2021/07/07 夕方
夜高ミツル
七夕に星が見えることの方が少ない気がする、みたいな話をした。
夜高ミツル
それでも、せっかくだから何かそれっぽいことをやろうということで。
真城朔
短冊に願い事をするほど無邪気にはなれないけど……
真城朔
キッチンに並べられた缶詰、果物、ペットボトルのサイダー。
真城朔
これはさっきもにんじんをくり抜くのに使った。
夜高ミツル
今度はデザートのフルーツポンチを作るのに使う。
真城朔
どうしたものかと視線が泳いで、結局ミツルにたどり着いた。
夜高ミツル
「じゃあ、俺が切っていくから、真城は型で抜いてってくれるか?」
真城朔
それっぽい深めのガラス器を取って戻ってきました。
真城朔
置いて改めて型抜き器を手に対面キッチンにスタンバイ。
真城朔
頷き返し、ミツルの手が桃缶を開けるのを眺めている。
夜高ミツル
眺められながら、缶の中から桃を取り上げてまな板へ。
夜高ミツル
半分に切られた形の桃を、包丁で更に切り分ける。
夜高ミツル
差し出されたまな板に、カットした桃を乗せる。
真城朔
四等分のうちひとつの……なるべく真ん中に……
真城朔
思い切りと力を込めてやわらかい桃缶をくり抜いた。
真城朔
おろ……になりつつ型から星型の黄桃を取り出した。
夜高ミツル
星型に抜くと星型に抜かれた残りができるぞ。
夜高ミツル
にんじんをくり抜いた残りは切って普通に入れたけど……
真城朔
小ぶりのガラス器を持ってきて、丁寧に入れました。
夜高ミツル
ミツルの方もやっと桃を切るのを再開する。
真城朔
ミツルの切った器から果物をまな板に並べては、それを繰り返す。
真城朔
なるべくそっ……っとフルーツポンチの器へ入れた。
真城朔
黄色い星が透明な器の底に積み重なっている。
真城朔
いつしかぼんやりとミツルがキウイの皮を剥くのを見ている。
夜高ミツル
対面で作業をしていると、こういう謎の時間が発生することがある。
夜高ミツル
もしかしてキウイを切るのを待たれているのか……?
夜高ミツル
とりあえず困っているわけではなさそうなので、改めて手元に目線を落とした。
真城朔
しばらくぼんやりそうするのも見ていたが……
真城朔
になり、真城も自分の手元へと視線を向ける。
夜高ミツル
輪切りにするのは皮を剥くより簡単ではやい。
夜高ミツル
切り終えたキウイを置いて、2個目を手に取る。
真城朔
星型にくり抜いた残りもミツが食べるから丁寧に扱わなきゃで……
夜高ミツル
適当でもいいんだけど、大事にしてくれてるのは嬉しい。
真城朔
でもなんだかんだ終わったので、キウイに移ります。
真城朔
力を込めるのは得意だし……込め過ぎちゃうのが怖いだけで……
夜高ミツル
最後の皮を三角コーナーに落として、また輪切りにしていく。
夜高ミツル
「レシピのやつってこんな感じじゃなかったな……?」
真城朔
輪切りを丁寧に一個一個お星さまにしていく。
夜高ミツル
改めて縦切りにされた方も積まれました。
真城朔
器が待ってるのを見てはた……になり、ちょっとスピードをあげる。
真城朔
急ぎすぎると今度こそ穴を開けてしまいそうで……
真城朔
そのあたりで輪切りの方が終わったので、縦切りを取る。
夜高ミツル
ちなみに芯(暫定)はミツルが食べる器行きになっている。
夜高ミツル
ザルを取り出して、苺を軽く水洗いする。
夜高ミツル
こういうの、予めやっておけばよかったなと、やりながら気づく。
夜高ミツル
苺を傷つけないように気をつけつつ、キッチンペーパーで水気を取る。
真城朔
フルーツポンチ作るのも結構急に思い立ったし……
夜高ミツル
ネットで七夕っぽいもの調べてたら見つけて、いいなってなった
真城朔
今度は白い部分が少ないキウイの星を作ってます。
夜高ミツル
これだと結構分厚くなるな……?と気づく。
真城朔
真城はミツルの気付きに気付かずキウイを抜いている。
真城朔
さっきよりちょっと型から出すときに気を使う感じになった……
夜高ミツル
少しずらして、1/3あたりの位置に包丁を入れる。
真城朔
次はどうかな……と思ってミツルの手元を窺う。
夜高ミツル
赤い部分のほとんどなくなった真ん中エリアは、ミツルが食べる方の器に積まれていく。
夜高ミツル
なくなってはないが、星型にできるほどはない。
夜高ミツル
写真でも……多分……真ん中の方は使ってなかったはず……
真城朔
今までで一番繊細な作業が要求される気がする。
夜高ミツル
小さいしたくさんあるから、ちょっと時間がかかる。
真城朔
いちごの型を抜いた型抜きに持ち手の側を入れて……
真城朔
だんだんとうまいやり方を覚えていっている。
夜高ミツル
ちまちまとやっていき、1パック分の苺を切り終えた。
真城朔
教えてもらうたび……ちょっとずつのびる……
真城朔
スプーンを覚えたのでちょっとペースがあがりました
真城朔
皮剥きをしているとなんとなく眺めてしまう……
夜高ミツル
ひと繋がりにスルスルと……とはいかないが、まあ危なげはなく。
夜高ミツル
バイト先なんかだともっと上手い人がいたものだが……
夜高ミツル
今は他の人と比べる機会はないし、真城が褒めてくれるならいいか、と思う。
夜高ミツル
見守られながら、まるっと皮を剥き終わりました。
真城朔
なんかうさぎの餌みたいな感じになってきてちょっと申し訳なさがないでも……
真城朔
俺があんまり食えないからって……みたいな気持ちが湧きつつあり……
夜高ミツル
りんごをまな板に置いて、どう切るか考えている。
真城朔
いちごは数が多くて小さいのでちょっと大変。
夜高ミツル
計画が定まったので、りんごを転がして包丁を当てる。
夜高ミツル
世にも珍しいりんごの輪切りが生産されていく。
真城朔
うっかり手が止まっていたのではたとなり、いちごに戻ります。
真城朔
いちごを型抜きするの、かなりちまちま感が増す。
夜高ミツル
「あんまり急がなくても大丈夫だからなー」
真城朔
スプーンの尻が元気に星型りんごをへし折ってしまった。
夜高ミツル
さっきいちごに使ったザルを取り、そこにところてんをあける。
真城朔
焦らなければ多分今までで一番楽なりんごの型抜き。
夜高ミツル
「はじめてがちょっと変わり種になったな」
夜高ミツル
「まあ俺もそんなに食べたことないけど」
真城朔
なんかしょぼしょぼになりながら型を抜いています。
真城朔
星のりんごをフルーツポンチに入れていく……
夜高ミツル
水気を切りつつ、これちょっと短くした方がいいかな?と思い当たる。
夜高ミツル
ザルの中のところてんをちょきちょきと切っていく。
真城朔
自分もがんばろう……と思って型抜きに向き合う。
夜高ミツル
彩り的に……先に切った果物たちが上にあるべきなのでは……?
真城朔
ミツルが使ってたぶんもまとめて洗い始めた。
夜高ミツル
受け取ったスプーンを底の方に差し込んで、軽くかき混ぜる。
真城朔
手が空いたら皿を洗うぞ! というのが染み付いている。
夜高ミツル
洗ってくれてるのに礼を言って、また手元に目を向ける。
夜高ミツル
やわらかい果物をつぶさないように、中身をまぜてまぜて……
夜高ミツル
いい感じに彩りの果物が上に出てきた……
夜高ミツル
フルーツを気持ち真ん中に寄せて、はしっこにぐるっとところてんを盛り……
夜高ミツル
プシッと軽快な音を立てつつ蓋を開けて、静かに器に流し入れる。
夜高ミツル
見守られながら、ペットボトルが空になった。
夜高ミツル
サイダーの中に、色とりどりの星が浮かんでいるのがよく見える。