2021/09/29 昼過ぎ
夜高ミツル
すっかり秋になってきたな……というような気分でいたのに
真城朔
気温も30度近いらしく、まあまあばて気味になっている。
真城朔
水族館近くのバス停はあまり日光を遮るものがない……
夜高ミツル
陽射しから逃げるように、ささっと入り口の方へ……
真城朔
途中でなんかかき氷とかを売っている屋台もある……
夜高ミツル
そう多くないだろうと見越して来たので、予想通りでほっとする。
真城朔
水族館の近くには海とちょっとしたお店くらいしかなさそうだけど……
夜高ミツル
駅からバスに揺られてそう時間もかからず……
夜高ミツル
荷物が増えると困るので、普段は土産系のショップなどはあまり積極的に見ないのだけど
夜高ミツル
昨日話し合って、この後八崎に立ち寄ろうと決めている。
真城朔
上が開放されている浅めの水槽が目に入った。
真城朔
二人の身長なら全然上から覗き込めるくらい。
真城朔
浅い水槽には、確かになにやらサンゴ礁とか色鮮やかな魚やらが。
真城朔
小さい水槽なので、展示されている魚たちも小さい感じで……
夜高ミツル
回り込んだところの壁に、魚の写真や名前が掲示されていた。
真城朔
時限式で切り替わっていくところとそうでないところがあるっぽい。
真城朔
透き通った水にきらきらのライトとサンゴ礁。
夜高ミツル
「深海の魚とかはこういうイメージじゃないもんな」
夜高ミツル
「……あー、磯のいきもの解説とアクアラボ体験以外は全部間に合うか」
夜高ミツル
「人が集中しないように組んであるのかな……」
夜高ミツル
「イルカショー、時間もよさそうだしな」
夜高ミツル
「やっぱり水族館来たらイルカってとこあるし」
夜高ミツル
「今から1時間だと結構ギリギリな感じになりそうだな……」
夜高ミツル
焦ってさっさと通り過ぎるのはもったいない。
真城朔
2つめの水槽は1つめほど鮮やかではなかった。
真城朔
土とか岩とか木の存在感がすごいぶん狭い感じもする。
夜高ミツル
さっきの原色な感じとは違った、白灰黒って感じの魚が泳いでる。
夜高ミツル
「沖縄にもマングローブ生えてるってことか……?」
真城朔
曖昧なことを言い合いながら魚を眺めている。
真城朔
黒い斑点がぽつぽつしててお腹がたっぷりな感じの……
夜高ミツル
「テッポウウオってマングローブの辺りなのか……」
真城朔
どんなイメージがあるかと言われても困るけど……
夜高ミツル
でも少なくともマングローブではなかった……
真城朔
パネルにはただのタツノオトシゴとしかない。
夜高ミツル
草にしっぽで巻きついて、一緒に揺られている。
夜高ミツル
「うみのゆりかごとも呼ばれます、だって」
夜高ミツル
「様々な生き物のすみかとなっています……」
夜高ミツル
野生はきっと穏やかな暮らしどころじゃないんだろうけど……
真城朔
のんびりした水槽をのんびりと眺めてしまっている……
夜高ミツル
動きの少ない水槽をまじまじ眺めてられる二人。
夜高ミツル
とはいえまだまだ先もあるので、次の水槽へ。
真城朔
地味な色のイソギンチャクと、なんかだいぶのんびりした魚が……
真城朔
小さい水槽だから小さい生き物がのんびりしてるな……
真城朔
縦があんまり使われてない感じだからか……?
夜高ミツル
他もマングローブが生えてたりサンゴ礁があったり……
夜高ミツル
イソギンチャクの数も、ぽつ……ぽつ……って感じ
真城朔
岩で区切られた先に、今度は色鮮やかな空間が広がっている。
夜高ミツル
「同じ水槽の中で感じが違うの、なんか珍しい気が……」
夜高ミツル
「いや、言うほど水族館知らないけど……」
夜高ミツル
「岩場で水が浅いからこういう展示できるんだろうなー」
真城朔
潮風の風景のコーナーはここで終わりらしい。
夜高ミツル
水のいきものとかを見に来たら急に太陽系レベルの解説が出てきて……
夜高ミツル
入り口辺りは結構小さめの水槽が多めだったので……
真城朔
いきなりのスケールアップに圧倒されている。
真城朔
なんとなくスーパーとかで見るような見ないような魚が……
真城朔
そういった魚たちを眺めながらスロープを下っていく。
夜高ミツル
スロープを降りていくと、水槽の深さも相当あることが分かる。
真城朔
壁にはめ込まれる形で四角くて小さな水槽が何個もある。
真城朔
雄大な水槽の下を潜ると小さな生き物たちが。
夜高ミツル
小さいから種類も精々1つの水槽につき2,3種で……
真城朔
狭い水槽の中になかなかどっしりしたカニが何匹か鎮座している……
夜高ミツル
まあ大きい生き物ってあんまりせかせか動かないイメージではある……
真城朔
小さい魚がちらちらしてる水槽もあったり……
真城朔
暗くて静かな感じなので声も控えめになる……
夜高ミツル
エイがすい~っと二人の頭上を通り過ぎる。
夜高ミツル
「エイも子供くらいだったら乗せられそうだな」
夜高ミツル
ウロコが光を反射してぴかぴかしている。
夜高ミツル
かわいい感じのサメがすいすい~っと泳いでいく。
真城朔
大きなガラス張りの水槽が横から眺められる形に。
夜高ミツル
いっぴきで泳いでる魚から群れで泳いでる魚まで色々……
夜高ミツル
一般的に食用にされる魚はついそういう目で見てしまう。
夜高ミツル
「知ってる人同士だけ通じるように……」
真城朔
話しつつ なんでこんな話を? になっていたが……
夜高ミツル
水族館でイクトゥスの解説をしてもらった。
真城朔
なんか気恥ずかしくなったのを誤魔化すように水槽に寄っていく……
夜高ミツル
小さめの魚がいっぱい群れになってるのを指差す。
夜高ミツル
ハンターは群れて狩りをする、というのがミツルは一番最初に教わったことなので……
夜高ミツル
「こういうのって食われたりしないのかな……」
真城朔
ちょっと身を乗り出して覗き込んだりして……
夜高ミツル
岩場の陰になっているようで、小さな魚たちがふわふわしている。
夜高ミツル
「ちょっと陰になってる方が落ち着きそうだもんな……」
真城朔
そういう落ち着く場所を覗かせていただいているが……
真城朔
大きめの水槽に、そういうきれいでちかちかした空間が広がっている。
夜高ミツル
大水槽は食用でよく見る感じだったけど、ここは観賞魚でよく見る感じのやつが多い。
夜高ミツル
明るい水槽の次は、なんか暗い水槽が続くエリアもあったり……
真城朔
そして中央に、筒のような形の水槽がいくつか並んでいる。
夜高ミツル
こっちはそれより水槽が大きくてクラゲも多い。
真城朔
そのうちのひとつ、ぷわぷわした丸いクラゲが詰まっている水槽に近づいていく。
夜高ミツル
「クラゲ同士で脚が絡まったりとか……」
夜高ミツル
ちら、と他の水槽に目を向けると、足の長いクラゲはもっと密度が低い感じ……
夜高ミツル
クラゲがぷかぷかしているのを二人でぼんやり眺めている。
真城朔
小さいクラゲは小さいクラゲでいっちょまえにぷわぷわしているが……
夜高ミツル
「冷静になるとなんか、不思議すぎるよな、クラゲ……」
夜高ミツル
「内臓なんかもなさそうに見えるし……」
真城朔
「あんまり詰めないようにしてるみたいだけど……」
真城朔
「自分の脚が絡まっちゃってる感じだし……」
真城朔
他の子と絡まるのはかなりかわいそうだけど……
夜高ミツル
「野生だともっと引っかかったりとか大変そうだしな……」
夜高ミツル
ここの3種類のクラゲたちの中で一番小さい。
夜高ミツル
がんばって動いてるんだけど、他のやつより流されてる感が強い気がする……
真城朔
あんまりそれで流れる方向を変えられてる感じも薄かったり……
夜高ミツル
2番めのやつとかかなり元気な感じだったのに……
夜高ミツル
水槽の中は穏やかで敵もいなくてよかった……
夜高ミツル
なんとなくしんみりしながらクラゲのエリアを後にする。
夜高ミツル
水槽の中は岩とか木とかで自然っぽく作られている。
真城朔
登っていったらなんかまた明るい感じのフロアに……
真城朔
ちょっとした休憩所とか……教育的展示とか……
夜高ミツル
「ちょっと戻るとレストランあるっぽいから、先に飯食ってく?」
真城朔
海鮮丼とかもあったけど、軽めの軽食を二人で頼み……
夜高ミツル
水族館の後に行ってみようということになっている。
夜高ミツル
隅っこの方の席で二人で分け合いながら軽食をいただき……
真城朔
一旦建物を出た場所にあるらしい水辺の小動物コーナーを目指し、館内を歩いていると……
真城朔
ちら……とガイドとか張り出されてる写真とか注意書きを見て……
夜高ミツル
哺乳類より分かんないから不安だろうな……とも思う。
夜高ミツル
自分も触ったことないからよく分かんないし……
夜高ミツル
自分が触って大丈夫だったら真城も触れるかもだし……
真城朔
ちょっと離れた場所にちょっとした手洗い場が。
夜高ミツル
水槽の底で佇んでいるヒトデの方に手を伸ばす。
夜高ミツル
「かなりしっかりしてる感じだから、真城も触って大丈夫だと思う」
真城朔
しばらく人差し指でソフトタッチしていたが……
真城朔
それ以上は勇気が出ないのか手を引っ込めていく……
夜高ミツル
蔓みたいで……もじゃもじゃしていて……
夜高ミツル
「気が弱い子は泣いてもおかしくないんじゃないか……」
夜高ミツル
手からリリースされた今も水槽の底でじっとしている。
真城朔
生きてるかどうかもちょっと怪しい感じの……
夜高ミツル
よ~く見るとどこかが動いているよ、とガイドには書いてある。
夜高ミツル
ヒトデより柔らかい分、手に乗せるのはちょっと不安がある……
夜高ミツル
ので、指先でつんつんふにふにしている。
真城朔
なまこも無抵抗につんつんふにふにされている……
真城朔
ヒトデを触っていない方の手でミツルの服をひし……と掴んでいる。
真城朔
なまこに比べたらヒトデはまだ形あるいきものってかんじした……
夜高ミツル
怖がっているようなので無理強いはせず、ミツルも手を引く。
夜高ミツル
ほっとしている真城を連れて再び手洗い場へ。
真城朔
かなり夏……を体感しつつ、建物の中へと避難すると……
真城朔
水槽は半分よりちょっと上くらいまでが水で満ちていて……
真城朔
ビーバーが上がっていくのは見上げる感じになる。
夜高ミツル
「顔とか身体とかは水の生き物って感じないのにな」
夜高ミツル
「水族館でもちゃんとダム作るんだなー」
真城朔
すい~っと泳いでいたビーバーが陸の上に上がっていく。
真城朔
アングルの事情でちょっと見えづらいけど……
夜高ミツル
なんか背中が小刻みに動いているのは見える。
真城朔
同じ茶色い生き物だけど、今度はなんだかひょろ長い。
真城朔
二匹が陸に上がって腹ばいになったりお腹を見せたりしている……。
夜高ミツル
「カワウソってもっと小さいイメージあったけど……」
真城朔
ごろごろしているユーラシアカワウソたち……
夜高ミツル
隣の方はそこまであけっぴろげな寝相じゃない。
夜高ミツル
「まあ、こういう寝方ができるくらいリラックスできてるならいいことだな……」
真城朔
頭から飛び込んだ勢いのまますい~っと泳いで、そのまま水中で弧を描いて水面に顔を出し……
夜高ミツル
ぶつかるんじゃないかとハラハラしたけど、全然平気だった。
夜高ミツル
しばらくそのまますいすいーっと泳いだかと思うと、また地上に上がり……
夜高ミツル
ころころと地面に寝転んでいるカワウソたちを見やる。
夜高ミツル
オウム返ししながらカワウソを見ている……
夜高ミツル
かわいいいきもの……という顔をしている。
真城朔
ずんぐりむっくりしたシルエットが水の中に。
夜高ミツル
「寒いところの生き物だから脂肪が……」
真城朔
頭の悪い会話をよそに、アザラシはすい~っ……
夜高ミツル
「ビーバーとかはまだ足の間にヒレがある感じだったけど」
夜高ミツル
「めちゃくちゃでかくて太い魚みたいな……」
夜高ミツル
まるまるの生き物がすいすい目の前をよぎっていく。
夜高ミツル
「ニュースでたまに見るのとかそんな感じだよな」
夜高ミツル
水槽の真ん中に柱のように岩があって……
夜高ミツル
その周りをくるくるすいすいと泳いでいる。
真城朔
座って見られる感じの広めのコーナーになってるんだけど……
真城朔
通り過ぎていく途中に自動販売機のコーナーとか……
真城朔
水族館オリジナルプリクラのコーナーとかあるけど……
夜高ミツル
そういえば朝買ったお茶がもう空になってた……
真城朔
このあたりは出口が近いので、外の陽射しの強さが感じられる。
夜高ミツル
いろんな施設の間みたいなところに出た。
真城朔
14時に始まったショーはもう終わっていて、隙間の時間。