつ。
真城朔
安かったけど まあお試しという感じで……
真城朔
何が必要とかわからないし……
真城朔
前に髪を切ってから2ヶ月くらい経ったので、まあ軽く髪が伸びている。
真城朔
後ろはそこまで気にならないけど前髪は結構……
夜高ミツル
右手に持ったハサミを、シャキシャキと動かす。
夜高ミツル
新品のハサミ。
夜高ミツル
めちゃめちゃよく切れそう……
真城朔
頭の裏でしゃきしゃき鳴っているのが聞こえる。
真城朔
ちょっと緊張気味に背筋を伸ばしている。
真城朔
真城本人が緊張しているというより……
真城朔
なんか背後から緊張が伝わってきて……
夜高ミツル
2D6>=5 (判定:斬る)
DiceBot : (2D6>=5) > 2[1,2] > 3 > 失敗
夜高ミツル
「…………とりあえず、前髪」
夜高ミツル
「から…………?」
夜高ミツル
一緒に動画とか記事とかを見て予習はしたけど……
真城朔
「……ん」
真城朔
「うん」
真城朔
小さく頷いた。
真城朔
「後ろは、まあ」
真城朔
「別に」
真城朔
「無理には……」
真城朔
「まだ……?」
夜高ミツル
自分の前髪でちょっと練習もしたけど……
夜高ミツル
「でもずっと伸ばしっぱなしにはできないし……」
真城朔
「それは……」
真城朔
それはそう。
真城朔
理容室行かせたくないらしいし……
夜高ミツル
改めて真城のを切るとなると、やっぱりめちゃめちゃ緊張する。
真城朔
緊張が伝わり、緊張している。
夜高ミツル
「…………よし」
夜高ミツル
「やる」
真城朔
「う」
真城朔
「うん」
真城朔
また頷いた。
真城朔
膝の上で手を揃える。
真城朔
きゅっ……
夜高ミツル
コームを手に取る。
真城朔
ちらちらとミツルの方を窺ってしまう。
夜高ミツル
前髪の毛束を取って軽く梳かし、
夜高ミツル
「……このくらい切ったらいいか?」
夜高ミツル
と指で髪を挟んで見せる。
真城朔
「え」
真城朔
「っと」
真城朔
「……それくらい……?」
夜高ミツル
前回床屋で切った時くらいの長さ。
真城朔
「たぶん……」
真城朔
急に自信がなくなる。
真城朔
「なんか」
真城朔
「ミツのやりやすいように……」
夜高ミツル
「やりやすい…………」
夜高ミツル
「…………」
真城朔
「…………」
真城朔
余計なこと言った……?
夜高ミツル
「……とりあえず、いつもこんな感じだったようなというのを目指して……」
真城朔
「ん」
真城朔
「うん……」
夜高ミツル
やりやすいように、全く分からない……
真城朔
「お」
真城朔
「おねがい」
真城朔
「します」
真城朔
しゃちこばっている。
夜高ミツル
「……頑張ります」
夜高ミツル
一旦手を離し、ヘアクリップで両サイドの髪を留める。
真城朔
されるがままにされています……
夜高ミツル
髪を切るぞという感じがある……。
真城朔
一緒に動画とか見たけどむずかしそうだった……
夜高ミツル
「じゃあ…………」
夜高ミツル
「目を……」
真城朔
「うん」
真城朔
「ん」
真城朔
「…………」
真城朔
目を伏せました。
夜高ミツル
閉じてもらい……
真城朔
あとはなすがまま……
夜高ミツル
委ねられている…………
真城朔
前を向いて目を閉じた真城の姿が鏡に映っている。
真城朔
ヘアクリップで髪を留められ……
真城朔
その後ろに立つミツルの姿も当然映る。
真城朔
かなり散髪風景。
夜高ミツル
改めて、コームで前髪を梳かす。
夜高ミツル
元々癖のない髪はするりと櫛を通す。
真城朔
さら……
夜高ミツル
前髪のカットの記事を思い出している……
真城朔
いつもミツルの手で洗われている髪。
夜高ミツル
ちょっとずつ慎重に切る感じで……
夜高ミツル
ハサミを縦に……
真城朔
料理のレシピとかの時は真城が色々スマホで調べて持ってきたりするが……
真城朔
流石に今回はそうも行かない。
夜高ミツル
……よし。
夜高ミツル
いける。俺はできる。
真城朔
真城は目を閉じてじっとしています。
夜高ミツル
ハサミを右手に取り、左手は前髪の真ん中辺りの毛束を取る。
真城朔
おでこが覗く……
夜高ミツル
さっき決めた辺りに指を添えてガイドにして……
夜高ミツル
深呼吸…………
真城朔
どきどき……
夜高ミツル
ハサミを縦に当てて、開いて、
夜高ミツル
閉じる。
夜高ミツル
じょきっ
真城朔
短く切られた黒い髪がはらはらと落ちる。
真城朔
目を閉じた顔にくっつく。
夜高ミツル
切れた…………
夜高ミツル
当たり前だが。
真城朔
切れている。
真城朔
真城は身体を硬直させています。
真城朔
ぴた……
真城朔
膝の上で指がもぞもぞ動いたりする。
夜高ミツル
同様に縦にハサミを入れていく。
夜高ミツル
じょきじょき……
真城朔
はらはら……
真城朔
顔にくっつき 散髪ケープに落ち
真城朔
床に落ちるのではなく反り返った部分にちょっとずつ黒い髪が溜まっていく。
夜高ミツル
最初に取った毛束を切り終えて、手を離す。
夜高ミツル
ちょっと短くなった。
真城朔
ちょこ……
真城朔
前髪の真ん中が山なりな感じに……
夜高ミツル
長さはやっぱりこれくらいで良さそうだな……と改めて確認する。
夜高ミツル
狩りの邪魔にならない程度の長さ。
真城朔
目を閉じてじっとしている……
真城朔
むず……
真城朔
じっとしろ。
真城朔
じっとするぞ! と気付いたのか背を伸ばしなおした。
夜高ミツル
「あ」
夜高ミツル
毛を落とすブラシを取る。
夜高ミツル
それで真城の顔についた毛をちょこちょこと払う。
真城朔
「ん」
真城朔
ふわふわしたものが顔にあたる……
夜高ミツル
ふわ……
真城朔
ふわふわ……
夜高ミツル
ふわふわが顔を撫でていきました。
真城朔
撫でられていったことがわかる。
真城朔
「あ」
真城朔
「ありがと」
真城朔
目は開けられないが……
夜高ミツル
「ん」
夜高ミツル
ブラシを置いて、サイドの前髪を取る。
夜高ミツル
今切った長さを基準に……
真城朔
どきどき……
夜高ミツル
あたりをつけて、またハサミを入れていく。
真城朔
ちょきちょき……
夜高ミツル
はらはら……
夜高ミツル
さっきと同じようにハサミで切っていく。
夜高ミツル
ぱっつんになりすぎないように……
夜高ミツル
縦に縦に……
真城朔
切られている……
夜高ミツル
ちょきちょきちょき……
真城朔
背中のミツルの気配 髪に触れられている感じ ハサミの音
真城朔
はらはらと落ちて顔にかかる切られた前髪
真城朔
閉ざした視界に他の五感が働く。
夜高ミツル
前髪はそもそも自分で何度か切っていたからか、慣れてきたらそこまで難しくはない。
夜高ミツル
緊張はするが…………。
真城朔
緊張が伝わってくる。
夜高ミツル
真城の方が髪が真っ直ぐだから切りやすい。
夜高ミツル
それはそれとして、緊張するのは別の問題。
真城朔
真っ直ぐで髪も細め。
真城朔
さくっと切れやすい。
夜高ミツル
細い毛先がはらはらと散っていく。
真城朔
落ちた髪が顔にくっつくと時折むず……になる。
夜高ミツル
そこはちょっと我慢してもらい、前髪を切り終わりました。
夜高ミツル
ふう……
真城朔
ふう。
夜高ミツル
ブラシで顔についた毛を払う。
真城朔
ミツルがふうになってる気配を感じて真城もふうになっています。
真城朔
なっていたらふわふわが来た。
夜高ミツル
ふわふさ
真城朔
顔を通り抜けていくふわふわ……
夜高ミツル
通り過ぎていった。
真城朔
さよならふわふわ
夜高ミツル
「……目、開けて大丈夫」
真城朔
「ん」
真城朔
「…………」
真城朔
目を開けて、ぼんやりと鏡を見る。
真城朔
髪が……
真城朔
「切れてる……」
夜高ミツル
「切れた……」
夜高ミツル
切れました。
真城朔
「すごい」
真城朔
髪に触れようと手を上げかけて、
真城朔
ケープが動いてあっ……になって止めました。
夜高ミツル
あっ……
真城朔
なんか……落ちたら面倒そう……
真城朔
膝の上で揃え直します。
夜高ミツル
「……このくらいで大丈夫そうか?」
真城朔
「うん」
夜高ミツル
「変になってないか……?」
真城朔
すぐに頷いた。
真城朔
「なってない」
真城朔
「……切れてる」
真城朔
「ミツに」
真城朔
「切ってもらった……」
夜高ミツル
「ならよかった…………」
夜高ミツル
変になってないと言われて、とりあえず安心する。
夜高ミツル
問題はこの後なのだが……
真城朔
ちょっとご機嫌に鏡を見ています。
夜高ミツル
「……とりあえず前髪は大丈夫そうだから」
夜高ミツル
「じゃあ、後ろの」
真城朔
「ん」
夜高ミツル
「方を……」
真城朔
「うしろ」
夜高ミツル
改めて緊張してきた……
真城朔
ちょっと伸びてきた後ろ。
真城朔
量も増えてきてるような……
真城朔
普段結構梳いてもらってるのだと言っていた。
夜高ミツル
元々ミツルと比べたら長めな感じで……
真城朔
髪質まっすぐで細いとはいえ伸びてくると量~って感じになる。
真城朔
なりつつある。
夜高ミツル
ショートボブっぽい感じに……
夜高ミツル
「えーっと、とりあえず下の方からだよな……」
真城朔
「なんか……」
真城朔
「確か」
真城朔
「とりあえず、こう」
真城朔
「長さを……」
真城朔
長さを……
真城朔
たしか……
夜高ミツル
「あ、そうだ、長さ……」
真城朔
「長さ」
夜高ミツル
後ろから両サイドの後ろ髪を取って……
夜高ミツル
「……このくらい?」
真城朔
「ん」
真城朔
「それくらいで……」
真城朔
たぶん……
夜高ミツル
いつもこのくらいだよな……という感じの長さ。
真城朔
そのくらいだったとおもう……と思っている。
真城朔
「なんか」
真城朔
「やりやすいように……」
真城朔
同じこと言った。
夜高ミツル
頷いている。
夜高ミツル
「いつもこのくらいだよなって位に……」
真城朔
「うん……」
夜高ミツル
「…………よし」
夜高ミツル
手を離して、ヘアクリップとコームを取る。
真城朔
どきどき……
夜高ミツル
クリップで外側の髪を上で留め……
夜高ミツル
コームで残った髪を梳かし……
真城朔
「…………」
真城朔
触られている……
夜高ミツル
触っています。
夜高ミツル
再びハサミを取る。
真城朔
前髪よりも後ろ髪の方が触られている感が強く感じる。
真城朔
ので、ちょっと心地よくなってきたりする。
夜高ミツル
ミツルはまた緊張になっている。
真城朔
緊張している……
夜高ミツル
前髪はなんというか……こうすれば多分いけるというビジョンがあったけど……
夜高ミツル
後ろの方、未知。
夜高ミツル
動画で予習したとは言え……
真城朔
「…………」
真城朔
「ミツ」
夜高ミツル
「え」
真城朔
「あ」
真城朔
「えっと」
真城朔
「…………」
夜高ミツル
「……うん?」
夜高ミツル
首を傾げる。
真城朔
「その……」
真城朔
「気軽に……?」
夜高ミツル
「気軽…………」
真城朔
そんな緊張しなくても……的なことが言いたかったらしい。
夜高ミツル
「…………」
真城朔
「…………」
夜高ミツル
言いたいことは分かるが…………
夜高ミツル
「…………努力する」
真城朔
「う」
真城朔
「うん……」
真城朔
なんか間違っている気はする……
真城朔
真城にもなんかちょっと緊張が戻ってきた。
夜高ミツル
人の髪、気軽には切れない……
真城朔
ケープの下の肩に力が……
夜高ミツル
右側の毛束を手に取って、ハサミを当てる。
夜高ミツル
とりあえず長さを揃えるだけならやることは前髪とそんなに変わらないはず。
真城朔
何事もまずはそこから……
真城朔
髪を切るのだし……
夜高ミツル
動画だと結構ざっくり横にハサミを入れていたけど、ちょっと短くするだけなのでまた縦にハサミを当てる。
夜高ミツル
指をガイドにして、毛先を切っていく。
真城朔
あっ……
真城朔
切られている……
真城朔
後ろが……
真城朔
しょきしょき。
夜高ミツル
切っている。
真城朔
ハサミの音が聞こえてくる。
夜高ミツル
細かくハサミを入れている感じの音がしている。
夜高ミツル
ちょきちょきちょき…………
真城朔
鏡を見ればその様子がわか……
真城朔
いや……
真城朔
結局身体とか顔に隠れてあんまり見えない。
真城朔
ミツルの真剣な顔が見える。
夜高ミツル
自分の手元をじ…………っと見ている。
真城朔
ふわふわの頭が動いている……
夜高ミツル
トークをする余裕どころか、プロの人は切りながら喋れてすごいなとか思う余裕すらない。
真城朔
切りながらセクハラをするのは高等技術だった
夜高ミツル
よくないよ……
真城朔
よくないね……
夜高ミツル
そんな感じでもくもくと後ろ髪を切っていく。
真城朔
切っている顔や頭をぼんやり見つめている。
真城朔
声をかけられる雰囲気ではない……
真城朔
集中してるみたいだし……
真城朔
料理してるときよりずっと集中してる。
夜高ミツル
料理は喋りながらできる。
夜高ミツル
今はできない……
真城朔
真城は喋りながら料理できない……
真城朔
慣れってすごい
真城朔
そのうちミツルも喋りながら髪を切ったりするようになるのだろうか……
真城朔
ぼんやり想像しようとしてみたがあんまり思い描けなかった。
夜高ミツル
右側が切れたので、一旦手を離す。
真城朔
「あ」
真城朔
「きれ」
真城朔
「た?」
夜高ミツル
「右の方は……」
真城朔
「みぎ」
夜高ミツル
軽く前に流す。
夜高ミツル
ちょっと短くなっている。
真城朔
なっている。
真城朔
「切れてる」
夜高ミツル
「切れた……」
真城朔
「切れた」
真城朔
復唱。
夜高ミツル
「……でもこれ、なんか」
真城朔
「?」
夜高ミツル
「多分もっと梳かないといけないんだろうな……」
真城朔
「…………」
真城朔
ぱちっと瞬いて……
夜高ミツル
毛先がちょっと重い感じになっている。
真城朔
「すきバサミ?」
夜高ミツル
「うん……」
夜高ミツル
「多分……」
真城朔
「…………」
夜高ミツル
「全体の長さが揃ったらかな……」
真城朔
「大変そうなら」
真城朔
「しなくて、も」
真城朔
「別に……」
夜高ミツル
「いや……」
夜高ミツル
「や、る」
真城朔
「う」
真城朔
「うん」
真城朔
「それじゃ、あ」
真城朔
「…………」
真城朔
「おねがいします」
夜高ミツル
「なんか、俺が決めると変になりそうだし……」
真城朔
「へん」
夜高ミツル
「いつもと同じ感じを目指したほうが多分いいから……」
真城朔
「いつも……」
真城朔
「……えっと」
真城朔
「み」
真城朔
「ミツの」
真城朔
「…………」
真城朔
「いい感じに……」
夜高ミツル
「……ん」
真城朔
これも言われると結構困るのでは? ということに気づきつつある。
夜高ミツル
「あ」
真城朔
が、言いかけてしまったので、言った。
真城朔
「?」
夜高ミツル
「そういえば暇じゃないか?」
夜高ミツル
「切ってる間……」
真城朔
「ひま」
真城朔
「?」
夜高ミツル
「俺切ってる間喋ったりもなんもできないし……」
夜高ミツル
「よかったらスマホ取ってくるけど……」
真城朔
ぱちぱちと目を瞬く。
真城朔
「…………」
真城朔
「ミツを」
夜高ミツル
「いじれないだろうけど動画見るくらいなら……」
真城朔
「見てる」
真城朔
「から」
真城朔
「暇じゃない……」
夜高ミツル
ぱち、と目を瞬かせる。
夜高ミツル
「…………」
真城朔
じっとミツルを見ている。
夜高ミツル
「…………ん」
真城朔
「うん」
真城朔
頷いた。
夜高ミツル
「…………じゃあ、切ってく、か」
真城朔
「ん」
真城朔
「おねがいします」
夜高ミツル
頷く。
夜高ミツル
右側を切ったので次は左側に。
真城朔
鏡に向き直って背を伸ばします。
夜高ミツル
右側がこのくらいだから……と鏡越しに長さを確認して、ハサミを入れる。
真城朔
先程言ったとおりに、ミツルを見ている。
真城朔
じー……
夜高ミツル
見られてる…………
夜高ミツル
さっきは見られてることに気づく余裕もなかった。
真城朔
見ています。
夜高ミツル
見られてるな……
真城朔
特に話しかけもせず。
夜高ミツル
じわ……と緊張がぶり返してくる。
真城朔
別にプレッシャーを掛けているつもりはないのだが……
真城朔
本人にそのつもりがあるかどうかは別の問題。
夜高ミツル
受け取る側が勝手に感じている。
真城朔
じー
夜高ミツル
ちょきちょきちょき…………
真城朔
はらはらはら……
真城朔
順調に散髪ケープに髪が溜まっていく。
夜高ミツル
毛先を切りそろえていくのは結構好きかもしれない……。
真城朔
当然前髪よりもだいぶ多い。
真城朔
地道な作業
夜高ミツル
地道な作業が好き。
夜高ミツル
やることが明確。
真城朔
淡々とやれて……
夜高ミツル
もくもくもく……
真城朔
じー……
夜高ミツル
もくもくちょきちょきと、左側も切りそろえました。
真城朔
切られました。
夜高ミツル
コームで梳かしながら、前に流す。
夜高ミツル
左右を見比べる。
真城朔
ぱさ……
真城朔
見比べられている……
夜高ミツル
「このくらい…………」
夜高ミツル
「…………?」
真城朔
「ん」
夜高ミツル
首を捻る。
真城朔
「うん」
真城朔
「これから、えっと」
真城朔
「すくし……」
真城朔
「ちょっと長めからするくらいで」
真城朔
「たぶん……」
真城朔
切ったら取り返しつかないし……
真城朔
切ったら取り返しつかないって動画でも言ってた気がする……
夜高ミツル
「……こっちの方がちょっと短い……?」
真城朔
「…………」
真城朔
「かな……?」
夜高ミツル
若干左側の方が短くなっている。
夜高ミツル
「梳く前に長さ揃ってないとだよな……」
真城朔
言われてみれば……? くらいのリアクション。
真城朔
「まあ」
真城朔
「でも」
真城朔
「そんな厳密には……」
夜高ミツル
「んん……」
夜高ミツル
「でも気になるから……」
真城朔
「…………」
真城朔
「じゃあ」
真城朔
「お願い……?」
夜高ミツル
「ん」
真城朔
別にいいけど……みたいな空気感はあるものの頷いた。
夜高ミツル
右側に移動して、今しがた切った左側に合わせて毛先を揃えていく。
真城朔
ちょきちょき……
夜高ミツル
ちまちまちま……
真城朔
慎重に……
真城朔
慎重にされてる気配がある。
夜高ミツル
めちゃめちゃ細かい毛が舞い落ちている。
真城朔
顔にはつかないからちくちくはしない
夜高ミツル
ケープにくっついたり下に溜まったりしていく。
真城朔
真面目にやってるミツルの顔を見ている。
夜高ミツル
ものすごく真剣な顔をしている。
真城朔
じー……
夜高ミツル
見られつつ切りそろえ……
夜高ミツル
改めて左右を見比べる。
真城朔
見比べている……
夜高ミツル
「……このくらいか」
夜高ミツル
頷いている。
真城朔
「でき」
真城朔
「た?」
夜高ミツル
「左右は揃った」
夜高ミツル
「はず」
真城朔
「ん」
夜高ミツル
揃ってるよな……と改めて見比べる。
真城朔
見比べられている……
夜高ミツル
なってる。
夜高ミツル
よしよし……
真城朔
よくなったらしい。
真城朔
よかった……と思った。
真城朔
他人事ではない。
夜高ミツル
サイドは満足いったので、後ろの毛先も切っていく。
夜高ミツル
毛先を揃えるのはなんとなく慣れてきた。
夜高ミツル
ハサミの音も気持ちリズム良く……
真城朔
慣れてきている感じがする。
真城朔
すごい……
夜高ミツル
最初はちょき…………ちょき…………という感じだったのが、
夜高ミツル
ちょきちょきちょきと……
真城朔
切れている……
真城朔
母親に切られてきたので家で切られること自体にはそこまで驚きはないのだが……
真城朔
切られているなあ……
真城朔
改めてなんか噛み締めている。
夜高ミツル
切っています。
夜高ミツル
人の髪を切る日が来るとは思ってなかった。
夜高ミツル
しかも相手が真城。
真城朔
真城です。
真城朔
切られています。
夜高ミツル
そして動機はミツルが理容師に真城を触られるのが嫌だから……。
真城朔
動機だなあ。
夜高ミツル
後ろ側も毛先を揃えきる。
真城朔
なかなか慣れてきた感じの空気感で……
夜高ミツル
全体的に切ってみると、やっぱりなんか……
夜高ミツル
毛先が多い感じがする……
真城朔
量が。
真城朔
けっこう梳いてもらってると言ってた。
真城朔
まあこうしてると、だろうな……という感じの雰囲気になる。
真城朔
ただ切っただけではああはならない……
夜高ミツル
ミツルは真城ほど伸ばしたことはないので、自分のときにこうだったな……というのがまるで当てにならない。
真城朔
癖毛の一家
夜高ミツル
髪質も違うなあ。
夜高ミツル
ハサミを置いて、一旦コームで梳かし……
夜高ミツル
梳きバサミを手に取る。
真城朔
梳かされ……
真城朔
新しいやつが来た。
真城朔
見た動画で絶対にねじるなって言われてたやつ……
夜高ミツル
結構強めに言ってた。
夜高ミツル
強めに言っていたので、よくないんだろうな……。
真城朔
そ、そんなに? ってくらい言ってた。
夜高ミツル
あと同じところにハサミを入れるなとも言っていた……
真城朔
タブーが多い。
夜高ミツル
右サイドの前の方の毛束を取る。
夜高ミツル
ちょっとずつ取って……
真城朔
取られている……
真城朔
ぴたっと止まって……
真城朔
目だけでミツルの動きを見ています。
夜高ミツル
真ん中辺りに梳きバサミを当て、ちょきんと切る。
真城朔
はらり……
夜高ミツル
「おお……」
夜高ミツル
全部切れてない……
夜高ミツル
ハサミなのに……
真城朔
「なんか」
真城朔
「あった?」
真城朔
見えてないので気になった……
夜高ミツル
「いや、梳きバサミって使うの初めてだから……」
真城朔
「うん」
夜高ミツル
手にとったままの毛束を見えるように前に持っていく。
真城朔
じ……
夜高ミツル
「分かってたけど、全部切れないんだなって……」
真城朔
「切れない」
真城朔
「…………」
真城朔
「切れてなかった?」
夜高ミツル
「半分くらい切れてる」
真城朔
「あ」
真城朔
「ふつうのはさみと」
真城朔
「違う……」
真城朔
なるほど……になった。
真城朔
今更?
夜高ミツル
「そうそう……」
夜高ミツル
指で梳くと、切れたまま残っていた髪の毛がハラハラと落ちていった。
夜高ミツル
なるほどな……
真城朔
未知との遭遇。
夜高ミツル
同じところにハサミを入れちゃダメで……ちょっと間隔を空ける感じで……
真城朔
いろいろな注文をされたな……
真城朔
注文の多いすきバサミ
夜高ミツル
難しい…………
夜高ミツル
また2cm分程毛束を取り、ちょきんと梳きバサミで切る。
真城朔
切れない。
真城朔
切れてはいるが……
夜高ミツル
全部は切れてない。
真城朔
不思議な感じ
夜高ミツル
耳の前側をそんな感じで軽くしていき……
真城朔
ちょきちょき……
夜高ミツル
後ろ側からは上1/3辺りでハサミを入れたらいいんだっけ……
真城朔
心地の良い音。
真城朔
いっしょにいっぱい動画を見たもののこういう局面ではさっぱりの真城。
真城朔
あんまりおぼえられなかった……
夜高ミツル
耳の後ろ辺りが一番毛の量が多いらしいことを初めて知った。
真城朔
人体の不思議
真城朔
真実と言うべきか?
夜高ミツル
その辺りの毛束を取って、さっきまでより上の方にハサミを入れる。
夜高ミツル
ちょきっ
真城朔
ちょきちょきされゆく……
夜高ミツル
そんな感じで後ろの方まで切っていき……
真城朔
ケープに髪がたまりゆく……
真城朔
なかなかの迫力になっていく
夜高ミツル
左側も右側と同様に。
夜高ミツル
上の方で留めていた髪も下ろして、ハサミを入れて軽くしていく。
夜高ミツル
動画でやっていたことを思い出しながらちょきちょきと……
真城朔
チョキチョキはらはら……
夜高ミツル
切って、コームで梳かして、鏡を見て……
真城朔
段を入れるという高等技術。
夜高ミツル
難しい…………
真城朔
真面目な顔のミツルを邪魔もできず……
真城朔
じー
真城朔
見ている。
夜高ミツル
見られながら、なんとか全体にハサミを入れていきました。
真城朔
なんか軽くなった感じがする。
夜高ミツル
短くはなった。
真城朔
すっきり……
夜高ミツル
短くはなったけど……
真城朔
すっきり……?
夜高ミツル
首を捻っている。
真城朔
首をひねるミツルを見ている。
夜高ミツル
参考にした動画がもうちょっと長めのヘアスタイルの女の人だったからか……
夜高ミツル
なんか……全体的にまだ毛先が重いような……?
真城朔
「ミツ?」
真城朔
なんか微妙な顔してる気がする……
夜高ミツル
「ん」
夜高ミツル
「あー」
夜高ミツル
「いや」
真城朔
「うん」
夜高ミツル
「もうちょっと梳いたほうがいいかなって」
真城朔
「ん」
夜高ミツル
「なんか……いつもはもっと軽い感じというか……」
真城朔
「梳く……」
真城朔
「うーん」
夜高ミツル
「ちょっと違う気が……」
真城朔
うーん。
真城朔
「そんなに」
真城朔
「違和感あるわけでは……」
真城朔
たぶん……
夜高ミツル
「ん~……」
真城朔
「んー」
夜高ミツル
「……やっぱり気になるから、もうちょっと梳いてみる」
真城朔
「ん」
真城朔
「じゃあ」
真城朔
「お願い」
真城朔
「…………」
真城朔
ややもの言いたげに黙った。
夜高ミツル
「ん」
真城朔
じっ……
夜高ミツル
クリップで髪をブロッキングしなおして、内側の髪を梳いていく。
真城朔
量が多いらしい場所……
夜高ミツル
梳いて、梳かして、下ろして……
夜高ミツル
まだ多いか……?
夜高ミツル
左右のバランスも良くないような……?
真城朔
切られている……
真城朔
しゃきしゃき
夜高ミツル
首を捻る。
夜高ミツル
そうしてもうちょっと切った方がを繰り返し、やがて良くない領域に突入していき……
真城朔
その間もじっとミツルを見ています。
真城朔
自分の頭よりも……
夜高ミツル
それを何度か繰り返して櫛を通しながら、はたと手が止まる。
真城朔
「?」
夜高ミツル
鏡を見る。
真城朔
見ている……
夜高ミツル
なんか……
夜高ミツル
軽くしたくて、軽くはなってるんだけど……
夜高ミツル
これは……
夜高ミツル
なりすぎなのでは……?
真城朔
もともと髪が細くて……
真城朔
ぺたんこになりやすい髪質。
夜高ミツル
改めて櫛を通していくと、くっついてた髪の毛が取れていき……
真城朔
はらはらり……
夜高ミツル
すか……
真城朔
かる~い
夜高ミツル
「…………」
真城朔
「?」
夜高ミツル
立ち尽くしている。
夜高ミツル
「…………ごめん」
真城朔
「???」
真城朔
「えっ」
夜高ミツル
「やりすぎた…………」
真城朔
「やりすぎた」
真城朔
「?」
真城朔
じっと鏡を見ます。
真城朔
まじまじ……
夜高ミツル
下のほうがスカスカになっている……
真城朔
「……え」
真城朔
「っと」
真城朔
「切りすぎた」
真城朔
「って、こと……?」
夜高ミツル
「…………うん」
夜高ミツル
「量、減らしすぎた、ぽい……」
真城朔
「…………」
真城朔
じー
真城朔
まじまじ
真城朔
首傾げ……
真城朔
「ちょっと」
夜高ミツル
うなだれている……
真城朔
「軽くなった」
真城朔
「だけで……」
真城朔
「…………」
真城朔
「もうちょっと」
真城朔
「切る?」
夜高ミツル
「…………いや」
真城朔
「いっそもっとショートカットに……」
真城朔
「…………」
夜高ミツル
「……でも伸ばしてたんじゃないのか?」
夜高ミツル
「伸ばしてたっていうか」
夜高ミツル
「いつもちょっと長めにしてたから……」
真城朔
「べつ、に」
真城朔
「あれじゃないとダメ」
真城朔
「とかじゃない」
真城朔
「し」
真城朔
おそるおそる……に腕を上げ
真城朔
ケープがひっくり返らないように……
真城朔
あっ
真城朔
むずかしい……
夜高ミツル
難しいな……
真城朔
諦めた。
真城朔
「…………」
真城朔
ええと……
真城朔
ええとになっている。
夜高ミツル
「……真城が短くしたいならするけど」
真城朔
「み」
真城朔
「ミツが納得」
真城朔
「いく、よう」
真城朔
「な……」
真城朔
「…………」
真城朔
俯いてしまった。
夜高ミツル
「納得…………」
真城朔
なんかそれが難しげなのはわかる……
夜高ミツル
う~とか、ん~とか唸っている。
真城朔
「お」
真城朔
「俺、は」
真城朔
「その……」
真城朔
「…………」
夜高ミツル
「……うん」
真城朔
「ミツに」
真城朔
「ミツに、切って」
真城朔
「もらえるの」
真城朔
「うれしい」
真城朔
「から……」
夜高ミツル
「喜んでもらえるなら、いくらでも……」
夜高ミツル
「いくらでもはないな…………」
夜高ミツル
「……とにかく、嬉しいけど」
真城朔
「…………」
夜高ミツル
いくらでも切ってはいけない。
真城朔
いくらでもはだいぶまずい。
夜高ミツル
「……いや、とりあえず今日はやめとく……」
真城朔
「ん」
真城朔
「……うん」
夜高ミツル
「なんか……ショートにするときに更に失敗しそう……」
真城朔
「…………」
真城朔
「むずかしい……」
真城朔
結論。
夜高ミツル
「また切り方調べておくから、次リベンジさせてくれ……」
真城朔
「ん」
真城朔
「うん」
真城朔
「いっしょに見る」
真城朔
「あ」
真城朔
「ほら、やっぱり」
真城朔
「試してみないと……」
真城朔
「わかんないこと」
真城朔
「いっぱい……」
夜高ミツル
「そうだな~……」
真城朔
「初めて、だし」
真城朔
「えと」
夜高ミツル
しょぼしょぼしながら、真城のケープを外す。
真城朔
「前髪」
真城朔
外されている。
真城朔
外されたので手で触れるようになりました。
夜高ミツル
髪が落ちないように……
真城朔
前髪を触っている。
真城朔
「前髪、きれい」
真城朔
「ちゃんと……」
夜高ミツル
「……ん」
夜高ミツル
「前髪は、なんとか……」
夜高ミツル
「なんとかできた」
真城朔
「うん」
真城朔
「できた……」
真城朔
「ありがとう」
真城朔
「う」
真城朔
「後ろ、も」
真城朔
触れる。
夜高ミツル
気を使わせている……
真城朔
「そんな」
真城朔
「変じゃ……」
真城朔
「別に……」
真城朔
饒舌。
真城朔
真城比
夜高ミツル
ケープの髪の毛をゴミ箱に流す。
真城朔
真城も立ち上がって……
真城朔
えーと……
夜高ミツル
「うん……」
夜高ミツル
「ありがとう……」
真城朔
「……お」
真城朔
「お風呂、入る?」
夜高ミツル
「……そうだな」
真城朔
「ここ」
真城朔
「きれいにして、から」
真城朔
「お風呂……」
夜高ミツル
「うん」
夜高ミツル
「掃除機取ってくる」
真城朔
「ん」
真城朔
かぽーん。
真城朔
お風呂です。
真城朔
あの後ブルーシートとかもきれいに片付けました。
夜高ミツル
ブルーシートは便利。
真城朔
汎用性抜群!
夜高ミツル
狩りにも日常生活にも使える!
真城朔
一家に一枚!
真城朔
髪を洗って一緒に湯船に浸かってます。
夜高ミツル
いつもの姿勢。
真城朔
いっぱい髪が出た。
夜高ミツル
いっぱい梳いたね
真城朔
後ろから見ると襟足が短くなっているのがわかる。
真城朔
うなじにくっつく髪がひょろんな感じ……
夜高ミツル
量が少ない……
真城朔
髪、切ったな~。
夜高ミツル
いつもより気持ちぺったりしている髪を撫でている。
真城朔
撫でられ……
真城朔
頭をミツルの手に寄せ……
夜高ミツル
すり……
真城朔
ぴと……
夜高ミツル
「……次は」
夜高ミツル
「動画とかもっと色々調べる……」
真城朔
「ん」
真城朔
「うん……」
夜高ミツル
頭を撫でながらぽつぽつと……
真城朔
「俺も……」
真城朔
俺も?
真城朔
「…………」
真城朔
協力……
真城朔
できる気がしない……
夜高ミツル
「難しいな、髪切るのって……」
真城朔
「プロが」
夜高ミツル
「甘く見てたつもりはないんだけど……」
真城朔
「職業でやってること」
真城朔
「だし……」
夜高ミツル
「そうだな……」
真城朔
「でも」
真城朔
「失敗しても」
真城朔
「誰か死ぬ、とか」
真城朔
「じゃ」
真城朔
「ないし……」
真城朔
比較対象。
夜高ミツル
「……そうだな」
真城朔
「ちょっとずつ」
夜高ミツル
無難な相槌。
真城朔
「慣れていって」
夜高ミツル
笑ってよかったのか?
真城朔
「俺、も」
真城朔
「料理」
真城朔
「とか」
真城朔
「わかんないし……」
真城朔
「ミツ、は」
真城朔
「料理できる」
真城朔
「し」
夜高ミツル
「ん……」
真城朔
「髪も……」
真城朔
「だから」
真城朔
「すごい……」
夜高ミツル
「うん……」
夜高ミツル
ぎゅ、と真城を抱きしめる。
夜高ミツル
「次はもっとうまくする……」
真城朔
抱きしめられて、ミツルの胸に体重を預ける。
真城朔
「……ん」
真城朔
すり、と頭を寄せて
真城朔
「だいじょうぶ……」
真城朔
「あせらなく、て」
真城朔
「も」
真城朔
「別に……」
夜高ミツル
「……ん」
夜高ミツル
寄せられた頭に、こつんとミツルも頭を寄せる。
真城朔
ぴと……
真城朔
「ミツ」
夜高ミツル
「……うん」
真城朔
「ミツに」
真城朔
「髪」
真城朔
「して、もらうの」
真城朔
「きもちよかった……」
夜高ミツル
「………………」
夜高ミツル
「なら」
夜高ミツル
「よか、った」
夜高ミツル
ぎゅう、とまた真城を抱きしめた。
真城朔
「ん」
真城朔
「ミツに触られるの」
真城朔
「うれしい、から」
真城朔
「だから……」
夜高ミツル
「うん……」
夜高ミツル
頭を擦り寄せる。
夜高ミツル
「また、切る」
夜高ミツル
「任せてくれるなら、ずっと……」
真城朔
「うん」
真城朔
「……うん」
真城朔
「また」
真城朔
「お願い……」