2021/08/30 昼過ぎ
真城朔
ビルには不動産屋の看板が下がっているが、その実は曙光騎士団の事務所である。
夜高ミツル
今回はミツルの傷の手当てで世話になった。
真城朔
病院に入院するほどではないけど……くらい。
真城朔
糸を抜いてもらって、ガーゼと軟膏をもらってきた。
真城朔
陽射しの強さに目を細め、リュックから帽子を被り……
夜高ミツル
ぐるぐると腕に巻かれていた包帯は解かれ、今はガーゼが傷口を覆っている。
夜高ミツル
「普通に動かす分にはもう問題ないって言われたしな」
夜高ミツル
ぐーぱーと右手を軽く握ったり開いたり。
真城朔
夏の終わりの札幌の街を、二人でのんびり歩いていく。
夜高ミツル
でもやっぱり関東よりはマシだな……というのも分かってきた。
真城朔
札幌も都会だからなかなかコンクリートジャングルではあるけども。
夜高ミツル
まだマシな熱気の中を、手を繋いで歩いている。
夜高ミツル
ぽてぽてと向かった先は小さなスーパー。
真城朔
マンションから一番近いスーパーで、よくお世話になっている。
夜高ミツル
店内が狭いのであんまり色んなものはないけど、変わったものを作ろうと思わなければそんなに問題ないくらいの品揃え。
真城朔
からからカートを押して、生鮮食品売り場へ。
真城朔
生鮮食品売り場でぼんやり話し込んでいる……
真城朔
とりあえず目についたトマトとピーマンをかごに入れた。
夜高ミツル
「今回の具だとなくてもよさそう……?」
夜高ミツル
ピーマンとか乗ってるタイプのピザはバジル乗ってない気がするし……
夜高ミツル
しばらく分の買い物をまとめてするので、いつもこうなる。
真城朔
自分のをひょいと背負って、左手に卵のパック。
真城朔
暑い暑いと言い合いながらも、繋いだ手は離さずに。
真城朔
二人が過ごした札幌の、夏の終わりの一日のこと。